インターンシップ報告書 - University of...

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インターンシップ報告書

学部:工学部 学年:2年 氏名:木下大暉

派遣国・都市:オーストラリア・パース

期間:2020/2/21~2020/3/19(28 日間)

インターンシップ参加の動機

僕がこの海外インターンシップに参加しようと思った一番最初の理由は、1年生の春休みに行ったオース

トラリア海外研修の企業見学で、「こんな人のもとで働きたい、こんな人になりたい」と思う人に実際に

出会ったからです。INPEX という会社の代表の方のプレゼンを聞き、こんな風に心に響く話し方ができる

人がいるのかと驚きました。その時の感動が忘れられず、オーストラリアでインターンができると聞い

て、申し込むことを即決しました。

僕が海外インターンの志望動機書を書くときに考えたのは、

・ 将来の可能性を知り、自分の選択肢を広げたい

・ 将来海外で働くということの練習になる

の 2 つです。

インターンシップ内容

[2/22~3/17]兵庫文化交流センター

・図書館の本の貸し出しと管理

兵庫文化交流センターには日本の蔵書が数多く置かれた図書館があり、その本の貸し出しと管理を行っ

ていました。

・日本語教室の補佐

週に 2度行われる日本語教室に参加し、生徒に混ざって日本語を教える手伝いをしました。また、1度だ

けでしたが、日本語教室で出されるホームワークの作成も行いました。

・チャターボックスへの参加

週に 1 度、現地の人や日本人が集まって交流するチャターボックスというものがあり、これに僕らも参

加して現地の人たちとの交流を深めました。

・School Visit の補佐

インターン期間中に 2度、パースにある学校の学生たちが兵庫文化交流センターに訪れる School Visit

というものがあったので、そこで行われたアクティビティの補佐や生徒たちとの交流、用具の準備片付

けをしました。

・Japan Festival

パースでは毎年 Japan Festival というお祭りがあり、そこに兵庫文化交流センターも出店するため、出

し物の考案とそれに必要な小道具の作成を行いました。当日はイベントの会場へ行ってお店の前で店番

をしていました。

・ファイナルプレゼンテーション

このインターンの集大成として、自分の好きな日本の文化についてのプレゼンテーションを行うという

ものがありました。僕はテーマを漫画にし、15 分のプレゼンを現地の人と日本人合わせて 40人ほどの前

で行いました。プレゼンの前には告知用のフライヤーの作成も行いました。

学んだこと、得たこと

海外インターンに行く前は、英語の Listening 能力の強化と、海外での様々な体験から問題解決能力を

高めることを目的にしていました。それらを含めて、この 1か月のインターンを終えてみて、大きく学べ

たことは次の 3つです。

・ 英語力(特に Listening 力)

