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メタル電離真空計 model GI-M2...GI-M2 : S/N: 32000G ~ GI-D7 : S/N: 32001G ~ GI-N8 :...

Date post: 04-Aug-2020
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SK00-7723-EI-001-08 メタル電離真空計 model GI-M2 電離真空計 model GI-D7 / GI-N8 取扱説明書 本取扱説明書は、製造番号が下記 の番号以降のものを対象として記載し ています。 GI-M2 S/N: 32000G GI-D7 S/N: 32001G GI-N8 S/N: 30001G この製品をご使用になる前に必ずお読 みください。またいつでもご使用できるよう に大切に保管して下さい。 株式会社アルバック 規格品事業部 253-8543 神奈川県茅ヶ崎市萩園 2500 番地 http://www.ulvac.co.jp/
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Page 1: メタル電離真空計 model GI-M2...GI-M2 : S/N: 32000G ~ GI-D7 : S/N: 32001G ~ GI-N8 : S/N: 30001G ~ この製品をご使用になる前に必ずお読 みください。またいつでもご使用できるよう

SK00-7723-EI-001-08

メタル電離真空計 model GI-M2

電離真空計 model GI-D7 / GI-N8

取扱説明書

本取扱説明書は、製造番号が下記

の番号以降のものを対象として記載し

ています。

GI-M2 : S/N: 32000G ~

GI-D7 : S/N: 32001G ~

GI-N8 : S/N: 30001G ~

この製品をご使用になる前に必ずお読

みください。またいつでもご使用できるよう

に大切に保管して下さい。

株式会社アルバック

規格品事業部

〒253-8543 神奈川県茅ヶ崎市萩園 2500 番地

http://www.ulvac.co.jp/

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II

本製品を使用する前に

この度は当社製品をお買い上げいただき誠にありがとうございます。

本製品がお手元に届きましたら、まずご注文の内容と同一であること、および輸送などによる破損がな

いことをご確認下さい。

本製品を末永くご利用頂くために、本製品の取付、操作、点検、あるいは整備をする

前に必ずこの取扱説明書をお読みいただき、安全上の注意、本製品の仕様および操

作方法に関わる事項を十分に理解して下さい。

取扱説明書の著作権は、株式会社アルバックに属します。

取扱説明書のいかなる部分も当社の承諾なしにコピーすることを禁じます。また取扱説

明書を当社との文書による同意無しに、第3者に開示したり譲渡したりすることを禁じ

ます。

取扱説明書の記述内容は、製品の仕様変更や、製品の改良などのため、お断りな

しに変更する、あるいは改訂する場合がありますので、御了承下さい。

安全シンボルマーク

この取扱説明書の警告表示には守るべき事項を理解していただくため、安全に

ついてのシンボルマークを掲げております。シンボルに用いている言葉は次のように

使い分けています。

! 危険

それが避けられなかった場合、死亡または重傷に至る結果となる危険の切迫した

状況を示します。

本警告部分を無視した作業は、高い確率で、人命または工場設備(本装置も含

む)に対して重大な被害をおよぼします。

それが避けられなかった場合には、作業者の死亡または重傷に至る結果となりうる

可能性がある危険状況を示します。

本警告部分を無視した作業は、人命または工場設備(本装置も含む)に対して重

大な被害をおよぼす可能性があります。

それが避けられなかった場合には、軽傷または中程度の損害を負う結果となりうる

可能性がある危険状況を示します。

本注意部分を無視した作業は、作業者に軽傷を負わせる、または装置に対して壊

したり調整が必要な状況にしてしまう可能性があります。

直接の危険はない状態ですが、作業者の安全上、または、装置を正しく安全に使

用していただくために知っておいて欲しい内容について、記述しています。

! 警告

! 警告

! 注意

! 警告

! 警告

! 注意

✔ 参 考

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III

安全上のご注意

メタル電離真空計「GI-M2」、および電離真空計「GI-D7/GI-N8」(以下本器)を安全にお使いいただく

ために、取扱説明書および下記の安全注意事項を必ずお読み下さい。

電源遮断

真空計が万一破損したときには、直ちに電源を切って下さい。そのまま使用します

と火災、感電の原因になることがあります。安全のために修理はご購入先、弊社また

は取扱説明書記載のネットワーク先にご依頼下さい。

電源遮断

真空計が万一異常な発熱をしたり発煙をしたり異臭がした場合には、直ちに電源

を切って下さい。そのまま使用しますと火災の原因になります。安全のために修理は

ご購入先、弊社または取扱説明書記載のネットワーク先にご依頼下さい。

電源遮断

コントロール裏面の SENSOR端子に触れる場合或いは触れる可能性がある作業を

行う場合には真空計の電源を必ず切って下さい。SENSOR 端子にはグリッド電圧

(DC150V)を印可している端子がありますので、電源投入時に触れると感電します。

電源遮断

測定子のピンに触れる場合或いは触れる可能性がある作業を行う場合には真空

計の電源を必ず切って下さい。測定子のピンにはグリッド電圧(DC150V)を印可して

いる端子がありますので、電源投入時に触れると感電します。

高温注意

動作中および動作終了直後は測定子の表面が高温になっていますので触れない

で下さい。触れると火傷の原因になります。

電源遮断

ヒューズ交換時には必ず電源を切って下さい。電源を投入した状態で、ヒューズを

交換すると感電の原因となります。

電源遮断

製品の取り付けは、必ず電源プラグを外した状態で行って下さい。

定格厳守

ヒューズは指定のものを使用して下さい。指定以外のヒューズを使用したり、ヒュー

ズホルダを短絡しないで下さい。破損および火災の危険があります。

電源電圧確認

電源投入前に真空計の使用電圧と供給電圧が合っていることを確認して下さい。

誤った電源を接続すると真空計の破損および火災の原因になります。

使用環境注意

測定子は、大気圧を越える所には接続しないで下さい。測定子内の圧力が大気

圧を越えると測定子の破損および接続部から測定子が飛び出し人体を含む周囲に

危害を及ぼします。大気圧を越える際には、隔離バルブ等を設けて測定子内の圧力

が大気圧を越えないようにして下さい。

分解禁止

真空計(コントロール、測定子ケーブルおよび測定子)は、分解しないで下さい。

改造禁止

真空計(コントロール、測定子ケーブルおよび測定子)は、改造しないで下さい。改造

した場合、動作の保証はできません。また、火災・感電の原因になることがあります。

結線確認

安全のためにコントロールの GND 端子を接地に接続して下さい。

使用環境注意

真空計に水がかかる場所での使用は避けて下さい。真空計に水がかかると故障

および漏電、火災の原因になります。

! 警告

! 警告

! 警告

! 警告

! 注意

! 注意

! 注意

! 注意

! 注意

! 注意

! 注意

! 注意

! 注意

! 注意

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IV

通気確保

真空計のファンおよび通気孔をふさがないで下さい。ファンおよび通気孔をふさぎ

内部に熱がこもると、破損の原因になります。また、真空計の指示値も正常な値を示

しません。

異物侵入注意

真空計のファンおよび通気孔などの開口部から内部に金属類や燃えやすいもの

などの異物が入った場合は、必ず取り除いて下さい。そのまま使用すると真空計の

破損の原因になります。

定格厳守

付属の電源ケーブルの定格は 125V、10A です。定格以上で使用しますと破損し

ます。

衝撃注意

測定子には衝撃を与えないで下さい。

使用条件注意

真空計は、仕様に定められた環境の範囲内でお使い下さい。

メンテナンス

真空計コントロール本体では、空冷ファン、アルミニウム電解コンデンサ、およびリ

レーを使用しています。アルミニウム電解コンデンサは、周囲温度が高くなるほど寿

命が短くなります。機器の破損防止の為、3 年に 1 度、修理又はメンテナンス時に空

冷ファン、アルミニウム電解コンデンサ、リレーの交換をお勧めします。

輸送梱包注意

真空計を輸送するときには、工場出荷時の状態に戻して下さい。そのまま輸送す

ると破損することがあります。

廃棄

真空計を廃棄するときには、各自治体等の条例に従って処理して下さい。特に、

人体に危険を及ぼす可能性のある雰囲気で使用した測定子は専門の処理業者を通

じて処理して下さい。

なお、廃棄に関する費用については、お客様にてご負担をお願いします。

結線確認

接点出力容量は AC100V/0.5A、DC24V/1A(抵抗負荷)です。これ以上の電力の

開閉を行う場合には、本器の接点を直接使用せずに、大容量の開閉器を併せてご

使用下さい。

測定子ケーブルなどのコネクタ寿命

本器に使用する測定子ケーブルなどに使用しておりますメスコネクタには寿命が

あります。電流の負荷が大きい場合は、火災の原因になりますので、コネクタの抜き

差し回数をなるべく控えて下さい。コネクタに過重がかかる場合は、コネクタの接触が

悪くなり使用出来なくなります。

! 注意

! 注意

! 注意

! 注意

! 注意

! 注意

! 注意

! 注意

! 注意

✔ 参 考

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V

本製品を使用する前に 改定日 改訂番号 改定理由

2008/9/11 02 GI-D7:アナログ出力 GI-TL3 互換出力モード追加 2009/5/12 03 誤記修正 2010/9/15 04 ヒューズ型式追加 2012/6/25 05 誤記修正 2013/4/5 06 GI-M2:アナログ出力 LOG モード追加 2013/9/18 07 誤記修正

2018/10/1 08 GI-D7:圧力保護機能切替を追加

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目次

本製品を使用する前に ..........................................................II

安全シンボルマーク ............................................................II

安全上のご注意 ...............................................................III

1. 電離真空計 GI シリーズの特長 .............. 5 2. 仕様と構成 ......................................... 6

