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CASE STUDY - info.talend.com · アと農業関連事業を中核とするライフサイエン...

Date post: 18-Aug-2020
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jp.talend.com ©Talend 2018 · JP バイエルは150年以上の歴史を持ち、ヘルスケ アと農業関連事業を中核とするライフサイエン ス企業です。Bayer Pharmaceuticals社は、主 に心臓病、腫瘍、婦人科、血液、眼科の治療分 野で臨床に貢献する革新的な医療用医薬品の研 究開発と販売に注力しています。これらの事業 を通じて、患者、医師、ペイヤー(保険者)、 規制当局の厳しい要求に対応しています。 マイクロサービスベースの アーキテクチャーの構築 他の製薬会社と同様、バイエルは、創薬から有 効性や安全性の試験と検証、そして市場投入ま での研究に取り組んでいます。 その過程で、患者や健康被験者から集められる 膨大な量の臨床データの蓄積、分析、保存が必 要となり、データは電子症例報告書(eCRF)と して記録されます。また、データは研究所や電 子機器からも収集され、すべてのデータは収集 時に自動的に匿名化されます。ビッグデータと デジタルトランスフォーメーションという今日 の課題を解決するため、データソースの統合、 データクオリティと監査証跡の自動化、研究者 による医薬品開発データの検索・分析のスピー ドアップと容易化に取り組みました。さらに、 米国食品医薬品局(FDA)が定める品質ガイドラ インと規制をまとめたGxPなどの文書化要件に準 拠するため、自社の医薬品からより多くのデータ を収集したいと考えていました。 Bayer Business Services社のトランスフォー メーションサイエンスチームでプロジェクトマ ネージャーを務めるIvana Adams博士は、次のよ うに述べています。「古いシステムを維持しよう とするのではなく、環境とアーキテクチャーを変 革しようと考えました。既存のプロセスは依然と して手作業によるところが多く、人的ミスを招き かねない状態だったのです。」 Talendが選ばれる理由 バイエルは、アジャイルの原則に基づく継続的 な改善アプローチ、マイクロサービスベースの アーキテクチャー、リーンな検証のアプローチ を導入しました。この新しい臨床科学のデータ フロープロセスは「Karapit」と呼ばれ、ソフ トウェアのリリースサイクルと所要期間を大幅 に短縮し、データ品質を向上させることを目標 としています。 バイエルは、「ハッカソン」の実施過程で Talendを徹底的にテストし、さまざまな観点 からTalendが最適であると判断しました。 Adams博士は次のように説明します。 「Talendの開発にはオープンソースコミュニ ティが大きく関わっているので、モジュールの 追加で簡単に機能を追加できる点が気に入りま した。また、ライセンスと価格設定のモデル、 アーキテクチャーが、マイクロサービスベース のアプローチをサポートしていることも高く評 価しました。」 バイエルでは、Talend Data Integrationに加 えて、Talend ESBを展開しました。Talend ESBはデータリポジトリを接続するミドルウェ アとして機能しますが、ユーザーからは認識さ れません。データはオンプレミスのOracle データレイクに投入されますが、バイエルはこ のデータレイクをクラウドに移行する予定で す。 バイエルは、高度な分析用にSASシステムに接 続し、Oracle Life Sciences Data Hubを使用 して臨床データを保存しています。Karapitプ ロジェクトのビジネスリーダー兼データオー ナーであるStefan Glotz氏は、次のように述べ ています。「Karapitの最重要目標は、適切な データを適切な人々に読み取り可能な形式で提 供することです。クリーンで検証済みの追跡可 能な臨床データを使用することで、医薬品開発 臨床データへのアクセスに最適な「処方」を提供 Talendのマイクロサービスによって臨床薬物動態データをすばやく入手できるようになり、 投薬量の決定や化合物の特性化、品質管理の規定の順守に大きく役立っています。 CASE STUDY 業界 ライフサイエンス/製薬 概要 本社︓ドイツ 従業員︓10,000人以上 ユースケース R&D/医薬品開発 課題 マイクロサービスベースの アーキテクチャーの構築 使用するTalend製品 Talend Data Quality Talend ESB パートナー 成果 マイクロサービスを使用した 迅速な医薬品開発 明確な監査証跡による データの品質向上 GxPガイドラインに対する コンプライアンス Bayer Business Services社 トランスレーショナルサイエンスチーム プロジェクトマネージャー Ivana Adams 博士
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Page 1: CASE STUDY - info.talend.com · アと農業関連事業を中核とするライフサイエン ス企業です。Bayer Pharmaceuticals社は、主 に心臓病、腫瘍、婦人科、血液、眼科の治療分

jp.talend.com ©Talend 2018 · JP

バイエルは150年以上の歴史を持ち、ヘルスケアと農業関連事業を中核とするライフサイエンス企業です。Bayer Pharmaceuticals社は、主に心臓病、腫瘍、婦人科、血液、眼科の治療分野で臨床に貢献する革新的な医療用医薬品の研究開発と販売に注力しています。これらの事業を通じて、患者、医師、ペイヤー(保険者)、規制当局の厳しい要求に対応しています。