Listening 能力はもちろんですが、それ以外にも、現地の人々が話す方言やスラングなどを教えても

らいました。ホームステイ中は家族全員と、事務所の勤務中は訪れた方と、さらに友人と外出すると

きなど、常に英語を話す環境が用意されていました。受験用の英語ではなく、現地の人たちが実際に

日常的に使う英語を聞くことができるのでリスニングの練習にはうってつけでした。

・ 思いを伝えることの難しさと嬉しさ

海外インターンの集大成として、現地の人たち 40 人ほどの前で日本の文化についてのプレゼンテー

ションをする機会がありました。僕は漫画をテーマに選びました。ここだけ聞くと簡単に聞こえるか

もしれませんが、プレゼンを聞くのは日本がある程度好きで漫画についても知っている人が多かった

ため、なぜ自分が漫画を好きになったのか、漫画がどんな時に自分を励ましてくれたのか、なぜ小説

やドラマではなく漫画を読んでいるのかなどの、より深い部分についての話をする必要がありました。

自分の想いを日本語で言語化する所から始め、それが終わってから英語に訳しました。日本語でも言

語化が難しいのにさらにそれを英語に直す作業には骨が折れましたが、プレゼンが終わった後に感想

を言いに来てくれた人たちがいて、自分の伝えたかった想いが伝わったのだとわかってとても嬉しく

なりました。自分の想いが伝わるだけでこんなにも嬉しいのかと初めて実感しました。

・ ホームステイで感じた幸せ

この海外インターン中はホームステイをします。僕は最初の 10日間はホステルに滞在し、残りの 18

日間をホストファミリーとともに過ごしました。ホストファミリーと接する中で自分の知らないかた

ちの家族があることを知りました。そして彼らは僕に対しても家族同然に接してくれて、「幸せって

こういうことを言うのかな」と思うほど良い時間を過ごしました。こんなに幸せを感じたのは生まれ

て初めてで、こういう風に生きたいと思いました。そのため、日本に帰ってきてから逆ホームシック

になりました。

印象に残ったこと

・ 親切な人が多いこと

オーストラリアは多民族国家で、いろんな人種に対してとても寛容です。その中でも日本人に対して

友好的に思っている人が多いらしく、ホストファミリーはもちろん、バスの運転手やホステルのスタ

ッフまで皆親切に接してくれました。特に僕がインターンに行った時期はコロナが騒ぎになっていた

時期でもありましたが、差別されたりするようなことも一切ありませんでしたし、日本祭りにも大勢

の人々が来てくれました。海外を怖いと思っている日本人にとっても非常に過ごしやすい場所でした。

・ 海の綺麗さ

パースには多くのビーチがあり、そのすべてに白い砂浜と心地よい風、透き通った海が広がっていま

した。日本の海にあるような、ごみが漂流していることも、砂浜にごみが捨てられていることもなく、

磯臭さも一切なく、空も海も砂浜も全てが美しかったです。土日には多くの現地の人が集まるので毎

週お祭り騒ぎのようになっているのも楽しいですよ。

苦労したこと

・ 会話

交通機関やホステルなどは何日かすればなれるのですが、ホストファミリーや現地の人たちとの会話

は終始緊張していました。特にホストファミリーとはともに過ごす時間が長い分、より深い部分の話

をする機会があり、相手の深い話を聞き取ることや自分の考えていることを言葉にするのがとても難

しく感じました。

・ 生活のリズムが変わる

大学生にとっての春休みの 1か月間は貴重なため、僕は最初、夜などの空いた時間に就活の準備やプ

ログラミングの勉強をしようと考えていました。しかし、ホームステイ中は多くの時間をホストファ

ミリーと過ごします。子供たちの遊び相手になることも多く、3時間連続でプールに入っていたこと

もありました。そのため、夜遅くまで体力が持ちません。21時くらいにはすさまじいくらいの眠気が

襲ってきて、起きて勉強することが困難でした。勉強は朝の通勤時間中に回したりするなど、日本に

いるときとは生活のリズムが変わったので、それに適応するのが思っていた以上に苦労しました。

現地で必要な語学力・スキル

・ 英語力(特に speaking)

僕は簡単な日常会話ならできますが、それ以上の、少し深く踏み入った話になると途端に自分の想い

を伝えるのが難しくなりました。なので、自分の考えや思いを伝える練習として、日記を英語で書く、

独り言を英語で言う、自分の考えていることを英語で話す、などをしておくべきだと思います。

・ PowerPoint スキル(使い方を覚えておくくらいで十分)

ファイナルプレゼンやフライヤー作成時に PowerPoint を使うことがありました。なので、軽く使え

るくらいでいいので練習をしておくといいと思います。GLEP 生であれば、ファイナルプレゼンで

PowerPoint を使ったと思いますが、その際の使用方法ができれば十分だと思います。

この経験を今後どう活かしていくか

この 1か月間を通して、英語の speaking 力やプレゼン力などの課題が見つかりました。ただ、それ以上

に、もっと大切なものを現地の人たちとのかかわりを通して学びました。この期間中に「自分のやりたい

ことって何だろう」や「自分にとっての幸せって何なんだろう」など、多くのことを考えるタイミングが

ありました。そしてこういったことを考えていく中で自分の人生の方向が決まっていくことも知りまし

た。これから始まる就活にも向けて、自分の人生の生き方について考える参考にしようと思います。

後輩へのメッセージ

海外インターンは明確な目的がないと全く意味がない、と言われることもありますが、とりあえず行動

を起こしてみるというのでも良いと僕は思っています。僕自身、最初に考えていた目的とは全く違うと

ころで得られるものもありました。案外寄り道したところに花が咲いているということは多いのかもし

れません。

そして、これは僕がホストファミリーに言われたことでもあるのですが、人は時間とともに考えが変わ

る生き物です。この海外インターンでも、申し込んでから実際に現地に行くまでに 8 か月くらいの期間

が空くことになります。8 か月もあれば、最初にやりたいと思っていたことや自分の考えは変わります。

僕も実際変わりましたし。だから、最初にやろうと決めたことにとらわれすぎないように柔軟にいきま

しょう!