2.1. 基本仕様 ......................................... 6 2.2. 標準付属品 ...................................... 7 2.3. 別途注文品 ...................................... 7

2.3.1. 測定子 ...................................... 7 2.3.2. 測定子ケーブル ........................ 8

3. 各部名称と機能説明 ............................ 9 3.1. 操作スイッチ................................... 9 3.2. フロントパネルランプ ................... 10 3.3. フロントパネル測定値表示・設定値表示部 11 3.4. リアパネル .................................... 12 3.5. EXT-I/O コネクタ ......................... 13 3.6. コントロール内部(下面パネルを開けた状態) ............................................... 14

4. 製品の取り付け.................................. 16 4.1. 事前準備 ....................................... 16 4.2. コントロールの取り付け ............... 16 4.3. 測定子の取り付け .......................... 16

4.3.1. 測定位置 ................................ 16 4.3.2. 測定子の取り付け .................... 17 4.3.3. WIB-N3、WIN-N2/N3 の取り付け (GI-D7、GI-N8) .................................... 17

4.4. コントロールと測定子の接続 ........ 17 4.4.1. コントロールと測定子ケーブルの接続(GI-M2) ............................................. 18 4.4.2. コントロールと測定子ケーブルの接続(GI-D7/GI-N8)................................... 18 4.4.3. 測定子と測定子ケーブルの接続(GI-D7/GI-N8) ...................................... 19

5. 操作の流れ ........................................ 21 6. 本体の立ち上げ(電源供給) ................... 22 7. フロントパネル操作方法 ..................... 23

7.1. フィラメント ON/OFF ................. 23 7.2. DEGAS(脱ガス) ON/OFF ........ 24 7.3. エミッション電流切替 ................... 25 7.4. X-RAY 機能 ON/OFF .................... 25 7.5. 圧力保護動作時 ............................. 26 7.6. 保護入力(EXT-PROTECT)動作時 26 7.7. エラー時の表示内容 ...................... 26

8. 設定 .................................................. 27 8.1. 設定操作 ....................................... 27 8.2. 初期設定値 .................................... 27 8.3. 測定子の選択(GI-D7 のみ) ........ 28 8.4. 感度係数機能選択 .......................... 29

8.5. 感度係数機能設定 .......................... 29 8.6. セットポイント 1、2 の設定 .......... 30 8.7. レンジ切り換え機能の選択 ............ 31 8.8. レンジホールドモードのレンジの設定 31 8.9. DEGAS 機能の選択....................... 32 8.10. DEGAS 機能の設定 ................... 32 8.11. フィラメント 1/2 の設定 ........... 33 8.12. アナログ機能の選択 .................. 34 8.13. REC-HOLD の数値の設定 ......... 34 8.14. フィラメント活性化の設定(GI-N8 のみ) ................................................ 35 8.15. ボ-レートの設定 ...................... 35

9. 機能説明 ........................................... 36 9.1. 感度の設定 .................................... 36

9.1.1. 感度の設定 ............................. 36 9.1.2. 感度の設定 ............................. 36 9.1.3. 感度設定値の詳細 .................. 36 9.1.4. 感度設定値例 ......................... 37

9.2. セットポイント ............................. 38 9.2.1. セットポイントとは ..................... 38 9.2.2. セットポイントの設定 ................. 38 9.2.3. 内部での比較処理................... 38 9.2.4. セットポイント動作条件 ............. 38 9.2.5. レンジホールドモードでのセットポイント動作 .............................................. 38

9.3. レンジ切り換えの設定 ................... 39 9.3.1. レンジ切り換えの設定 .............. 39 9.3.2. レンジホールドの設定 .............. 39 9.3.3. レンジホールドとアナログ出力 ... 39

9.4. DEGAS ......................................... 40 9.4.1. DEGAS とは ............................ 40 9.4.2. DEGAS モードの設定 ............... 40 9.4.3. タイマーモードの設定 .............. 40 9.4.4. DEGAS 動作条件 .................... 40 9.4.5. DEGAS 操作 ........................... 40 9.4.6. DEGAS 時の注意事項 ............. 41

9.5. 使用フィラメント切換 ................... 41 9.5.1. フィラメント切替時の外部出力 ... 41 9.5.2. フィラメント切替時の注意 .......... 41

9.6. 使用アナログ出力切換 ................... 42 9.6.1. アナログ出力の設定 ................ 42 9.6.2. 各状態での測定値出力............ 42 9.6.3. 各桁リニア出力 (LIN) .............. 43 9.6.4. 疑似 LOG 出力 ....................... 44 9.6.5. RED-HOLD 出力(GI-M2/D7 のみ) 47 9.6.6. LOG 出力 (GI-M2 のみ) ........ 48 9.6.7. GI-D6 互換出力(GI-D7 のみ) . 49 9.6.8. GI-TL3 互換出力/LOG 出力 (GI-D7 のみ) ........................................ 51

9.7. X-RAY 機能 (GI-N8 のみ) ......... 52

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9.7.1. X-Ray モードの設定とは? ....... 52 9.7.2. X-Ray 機能の操作方法は? ..... 52

9.8. フィラメント活性化(GI-N8 のみ) 53

9.8.1. 動作条件 ................................ 53 9.8.2. 操作の形態 ............................. 53 9.8.3. フィラメントの活性化とは?........ 53

10. 外部入出力詳細説明 ........................ 54 10.1. セットポイント出力 .................. 56 10.2. 外部デジタル出力 ...................... 56 10.3. 外部制御入力 ............................. 58 10.4. 外部制御方法 ............................. 59 10.5. 外部保護入力(EXT-PROTECT) ............................................ 59

11. 通信(RS-232C)使用方法 ................... 60 11.1. 通信仕様 .................................... 60

11.1.1. 通信基本仕様 ......................... 60 11.1.2. ボーレートの設定 ..................... 60 11.1.3. 通信ケーブル・コネクタ ............. 60

11.2. 送信コマンド書式 ...................... 60 11.3. コマンド一覧表 ......................... 61 11.4. コマンド動作説明 ...................... 62

11.4.1. リモート・ローカルの切り換え ..... 62 11.4.2. 接続機種の読み込み ............... 62 11.4.3. フィラメント制御 ........................ 62 11.4.4. DEGAS の制御 ........................ 62 11.4.5. エミッションバリッド信号の読み込み 63 11.4.6. 感度の設定 ............................. 63 11.4.7. セットポイントの設定・読み込み . 63 11.4.8. アナログ出力の設定 ................ 63 11.4.9. 測定圧力値、動作状態の読み込み 64