マイクロサービスベースのアーキテクチャーの構築

他の製薬会社と同様、バイエルは、創薬から有効性や安全性の試験と検証、そして市場投入までの研究に取り組んでいます。その過程で、患者や健康被験者から集められる膨大な量の臨床データの蓄積、分析、保存が必要となり、データは電子症例報告書(eCRF)として記録されます。また、データは研究所や電子機器からも収集され、すべてのデータは収集時に自動的に匿名化されます。ビッグデータとデジタルトランスフォーメーションという今日の課題を解決するため、データソースの統合、データクオリティと監査証跡の自動化、研究者による医薬品開発データの検索・分析のスピードアップと容易化に取り組みました。さらに、米国食品医薬品局(FDA)が定める品質ガイドラインと規制をまとめたGxPなどの文書化要件に準拠するため、自社の医薬品からより多くのデータを収集したいと考えていました。

Bayer Business Services社のトランスフォーメーションサイエンスチームでプロジェクトマネージャーを務めるIvana Adams博士は、次のように述べています。「古いシステムを維持しようとするのではなく、環境とアーキテクチャーを変革しようと考えました。既存のプロセスは依然として手作業によるところが多く、人的ミスを招きかねない状態だったのです。」

Talendが選ばれる理由バイエルは、アジャイルの原則に基づく継続的な改善アプローチ、マイクロサービスベースのアーキテクチャー、リーンな検証のアプローチを導入しました。この新しい臨床科学のデータフロープロセスは「Karapit」と呼ばれ、ソフトウェアのリリースサイクルと所要期間を大幅に短縮し、データ品質を向上させることを目標としています。

バイエルは、「ハッカソン」の実施過程でTalendを徹底的にテストし、さまざまな観点から、Talendが最適であると判断しました。Adams博士は次のように説明します。「Talendの開発にはオープンソースコミュニティが大きく関わっているので、モジュールの追加で簡単に機能を追加できる点が気に入りました。また、ライセンスと価格設定のモデル、アーキテクチャーが、マイクロサービスベースのアプローチをサポートしていることも高く評価しました。」

バイエルでは、Talend Data Integrationに加えて、Talend ESBを展開しました。Talend ESBはデータリポジトリを接続するミドルウェアとして機能しますが、ユーザーからは認識されません。データはオンプレミスのOracleデータレイクに投入されますが、バイエルはこのデータレイクをクラウドに移行する予定です。

バイエルは、高度な分析用にSASシステムに接続し、Oracle Life Sciences Data Hubを使用して臨床データを保存しています。Karapitプロジェクトのビジネスリーダー兼データオーナーであるStefan Glotz氏は、次のように述べています。「Karapitの最重要目標は、適切なデータを適切な人々に読み取り可能な形式で提供することです。クリーンで検証済みの追跡可能な臨床データを使用することで、医薬品開発

臨床データへのアクセスに最適な「処方」を提供

“Talendのマイクロサービスによって臨床薬物動態データをすばやく入手できるようになり、投薬量の決定や化合物の特性化、品質管理の規定の順守に大きく役立っています。

CA S E S T U DY

業界• ライフサイエンス/製薬

概要• 本社︓ドイツ

• 従業員︓10,000人以上

ユースケース• R&D/医薬品開発

課題• マイクロサービスベースの

アーキテクチャーの構築

使用するTalend製品 • Talend Data Quality

• Talend ESB

パートナー

成果 • マイクロサービスを使用した

迅速な医薬品開発

• 明確な監査証跡による   データの品質向上

• GxPガイドラインに対する コンプライアンス

”Bayer Business Services社 トランスレーショナルサイエンスチーム プロジェクトマネージャー Ivana Adams 博士

Page 2: CASE STUDY - info.talend.com · アと農業関連事業を中核とするライフサイエン ス企業です。Bayer Pharmaceuticals社は、主 に心臓病、腫瘍、婦人科、血液、眼科の治療分