11.5. 動作上の注意点 ......................... 64 12. トラブルシューティング ................. 65

12.1. エミッション電流が流れなくなる原因と対策 ............................................... 73

13. 付録 .............................................. 74 13.1. 測定原理 .................................... 74 13.2. 測定ガスの種類と比感度係数..... 75 13.3. フィラメント材質について ........ 77

14. 保証 .............................................. 78 15. 汚染証明書 .................................... 79 16. 関係図面 ....................................... 80

16.1. 真空計本体 ................................ 80 16.2. 測定子 ....................................... 81

16.2.1. GI-M2 用測定子 ..................... 81 16.2.2. GI-D7 用測定子 ...................... 82 16.2.3. GI-N8 用測定子 ...................... 83

16.3. 測定子ケーブル(GI-M2) ........ 84 16.3.1. 測定子ケーブル(GI-M2) 2、5、10、15m 84 16.3.2. 測定子ケーブル(GI-M2) 長尺ケーブル 85

16.4. 測定子ケーブル(GI-D7/GI-N8) 86

16.4.1. WIT ソケット式(GI-D7) 4、10、15、20、25m ........................................... 86 16.4.2. WIB ソケット式(GI-D7) 4、10、15、20、25m ........................................... 86 16.4.3. 測定子ケーブル取り付け参考図 87 16.4.4. WIB-N3 用ソケット式(GI-D7) 4、10、15、20、25m ..................................... 88 16.4.5. WIN-N2 用ソケット式(GI-N8) 4、10m 88 16.4.6. WIN-N3 用ソケット式(GI-N8) 4、10m 88 16.4.7. WIB 用ピンソケット式(GI-D7) 4、10、15、20、25m ..................................... 89 16.4.8. WIN-G 用ピンソケット式(GI-N8) 4、10m 89 16.4.9. 測定子ケーブル(GI-D7/GI-N8) 長尺ケーブル ........................................ 90

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図版目次

図 3-1 操作スイッチ説明図 ....................................................................................................... 9

図 3-2 フロントパネルランプ説明図 .......................................................................................... 10

図 3-3 フロントパネル測定値表示・設定値表示部説明図 ............................................................. 11

図 3-4 リアパネル説明図 ........................................................................................................ 12

図 3-5 入出力コネクタピン配置説明図 ..................................................................................... 13

図 3-6 コントロール内部(下面パネルを開けた状態) 説明図 ....................................................... 14

図 4-1 測定子の取り付け ........................................................................................................ 17

図 4-2 ヌードゲージ取付単管 参考図 ...................................................................................... 17

図 4-3 GI-M2 と測定子ケーブルの接続 .................................................................................... 18

図 4-4 GI-D7/N8 と測定子ケーブルの接続 ............................................................................... 18

図 4-5 WIT 接続解説 ............................................................................................................. 19

図 4-6 WIB(WIT)接続解説 ...................................................................................................... 19

図 4-7 WIN-G 接続解説 ......................................................................................................... 20

図 4-8 WIB-N3、WIN-N 接続解説............................................................................................ 20

図 9-1 アナログ出力グラフ(リニア) ........................................................................................... 43

図 9-2 出力電圧補足説明図(GI-M2) ....................................................................................... 44

図 9-3 出力電圧補足説明図(GI-D7) ........................................................................................ 45

図 9-4 出力電圧補足説明図(GI-N8) ........................................................................................ 46

図 9-5 レンジホールドリニア出力(E-4 で設定した場合) ............................................................ 47

図 9-6 出力電圧補足説明図(GI-M2) ....................................................................................... 48

図 9-7 出力電圧補足説明図(GI-D6 互換出力 WIT 選択時) ...................................................... 49

図 9-8 出力電圧補足説明図(GI-D6 互換出力 WIB 選択時) ...................................................... 50

図 9-9 LOG 出力電圧補足説明図(GI-D7)................................................................................. 51

図 10-1 セットポイント内部回路 ................................................................................................ 56

図 10-2 デジタル出力内部回路 ............................................................................................... 56

図 10-3 データバリッド信号(ストローブ信号)動作図 ................................................................... 57

図 10-4 内部電源を使用して外部コントロールをする場合 ........................................................... 58

図 10-5 外部電源を使用して外部コントロールをする場合 ........................................................... 58

図 10-6 外部制御方法図 ........................................................................................................ 59

図 16-1 外観寸法・パネルカット図 ............................................................................................ 80

図 16-2 GI-M2 適応測定子 ..................................................................................................... 81

図 16-3 測定子電極配置図 .................................................................................................... 81

図 16-4 GI-D7 適応測定子 ..................................................................................................... 82

図 16-5 GI-N8 適応測定子 ..................................................................................................... 83

図 16-6 測定子ケーブル配線図(GI-M2) ................................................................................... 84

図 16-7 測定子ケーブル取付参考図 ........................................................................................ 84

図 16-8 長尺ケーブル構成(GI-M2) .......................................................................................... 85

図 16-9 測定子ケーブル配線図(GI-D7 WIT ソケット) ................................................................. 86

図 16-10 測定子ケーブル配線図(GI-D7 WIB ソケット) ................................................................ 86

図 16-11 測定子ケーブル配線図(GI-D7 WIB-N3 用ソケット式) ................................................... 88

図 16-12 測定子ケーブル配線図(GI-N8 WIN 用ソケット式) ......................................................... 88

図 16-13 測定子ケーブル配線図(GI-D7 ピンソケット式) ............................................................. 89

図 16-14 測定子ケーブル配線図(GI-N8 ピンソケット式) ............................................................. 89

図 16-15 長尺ケーブル構成(GI-D7/GI-N8) .............................................................................. 90

表 8-1 工場出荷時設定.......................................................................................................... 27

表 9-1 感度係数一覧表.......................................................................................................... 37

表 9-2 測定値出力状態.......................................................................................................... 42

表 9-3 測定値出力表(GI-M2) ................................................................................................. 44

表 9-4 測定値出力表(GI-M2) 圧力上昇/降下時のヒステリシス ................................................... 44

表 9-5 測定値出力表(GI-D7) .................................................................................................. 45

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4

表 9-6 測定値出力表(GI-D7) 圧力上昇/降下時のヒステリシス .................................................... 45

表 9-7 測定値出力表(GI-N8) .................................................................................................. 46

表 9-8 測定値出力表(GI-N8) 圧力上昇/降下時のヒステリシス .................................................... 46

表 9-9 測定値出力表(GI-M2) ................................................................................................. 48

表 9-10 測定値出力表 ........................................................................................................... 49

表 9-11 測定値出力表 ........................................................................................................... 50

表 9-12 測定値出力表 ........................................................................................................... 51

表 10-1 外部入出力機能一覧 ................................................................................................. 54

表 13-1 各ガスの窒素に対する電離真空計の比感度係数と相対イオン化断面積............................ 76

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1.電離真空計GIシリーズの特長

電離真空計 GI シリーズは、下記の 3 つのモデルから構成されています。

①メタル電離真空計 GI-M2

従来の B-A 型電離真空用測定子を小型化しフィラメントの低消費電力化した測定子(M タイプ)

を用いて圧力測定するホットカソード電離真空計です。

5.00×10-8 ~ 9.99×10 +0Pa の広い圧力範囲を計測可能です。

測定子ケーブルは、標準で 150℃耐熱仕様となっています。

②電離真空計 GI-D7

長年に渡って使用されている、三極管電離真空用測定子(WIT)、および B-A 型電離真空用

測定子(WIB)を使用するホットカソード電離真空計です。

③電離真空計 GI-N8

B-A 型超高真空用測定子(WIN)を使用するホットカソード電離真空計です。

4.00×10-9 ~ 6.60×10-1Pa の圧力範囲を計測可能です。

デガス方式は、エレクトロンボンバードメント方式を採用しています。

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2.仕様と構成

2.1.基本仕様

名称 メタル電離真空計

model GI-M2

電離真空計

model GI-D7

電離真空計

model GI-N8

接続可能測定子 1本

圧力表示 仮数部3桁、指数部2桁のデジタル表示 □.□□×10□□ ※1)

適用測定子 M-11、M-12、M-13、M-

14、M-15

WIT-Gタイプ、WIB-Gタイ

プ、WIB-N3

WIN-Gタイプ、

WIN-N2、WIN-N3

測定圧力範囲 5.00×10-8 ~

9.99×10 0 Pa

WIT : 1.30×10-5 ~

6.7×10-1 Pa

WIB : 1.30×10-6 ~

1.3×10-2 Pa

4.00×10-9 ~

6.60×10-1 Pa

測定精度 ±15%以内

測定子電位 グリッド電位:150V、 フィラメント電位:25V、 イオンコレクタ電位:0V

エミッション電流 10μA、1.0mA ※2) WIT: 0.595mA

WIB: 1.0mA 0.5mA、 5.0mA ※3)

測定子感度 0.06 Pa-1 WIT: 0.139 Pa-1

WIB: 0.083 Pa-1 0.153 Pa-1

圧力保護機能 9.99×10-0 Pa ※4) WIT: 9.99×10-1 Pa※6)

WIB: 2.00×10-1 Pa※6) 6.60×10-1 Pa

デガス機能

直接通電加熱方式

AC Power 1.5VA

直接通電加熱方式

AC Power 1.5VA

エレクトロンボンバード

(電子衝撃)方式 ※5)

500V、5mA

ノーマルモード : DEGAS ON/OFFの信号に応じて動作

オートOFFモード : 01~99分の任意の時間を設定

機能 レンジホールド設定、 フィラメント選択、 感度係数設定

サンプリング時間 100ms(表示、出力とも)

アナログ出力 仮数部リニア出力、擬似ログ出力、REC-HOLD出力、ログ出力 (DC0 ~ 10V)

分解能: 10mV、 出力インピーダンス: 100Ω

セットポイント

リレー接点(a接点、b接点)出力、独立2点

定格負荷 :AC 100V/0.5A、 DC24V/1A (抵抗負荷)

機械的寿命:500万回

電気的負荷:10万回(定格負荷)

制御入力信号 制御切替、フィラメントON/OFF、フィラメント1/2、デガスON/OFF、

REC-HOLD、外部保護

制御出力信号 アナログ出力(0-10V)、 BCD出力、 電源状態、 フィラメントON/OFF、

エミッション設定、 デガスON/OFF、 エミッションバリットOK/NG

RS-232C 9600/ 19200/ 38400 bps

使用温度範囲 10 ~ 40 ℃

使用湿度範囲 15 ~ 80 % (但し結露無きこと)

仕様電源 AC100±10V 50/60Hz

消費電力 60VA 120VA 65VA

ヒューズ BS.SEMKO EWM 3.15A (富士端子工業) (2本)

外形寸法 W240mm × D380mm × H99mm

本体質量 5.6kg 5.7kg 5.8kg

※1) 仮数部 2 桁、指数部 2 桁のデジタル表示 (□.□×10□□)に設定可能です。

※2) 1.0mA は圧力が 1.00×10-2Pa 以下で自動切換えします。

※3) 5.0mA は圧力が 6.60×10-4Pa 以下で設定可能です。

※4) タングステンフィラメントを使用時、圧力保護機能の設定値を 9.9×10-3Pa にする必要があります。

※5) 1.3×10-4Pa 以下で使用可能です。

※6)圧力保護機能の設定値を 9.9×10-3Pa に変更できます。

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2.2.標準付属品

外部入出力コネクタ 57-30500:DDKまたは互換品 1式

電源ケーブル 125V 7A 3Pケーブル 3m 1本

取扱説明書 CD 1枚

クイックマニュアル 普通紙 1枚

2.3.別途注文品

測定子 次項を参照下さい。

測定子ケーブル

検査成績書

校正証明書 一般校正試験成績書、JCSS校正証明書

2.3.1. 測定子

2.3.1.1.メタル電離真空計 model GI-M2 測定子

測定子 M-11、 M-12、 M-13、 M-14、 M-15

取り付けフランジ

M-11: φ18 ポート

M-12: φ15 ポート

M-13: UFC034

M-14: NW16

M-15: NW25

フィラメント材 Y2O3-Ir (2本)

その他材質 W、PtC-Mo、SUS304、Al2O3、Kovar

質量 M-11: 63g、 M-12:62 g、 M-13: 96g、 M-14:75g、 M-15:88g

内容積 M-11:21 cm3、 M-12:18 cm3、 M-13:23 cm3、 M-14:18 cm3、 M-15:21 cm3

破壊圧力※1 2×10+5Pa(abs)

耐熱温度(℃) ※2 250℃

※1:測定子単体の耐圧となります。フランジやクランプなどの耐圧は別途考慮下さい。

※2:測定子単体での耐熱温度です。測定子ケーブルの耐熱温度は 150℃となります。

2.3.1.1.電離真空計 model GI-D7 測定子

測定子 WIT-Gタイプ、 WIB-Gタイプ、 WIB-N3

取り付けフランジ

WIT-Gタイプ: φ18、φ15ポート(ガラスタイプ)

WIB-Gタイプ: φ18、φ15ポート(ガラスタイプ)

WIB-N3: UFC070

フィラメント材

WIT-G1: W (1本)

WIT-G8: Y2O3-Ir (1)本

WIB-G5: W (2本)

WIB-N3: W (1)本

その他材質 Glass、Wなど

質量(g) WIT-G φ15ポート:77g、WIT-G φ18ポート:80g

WIB-G5、

内容積(cm3)

破壊圧力※1

耐熱温度(℃) ※2

※1:測定子単体の耐圧となります。フランジやクランプなどの耐圧は別途考慮下さい。

※2:測定子単体での耐熱温度です。測定子ケーブルを外した状態となります。

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2.3.1.2.電離真空計 model GI-N8 測定子

測定子 WIN-N2、 WIN-N3

取り付けフランジ WIN-N2/N3: UFC070

フィラメント材

その他材質

質量(g)

内容積(cm3)

破壊圧力※1

耐熱温度(℃) ※2

※1:測定子単体の耐圧となります。フランジやクランプなどの耐圧は別途考慮下さい。

※2:測定子単体での耐熱温度です。ケーブルを外した状態となります。

2.3.2. 測定子ケーブル

GI-M2 用測定子ケーブル 5、 10、 15、 20、25、30、50m (150℃ベーカブルケーブル)

(測定子側コネクタ部にはヒーターなどは巻き付けないこと)

GI-D7 用測定子ケーブル WIT 用、WIB-G 用、WIB-N3 用 5、 10、 15、 20、25、30m (ベーキング未対応)

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3.各部名称と機能説明

3.1.操作スイッチ

図 3-1 操作スイッチ説明図

名称(表記) 機能

① 電源スイッチ

(POWER)

スイッチの上部を押すと電源がON、下部を押すと電源がOFFとなりま

す。電源がONの時には、スイッチ内部のLEDが点灯します。

② フィラメントキ-

(FIL)

フィラメントのON/OFFに使用します。1度押すとフィラメントがON、もう一

度押すとフィラメントがOFFになります。

③ デガスキ-

(DEG)

DEGASのON/OFFに使用します。1度押すとDEGASがON、もう一度押

すとDEGASがOFFになります。

オートOFFモードでの使用の場合は、設定時間後、自動的にOFFになり

ます。

ファンクションキ-1

(F1)

(GI-N8のみで使用)

エミッション電流の切替を行います。0.5 / 5mA を切替ます。

計測開始時の設定は、0.5mA です。5mA への切替は、6.6×10-6Pa 以

下で可能となります。

軟 X 線によるイオン電流のバックグランドを差し引きます。2 秒以上、連

続でキー入力して下さい。3.0×10-8Pa で機能有効となります。

⑤ プログラムキ-

(○ PRG)