にかかる時間を短縮できます。さらに最も重要なこととして、GxPコンプライアンスに役立ち、製品が患者にとって安全であることを保証できます。」

薬物動態学データの理解による投薬量の最適化創薬における薬物動態学(PK)の役割は、簡単に言うと「医薬品に対する人体の反応」を研究することです。その中には、医薬品が体内に吸収されて体組織に分配される割合と程度や、医薬品が代謝や排泄によって人体から排出される速さと経路の研究も含まれます。

これらのプロセスは、最適な投薬計画をたてる基礎となり、薬物療法への反応の個人差を裏付けるため、このプロセスを理解することは処方者にとっては非常に重要です。

研究者の研究内容は、体内の薬物濃度、物質の吸収や排出にかかる時間、1錠に含めるべき有効成分量、食品や他の医薬品との相互作用など、多岐にわたります。

Glotz氏は次のように語ります。「この分野では、品質データとスピードが重要です。このマイクロサービスベースのコンパクトなアーキテクチャーにより、新しい機能を迅速に追加し、同時にコンプライアンスにも対応できます。タスクを小さなプロジェクトに分割することで、データソースに素早く接続し、重要データへのアクセス効率を上げることができます。」

このプロジェクトにより、データクオリティ向上、そしてデータのすべての事象(発生場所や送信先など)を追跡できるというメリットも得ています。

Glotz氏は次のように続けます。「プロジェクトの開始以降、GxP要件を満たしたリリースをすでに3件実施しています。特に初回のリリースでは、社内で保持する生物検体に関する完全な情報を得られました。」同氏によると、データは中央リポジトリに格納され、品質が検証されており、すべての変更を自動的に追跡する完全な監査証跡が組み込まれています。

「薬物動態学と生物検体のデータを極めて迅速に結びつけ、調整できることは、適切な用量と他の医薬品との相互作用を決定するプロセス全体を加速できるということです」と、Glotz氏は説明します。

クリーンで検証済みの追跡可能な臨床データを使用することで、医薬品開発にかかる時間を短縮できます。さらに最も重要なこととして、GxPコンプライアンスに役立ち、製品が患者にとって安全であることを保証できます。

jp.talend.com/contact | [email protected] | [email protected] | [email protected]

In addition to Talend Data Integration, Bayerdeployed Talend ESB, which serves as middleware that connects data repositories, but is invisible to users. German software developer QuinScape GmbH helped Bayerdeploy the Talend-powered Karapit framework,which the company is using to integrate several clinical databases and support the pharmacokinetics dataflow and biosampling parts of the drug development process. The data flows into an on-premises Oracle data lake, which Bayer has plans to move into the cloud. For advanced analytics, Bayer connects with an SAS system, and uses Oracle Life Sciences Data Hub to store clinicaldata.“The overarching goal of Karapit is todeliver the right data to the right people in a format they can read,” says Stefan Glotz, Business Lead and Data Owner of the Karapit project.

Understanding pharmacokinetics data to optimize drug doses The role of pharmacokinetics (PK) in drug discovery can be described simply as the study of “what a body does to a drug,” and includes the rate and extent to which drugs are absorbed into the body and distributed to the body tissues. It also includes the rate and pathways by which drugs are eliminated from the body by metabolism and excretion.

Understanding these processes is extremely important for prescribers because they form the basis for the optimal dose regimen and explain the inter-individual variations in the response to drug therapy.

Questions researchers study include: What is the drug concentration in the body? How much time does it take to absorb or eliminate that substance? How many milligrams of an active substance should we put in a tablet? Is it interacting with foods or other drugs?

“Quality data and speed matter in this place,” says Glotz. “Having this slim, microservices-based architecture allows us to add new features quickly, and in a compliant way. By dividing the task into small projects, we can move more quickly to connect data sources and get access to key data more efficiently.”

Bayer also receives the benefits of higher-quality data, and of being able to track everything that happens to the data, including where it’s coming from and where it’s going. “We’ve had three GxP-validated releases since the project started,” says Glotz, “and with the first one, we hadcomplete information about biosamples in-house.” He says the data is in a central repository, has been verified for quality, and includes a complete audit trail that automatically tracks all changes.

“Being able to connect and reconciliate pharmacokinetics and biosampling data so rapidly means we can accelerate the entire process of determining the proper dose for a drug and its interactions with other drugs,” he says.

“Having clean, verified,traceable clinical datasaves us time in drugdevelopment, and mostimportantly, facilitatesGxP compliance to ensureour products are safe forpatients.”

www.talend.com/contact | [email protected] | [email protected] | [email protected]


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