設定モードへの切換スイッチ

スイッチを2秒間以上押し続けるたびに測定モード/設定モードが切り替

ります。

⑥ UPスイッチ

(↑) 設定中の値を1ずつインクリメントします。

⑦ SHIFTスイッチ

(→) 設定する桁を右方向にシフトします。

⑧ ENTERスイッチ

( )

設定した値をメモリする時に使用します。

設定値を変えた場合は、このスイッチを押さないと設定値の変更ができ

ません。

1 2 3 4 5 6 7 8

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3.2.フロントパネルランプ

図 3-2 フロントパネルランプ説明図

名称(表記) 機能

① SET-1ランプ

(SET1) セットポイント 1が動作状態の時点灯します。

② SET-2ランプ

(SET2) セットポイント 2が動作状態の時点灯します。

③ EXT-PROTECTランプ

(PROTECT) 外部入力信号でフィラメント保護が動作中の時点灯します。

④ REMOTEランプ

(REMOTE)

外部制御(外部I/O、RS-232C)による、REMOTE状態の時点灯

します。

⑤ エミッション状態ランプ

(Em-Lo)

GI-M2 : エミッション電流が10μAの時点灯します。

GI-N8 : エミッション電流が0.5mAの時点灯します。

GI-D7では使用しません。

⑥ エミッション状態ランプ

(Em-Hi)

GI-M2 : エミッション電流が1mAの時点灯します。

GI-N8 : エミッション電流が5mAの時点灯します。

GI-D7では使用しません。

⑦ フィラメントランプ

フィラメントがON状態でかつ、エミッション電流が正常値の時、点

灯します。

また、エミッション電流が異常値の時、点滅します。

⑧ DEGASランプ DEGASがON状態の時点灯します。

⑨ F1ランプ

(GI-N8のみで使用)

軟X線による、バックグランドの演算機能(X-Ray)が有効な場合、

点灯します。

⑩ PROGRAMランプ プログラム設定モード中は点灯します

12 34 5 6

7 8 9 10

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3.3.フロントパネル測定値表示・設定値表示部

図 3-3 フロントパネル測定値表示・設定値表示部説明図

状態 機能

測定モード時 圧力測定値を表示します。

プログラム設定モード時 各プログラムの設定値を表示します。

1

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3.4.リアパネル

GI-M2

GI-D7 / GI-N8

図 3-4 リアパネル説明図

名称(表記) 機能

① センサコネクタ、ICコネクタ

(SENSOR)

測定子ケーブルを接続するコネクタです。

GI-D7/GI-N8は、イオン電流計測用のICコネクタが分離していま

す。

② 外部入出力コネクタ

(EXT-I/O)

外部入出力信号用のI/Oコネクタ(57シリーズ 50Pin レセプタクル)

です。

③ RS-232C通信コネクタ

(RS-232C) 通信用コネクタ(D-sub 9Pin ピンコネクタ)です。

④ 放熱FAN 本体の放熱ファン(吹き出し)です。

⑤ 電源インレットコネクタ

(AC100V) グランド付の3芯電源コード接続用コネクタです。

⑥ 電源ヒューズホルダ

(FUSE) 主電源の過電流保護用ヒューズ(タイムラグ3.15A x2)です。

⑦ グランド端子

(GND)

本器のグランド端子(M4圧着端子)です。ACインレットにてグランド

に接地される場合は接続不要です。本器のグランドは、アナロググ

ランド、デジタルグランドおよび、フレームグランドが共通です。

1 4 5 6

3 2 7

1 4 5 6

3 2 7

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3.5.EXT-I/Oコネクタ

図 3-5 入出力コネクタピン配置説明図

端子

番号 信 号 名 称

端子

番号 信 号 名 称

1 SET1 COM (OUT-PUT) 26 SET2 COM (OUT-PUT)

2 SET1 a 接点 (OUT-PUT) 27 SET2 a 接点 (OUT-PUT)

3 SET1 b 接点 (OUT-PUT) 28 SET2 b 接点 (OUT-PUT)

4 29

5 EXT-OUT COM (OUT-PUT) 30 PRESSURE・DATA ____

EA-b0E (OUT-PUT)

6 POWER A

__EONE A / OFF (OUT-PUT) 31 PRESSURE・DATA A

____EA-b1E (OUT-PUT)

7 FILAMENT A

__EONE A / OFF (OUT-PUT) 32 PRESSURE・DATA A

____EA-b2E (OUT-PUT)

8 EMISSION ※1) A

___EEm-HiE A / Em-Lo (OUT-PUT) 33 PRESSURE・DATA A

____EA-b3E (OUT-PUT)

9 UNIT A

__EPaE A (OUT-PUT) 34 PRESSURE・DATA A

____EB-b0E (OUT-PUT)

10 DEGAS A

__EONE A / OFF (OUT-PUT) 35 PRESSURE・DATA A

____EB-b1E (OUT-PUT)

11 EMISSION・VALID A

__EOKE A / NG (OUT-PUT) 36 PRESSURE・DATA A

____EB-b2E (OUT-PUT)

12 DATA・VALID A

__ELoE A / Hi (OUT-PUT) 37 PRESSURE・DATA A

____EB-b3E (OUT-PUT)

13 PRESSURE・DATA A

_E-EA/ + (OUT-PUT) 38 PRESSURE・DATA A

____EC-b0E (OUT-PUT)

14 PRESSURE・DATA A

____EC-b3E (OUT-PUT) 39 PRESSURE・DATA A

____EC-b1E (OUT-PUT)

15 PRESSURE・DATA A

____ED-b0E (OUT-PUT) 40 PRESSURE・DATA A

____EC-b2E (OUT-PUT)

16 41

17 DEGAS A

__EONE A / OFF (IN-PUT) 42 LOCAL/A

______EREMOTEE (IN-PUT)

18 EXT-PROTECT A

__EONE A / OFF (IN-PUT) 43 FILAMENT A

__EONE A / OFF (IN-PUT)

19 EXT- 5V INPUT-COM (IN-PUT) 44 EMISSION ※2) A

___EEm-HiE A / Em-Lo (IN-PUT)

20 EXT-24V INPUT-COM (IN-PUT) 45 FILAMENT A

_E2E A/ 1 (IN-PUT)

21 46 REC-HOLD A

__EONE A / OFF

X-RAY ※3)

(IN-PUT)

22 47

23 GND 48 GND

24 GND (REC-OUT - ) 49 GND

25 REC-OUT + (OUT-PUT) 50

・ PRESSURE・DATA A-b0等でA、B、C、Dは、表示部の《A.B×10±DC》に相当します。P.54 10.外部

入出力詳細説明 参照

・ デジタル出力のコモンは標準設定で5番Pinとなっています。

・ デジタル入力の電源は標準設定で内部電源となっています。

・ デジタル入力のコモンは23、24、48、49になっています。

・ 信号名称内の _□表示は信号がLOW(ショート、負論理)状態を示します。

※1) Em-Hi: 1mA(GI-M2)、5mA(GI-N8) 、 Em-Lo:10μA(GI-M2)、0.5mA(GI-N8)

※2) GI-N8 のみで使用します。

※3) REC-HOLD は、GI-M2/GI-D7、 X-RAY は、GI-N8 での機能です。

125

50 26

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3.6.コントロール内部(下面パネルを開けた状態)

図 3-6 コントロール内部(下面パネルを開けた状態) 説明図

名称(表記) 機能

① 内部DIPスイッチ※1)

(DS1)

各設定を行うスイッチです。

DIPスイッチ

No. ON OFF

1 仮数部2桁表示 仮数部3桁表示

2 圧力保護 9.9E-3Pa

圧力保護

①GI-M2:10Pa

②GI-D7

WIT:9.99×10-1 Pa

WIB:2.00×10-1 Pa

3 未使用 未使用

4 未使用 未使用

5

システム設定で使用しています。

設定の変更は、出来ません。

6

7

8

② 外部入力切り換えジャンパ

(HP3)

外部入力のフォトカプラのプルアップを内部電源(5V)を使用する

か、外部電源を使用するかを切り換えるジャンパです。P.58 参照

③ 外部出力切り換えジャンパ

(HP4)

外部出力のオープンコレクタのコモンライン(エミッタ・コモン)を外

部I/Oコネクタの5番Pinに接続するか、内部GNDに接続するかを

切り換えるジャンパです。P.56 参照

※1) 工場出荷時は、全て OFF に設定されています。

コントロール基板

フロントパネル

リアパネル

1

ON 2

34

85

76

HP3

EXTINT

HP4

ISOGND

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各部名称と機能説明 操作スイッチ フロントパネル フロントパネル表示部 リアパネル EXT-I/O コネクタ 内部機構

15

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4.製品の取り付け

電源遮断

コントロール裏面の SENSOR端子に触れる場合或いは触れる可能性がある作業を

行う場合には真空計の電源を必ず切って下さい。SENSOR 端子にはグリッド電圧

(DC150V)を印可している端子がありますので、電源投入時に触れると感電します。

電源遮断

測定子のピンに触れる場合或いは触れる可能性がある作業を行う場合には真空

計の電源を必ず切って下さい。測定子のピンにはグリッド電圧(DC150V)を印可して

いる端子がありますので、電源投入時に触れると感電します。

電源遮断

製品の取り付けは、必ず電源プラグを外した状態で行って下さい。

高温注意

動作中および動作終了直後は測定子の表面が高温になっていますので触れない

で下さい。触れると火傷の原因になります。

使用環境注意

真空計に水がかかる場所での使用は避けて下さい。真空計に水がかかると故障

および漏電、火災の原因になります。

通気確保

真空計のファンおよび通気孔をふさがないで下さい。ファンおよび通気孔をふさぎ

内部に熱がこもると、破損の原因になります。また、真空計の指示値も正常な値を示

しません。

異物侵入注意

真空計のファンおよび通気孔などの開口部から内部に金属類や燃えやすいもの

などの異物が入った場合は、必ず取り除いて下さい。そのまま使用すると真空計の

破損の原因になります。

結線確認

安全のためにコントロールの GND 端子を接地に接続して下さい。

4.1.事前準備

① 梱包を解き、員数検査を行って下さい。(付属品は P.7 参照。)

② 各機器が破損していないかどうかを調べて下さい。

4.2.コントロールの取り付け

コントロールをパネル面等に取り付けます。取り付け穴は P.80 を参照してください。

4.3.測定子の取り付け

測定子を真空装置のゲージポート又は、フランジに取り付けて下さい。

4.3.1.測定位置

圧力の測定は、測定子の接続した位置の静圧を測ります。真空系内に流れがあったり、放出ガス

源・電子またはイオンの強い発生源があるようなときは測定値に影響を及ぼしますので、測定位置

の選定に注意し、影響の少ない位置に取り付けるようにして下さい。

また、測定子が振動、熱放射、強電磁界、強い放射線を受けた場合には、正しい圧力測定が出

来ない場合がありますので注意して下さい。

! 警告

! 警告

! 注意

! 注意

! 注意

! 注意

! 注意

! 注意

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4.3.2.測定子の取り付け

取り付けは、測定子取り付け開口面が気体の流れに平行

になるように行って下さい。特に気体等が測定子内にビーム

状で入らないようにして下さい。(図 4-1 参照)

できる限りフィラメントが重力に垂直になるように取り付けて

下さい(図 4-1 参照)。また、振動の多い場所では、フィラメン

トが振動の振幅方向と平行に取り付ける事が望まれます。

測定子の取り付けに用いる O リングは、ガス放出の少な

いものをご使用下さい。測定子の接続にゴム管やグリース等

の放出ガスの多い材質を用いますと誤差の要因となります。

フィラメントの張りが熱によって緩んだ状態で横方向から

強い衝撃・振動を受けますと、断線したり、グリッド電極との

接触が起こり得ます。

図 4-1 測定子の取り付け

4.3.3.WIB-N3、WIN-N2/N3 の取り付け (GI-D7、GI-N8)

ヌードゲージを使用される場合はパイプ内径が φ39.7 以上のものを使用して下さい。フィラメントと

パイプ外壁が接触するとコントローラの故障の原因となります。

(使用パイプ例:外径φ42.7、肉厚 t=1.5、長さ L=100(mm))

図 4-2 ヌードゲージ取付単管 参考図

4.4.コントロールと測定子の接続

測定子と測定子ケーブル、コントロールと測定子ケーブルの接続部には極力力が加わらない様にケ

ーブルを固定して下さい。

測定子ケーブルは、できる限り動力線などと別に敷設して下さい。ノイズを受けることが考えられま

す。

測定子ケーブルが動いたときに導体と絶縁体の中間に摩擦電気が発生し、これが測定圧力の低い

ところで誤差の要因となることがあります。

M タイプ測定子および、ヌードゲージ使用時の注意

測定子ケーブルによって、コントロールグランドと測定子グランド(外壁)が接続されます。

その為、コントロール設置場所と、測定子取付場所のグランド間に電位差が生じる場合、測定誤差を

生じる場合があります。この場合は、どちらかをフローティングとするか、または補助線によってグランド

の強化を行ってください。

測定子ケーブル取り扱い時の注意

コントロールグランドと測定子グランド(外壁)の電位レベルが異なるとエミッション電流が正常に取れ

なくなり、正常な圧力測定ができなくなる場合が生じます。また、電位差のある状態で測定子ケーブル

の脱着を行う場合、感電の恐れがあります。(測定子ケーブル両端コネクタはそれぞれのグランドと同

電位になります。)装置の電源等の遮断により電位差の無いことを確認の後、測定子ケーブルの脱着

を行ってください。ケーブル脱着時は、コネクタ本体を持って脱着して下さい。ケーブルを持って脱着

すると断線、接触不良の原因になります。

UFC-070フランジ

内径 φ39.7

L=100

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4.4.1.コントロールと測定子ケーブルの接続(GI-M2)

コネクタにヒータを巻かない

コネクタにヒータを巻き、加熱されますと、コネクタやケーブルが溶解する恐れがあ

ります。コネクタにはヒータを巻き付けないで下さい。

図 4-3 GI-M2 と測定子ケーブルの接続

高温(ケーブル仕様温度以上)、高湿の場所での設置は避けて下さい。測定子ケーブルの標準

仕様は 150℃です。測定子に接続した状態でベーキングしながら圧力測定が可能です。

4.4.2.コントロールと測定子ケーブルの接続(GI-D7/GI-N8)

図 4-4 GI-D7/N8 と測定子ケーブルの接続

高温(ケーブル仕様温度以上)、高湿の場所での設置は避けて下さい。

測定子ケーブルは耐熱設計となっていません。測定子コネクタ部が 100℃以上になる場合(ベー

キング等)はコネクタを取り外して下さい。

! 注意

測定子ケーブル(コントロール側)

測定子ケーブル(測定子側)

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4.4.3.測定子と測定子ケーブルの接続(GI-D7/GI-N8)

図 4-5 WIT 接続解説

電極 測定子名称

(WIB)

測定子名称

(WIT) ケーブル名称

フィラメント F

(2x2 ヶ所)

F(2 ヶ所) F1、F2 F1、F2 各 2 本で 1 組

WIT は F1 のみ

グリット G(2 ヶ所) G(2 ヶ所) G 2 本で 1 組

コレクタ (表示無し) P(2 ヶ所) C 同軸ケーブルを接続

図 4-6 WIB(WIT)接続解説

WIT

WIT用ソケット式

WIB(WIT)

WIB用ピンソケット式

コレクタ

電極名称記号表示位置

ケーブル名称記号表示位置

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電極 測定子名称

(WIN-G) ケーブル名称

フィラメント F

(2x2 ヶ所)

F1、F2 F1、F2 各 2 本で 1 組

WIT は F1 のみ

グリット G(2 ヶ所) G 1 箇所のみ使用

シールド (表示無し) S

コレクタ (表示無し) C 同軸ケーブルを接続

図 4-7 WIN-G 接続解説

図 4-8 WIB-N3、WIN-N 接続解説

シェルフランジは、測定子ケーブルに付属しています。

ポート取り付け用のガスケット、M6 ボルトは別途ご用意下さい。

WIN-G用ピンソケット式

WIN-G

コレクタ

シールド

ケーブル名称記号表示位置

電極名称記号表示位置

ゲージポート(UFC070)

ガスケット(UFC070用)

M6ボルト(6本)

測定子 WIB-N3 WIN-N2、WIN-N3

シェルフランジ

測定子ケーブル WIB-N3用ソケット式 WIN-N2用ソケット式 WIN-N3用ソケット式

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5.操作の流れ 感度係数、セットポイント 1/2、レンジ、DEGAS、使用フィラメント・アナログ・ボーレートを設定する場

合 8 項以降の説明に添って必要な設定を行ってください。

初期設定は、フロントパネルからの入力と、RS-232C からの入力が可能ですが、ここではフロントパネルからの入力による設定方法を説明します。 項目の後に書いてあるページに詳細の説明があります。

電源供給 P.22 PRG キー

(2 秒)

PRG キ ー

(2 秒)

FIL ON/OFF P.22 測定子選択 P.28

DEGAS ON/OFF P.24 感度係数設定 P.29

エミッション電流(GI-N8 のみ) P.25 セットポイント 1、2 設定 P.30

レンジ切り換え選択 P.31

圧力保護動作時 P.26 レンジ切り換え設定 P.31

EXT-PROTECT 動作時 P.26 DEGAS 選択 P.32

DEGAS 設定 P.32

フィラメント 1/2 選択 P.33

アナログ選択 P.34

アナログ設定 P.34

フィラメント活性化 P.35

ボーレート設定 P.35

本書では以下各項目を

POW-①

のように白抜きの表示で手順を表しています。文書中に[POW-①]とあった場合、

POW-①

の項目を指しておりますので、この項目を参照して下さい。

待機状態

測定モード状態 プログラム設定モード状態

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6.本体の立ち上げ(電源供給) コントロールのフロントパネルの電源スイッチをONにし、電源を供給します。POW-①表示とな

り、SET UP終了します。

POW-①

左図の○部分が点灯します。

(GI-D7は、Em-Lo/Em-Hiは点灯しません。)

GI-M2

セグメント部は[0.00 -8]と表示

GI-D7 ・ SnS1(WIT)設定時

セグメント部は[0.00 -5]と表示

GI-D7 ・ SnS2(WIB)設定時

セグメント部は[0.00 -6]と表示

GI-N8

セグメント部は[0.00 -9]と表示

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7.フロントパネル操作方法

7.1.フィラメント ON/OFF

MESU-①

FIL KEYを一度押すとフィラメントON状態になり

ます。もう一度押すとフィラメントOFFとなります。

フィラメントONすると(セグメント部は[FIL on]と

表示後(MESU-②状態)になります。

フィラメント ON状態かつエミッション 電流が正

常に流れていれば、FIL KEY上部にあるランプ

が点灯し、測定開始(MESU-②状態)になりま

す。

フィラメント ONしていてもエミッション電流が正

常に流れていない場合は、FIL KEY上部にある

ランプが点滅します。

約4秒

MESU-②

測定状態ではセグメント部分に圧力が表示さ

れます。

例)左図表示→5.00×10-4【Pa】

MESU-③

フィラメント OFFすると(セグメント部は[FIL oF]と表示後(MESU-①状態)になります。

注) フィラメント ON時のご注意

エミッション電流が正常値でない場合は、トラブルシューティングを参照してください。

フィラメント ONするときは、ピラニ真空計等で測定圧力範囲内であることを確認した後、操作して下

さい。

測定圧力範囲以上になると自動的にフィラメント OFFになりセグメント部に[Err. 13]と表示します。

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7.2.DEGAS(脱ガス) ON/OFF →機能説明 P.32

DEG-①

MESU-②の状態(左図)でDEGAS KEYを一

度押すとDEGAS ON状態になります。もう一度

押すとDEGAS OFFとなります。

① マニュアルモード

DEGAS ONすると左図○部のLEDが点灯しセ

グメント部は[dGS on]と表示後(DEG-②状態)

になります。

DEGASはフィラメント ON状態でしか操作でき

ません。また、DEGAS中にFIL KEYが押される

と、フィラメントと同時にDEGASもOFF状態となり

ます。

② オートOFFモード

DEGAS ONすると左図○部のLEDが点灯しセ

グメント部は[dGS on]と表示後(DEG-②状態)

になります。

プログラム等で設定した時間になると自動的

にDEGAS OFFになります。

オートOFFモードでも設定時間に至る途中で

もDEGAS OFFは可能です。途中にDEGAS

OFF状態になると設定時間のカウントはリセット

されます。

DEG-②

GI-M2 / GI-D7

DEGAS中でもセグメント部分に圧力が表示

されます。

例)左図表示→5.00×10-4(Pa)

GI-N8

DEGAS動作中は、圧力計測を行いませ

ん。

DEG-③

DEGAS OFFすると(セグメント部は[dGS oF]

と表示後(MESU-②状態)になります。

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DEGAS ON時のご注意

GI-M2 / GI-D7

DEGASは全測定圧力範囲内で操作が可能です。但し、高い圧力側でDEGASを行うと逆に測定子を汚し

てしまう可能性があります。できる限り10-4【Pa】以下で行って下さい。

また、エミッション電流が異常時でもDEGASは可能です。

GI-N8

DEGAS 動作中は、圧力計測を行いません。DEGAS 中に配管等の圧力の大きな上昇が発生しないよう

に、配慮下さい。(フィラメントの保護回路が無効な状態です。)

DEGAS は、圧力計測時、1.3×10-4(Pa)以下で、ON 可能です。

セットポイント出力は、DEGASの間はOFF出力となります。

7.3.エミッション電流切替

(GI-N8 のみ)

F1-①

電源 ON 時はエミッション電流の状態が 0.5mA

(Em-Lo)となっています。

F1 キーを 1 度押すとエミッション電流が 5.0mA

(Em-Hi)になります。もう 1 度押すとエミッション

電流が 0.5mA になります。

エミッション電流の状態はフロントパネルの

Em-Lo / Em-Hi ランプが点灯します。

エミッション電流の 5.0mAは測定圧力が 6.6×10-4Pa以下でないと切り換えできません。又、5.0mAで

測定中圧力上昇で 6.6×10-4Pa 以上となったら自動的に 0.5mA に切り換わります。圧力が下がっていく

場合はエミッション電流は自動的に切り換わりません。

エミッション電流の設定状態は、電源 ON の状態のままでは一度フィラメントを OFF にしても記憶され

ていますが一度電源を OFF すると初期値の 0.5mA に切り換わります。

エミッション電流を 0.5mAから 5.0mAに切り換えた直後はフィラメントの温度変化に伴い、測定子内部の圧

力が変化します。この圧力変化の安定する時間は測定子の仕様環境によって異なります。

7.4.X-Ray機能 ON/OFF

(GI-N8 のみ)

→機能説明 P.52

UNDR-①

F1 キーを 2 秒押すと X-Ray 動作 ON になりま

す。もう1度(2秒以上)押すとX-Ray動作がOFF

になります。

X-Ray 動作時は F1 キー上部のランプが点

灯します。

3.0×10-8Pa 以下で動作します。

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7.5.圧力保護動作時

PRT-①

測定中圧力上昇で保護が働きフィラメントOFF

状態になった場合、セグメント部に

[Err. 13]が点灯します。

測定値出力は0Vが出力されています。

再度測定を行うには ENT KEY を押すことにより

(MESU-①状態)になりますので、ピラニ真空計

等で圧力を確認し、再度フィラメント ON して下さ

い。

圧力保動作圧力は、P. 6 基本仕様を参照下さ

い。

7.6.保護入力(EXT-PROTECT)動作時

PRT-②

外部入力信号18PinのEXT-PROTECTの信号

が入力された場合、左図○部LEDが点灯し、セ

グメント部に

[Pro t ]が点灯します。

測定値出力は0Vが出力されています。

再度測定を行うには外部入力信号を解除する

ことにより MESU-①状態になります。

7.7.エラー時の表示

No 内容

Err.11 フィラメント断線

Err.12 設定値が設定範囲を超えている

Err.13 圧力保護

Err.14 DEGAS中のフィラメント断線

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8.設定

8.1.設定操作

感度係数、セットポイント、レンジ切り換え、DEGAS、使用フィラメント、使用アナログ出力、ボーレ

ートを設定する場合8.4項以降の説明に沿って必要な設定を行って下さい。

これらの設定はフロントパネルからの入力と通信RS-232Sからの入力が可能です。ここではフロン

トパネルからの入力による設定項目を説明します。

設定値は電源を切っても保存されています。

POW-①もしくはMESU-①の状態から[○ PRG] KEYを2秒以上押すと、設定モードになります。

設定モードになりますと、下図の[○ PRG] KEY上のLEDが点灯します。

設定を変更しない場合は[○ PRG] KEY、設定値の変更を保存する場合は、[⇒(ENTER)] KEY

を押して次の設定項目に移ります。

設定モードを終了する場合は[○ PRG] KEYを2秒以上押し、測定モードに戻ります。測定モード

に戻ると、[○ PRG] KEY上のLEDが消灯します。

設定中に電源供給を停止すると設定中の全内容は保存されません。この場合直前に保存されて

いた設定値が有効になります。

フロントパネルからの入力は[REMOTE]状態ではできません。必ず解除してから行ってください。

設定可能範囲外の数値を入力し[⇒(ENTER)] KEYを押した場合、エラーを意味する[Err 12]を1

秒程度表示します。再度設定可能値を入力して下さい。

8.2.初期設定値

表 8-1 工場出荷時設定

モード 設定値

GI-M2 GI-D7 GI-N8

測定子設定 SEn (未使用) SnS 1 (未使用)

感度係数設定値 SEn (1) 6.00 -2 8.00 -2 1.53 -1

SETPOINT-1 SEt-1 1.00 -0 5.00 -3 1.00 -3

SETPOINT-2 SEt-2 1.00 -1 5.00 -4 1.00 -4

レンジ切り換え設定値 rAn (1) -8 -7 -8

DEGASオートOFF設定値 dGS (1) 01 01 01

使用フィラメント FIL FIL 1 FIL 1 FIL 1

使用アナログ出力 rEC rEC 1 rEC 1 rEC 1

REC-HOLD設定値 rEC -8 -7 -8

フィラメント活性化設定 Act (未使用) (未使用) Act 1

ボーレート bPS 960 0 960 0 960 0

設定モード時点灯

(長押し時)

2 秒以上で、設定モード開始/終了

(通常操作時)

保存しないで、次の設定へ移動

設定中点滅

保存して次へ移動

設定箇所を変更

値を変更

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8.3.測定子の選択(GI-D7のみ)

使用する測定子の種類を選択します。設定値は、下記の通りです。

SnS:1 ⇒ WIT

SnS:2 ⇒ WIB

SNS-①

セグメントが1秒程度[SnS _]と表示したのち

左図○部が点滅状態になります。[△] KEYを

押すごとにセグメント表示左図○部が

[SnS _1] ⇔ [SnS _2] を繰り返します。

WITを使用する場合

[SnS _1]を選択した状態で、

[⇒(ENTER)] KEYを押し、

SENS-①の状態に移ります。

WIBを使用する場合

[SnS _2]を選択した状態で、

[⇒(ENTER)] KEYを押し、

SENS-①の状態に移ります。

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8.4.感度係数機能選択

→ 機能説明P.36

感度係数を設定します。設定値は、下記の通りです。

GI-M2 GI-D7 GI-N8

SEn:1 N2 N2 N2

SEn:2 Ar Ar H2

SEn:3 任意 任意 任意

SENS-①

セグメントが1秒程度[SEn _]と表示したのち左図○

部が点滅状態になります。[△] KEYを押すごとにセグ

メント表示左図○部が[SEn _1]⇒[_2] ⇒[_3]⇒

[_1]・・・と繰り返します。

感度係数のN2(Ar)を使用する場合

[SEn _1]([SEn _2])を選択した状態で、

[⇒(ENTER)] KEYを押し、

SET1-①の状態に移ります。

感度係数のOTHERを使用する場合

[SEn _3]を選択した状態で、

[⇒(ENTER)] KEYを押し、

SENS-②状態に移ってください。

注) 感度係数設定機能使用上のご注意

感度係数を設定する際、設定値によっては[N2設定からAr設定もしくはOTHER]とした瞬間にセ

ットポイントの動作が切り替わる可能性があります。設定変更は、POW-①の状態もしくは、

セットポイントを利用して接続されている機器が停止している状態で行うことをお勧めします。

また、セットポイントの設定値、感度係数の設定値を充分確認した上で設定を変更して下さい。

8.5.感度係数機能設定

→ 機能説明P.36

感度係数の数値設定を行います。設定可能な数値は下記の通りです。

GI-M2 GI-D7 GI-N8

設定範囲 6.00×10-1 ~

6.00×10-3

7.47×10-1 ~

1.66×10-2

2.00×10-0 ~

2.00×10-2

SENS-②

左図の○部が点滅状態になります。[△] KEY

を押すごとに点滅している部分の数値が変わりま

す。

希望の数値となったら[⇒(ENTER)] KEYを押

してセットポイントの設定(SET1-①)の状態に移

ります。

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8.6.セットポイント1、2の設定

→ 機能説明P.38

セットポイント 1、2の数値設定を行います。設定可能な数値は下記の通りです。

GI-M2 GI-D7 GI-N8

設定範囲 9.99×10-0~

5.00×10-8

WIT選択時

6.79×10-1~

1.00×10-5

WIB選択時

2.00×10-2~

1.00×10-6

6.60×10-1~

4.00×10-9

SET1-①

1秒程度[SEt -1]と表示した後、左図○部が

点滅状態になります。

SET1-②

[△] KEYを押すごとに点滅している部分の数

値が変わります。

希望の数値となったら[⇒(ENTER)] KEYを

押してセットポイント2の設定(SET1-①)の状

態に移ります。

続いて、同様にSET2を設定します。希望の

数値となったら[⇒(ENTER)] KEYを押してセ

ットポイント2の設定(RAN-①)の状態に移り

ます。

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8.7.レンジ切り換え機能の選択

→ 機能説明P.39

圧力表示値などのレンジ切替動作を設定します。設定値は、下記の通りです。

rAn:1 ⇒ オートレンジモード

rAn:2 ⇒ レンジホールドモード

RAN-①

セグメントが1秒程度[rAn _]と表示したのち

左図○部が点滅状態になります。[△] KEYを

押すごとにセグメント表示左図○部が

[rAn _1]⇔[rAn _2]と繰り返します。

レンジAUTO(レンジHOLD)を使用する場

合、[rAn _1]([rAn _2])を選択した状態で

[⇒(ENTER)]KEYを押しDGS-①の状態に

移ります。

8.8.レンジホールドモードのレンジの設定

→ 機能説明P.39

レンジホールドのレンジの設定を行います。設定可能なレンジは下記の通りです。

GI-M2 GI-D7 GI-N8

設定範囲 -0 ~ -8 -1 ~ -7 -1 ~ -9

RAN-②

[△] KEYを押すごとに点滅している部分の数

値が変わります。希望の数値となったら[⇒

(ENTER)] KEYを押してDGS-①の状態に

移ります。

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8.9.DEGAS機能の選択

→ 機能説明P.40

デガス時の動作を設定します。設定値は、下記の通りです。

dGS:1 ⇒ MANUALモード

dGS:2 ⇒ AUTOモード

DGS-①

セグメントが1秒程度[dGS _]と表示したのち

左図○部が点滅状態になります。[△] KEYを

押すごとにセグメント表示左図○部が

[dGS _1]⇔[dGS _2]と繰り返します。

DEGAS MANUALを使用する場合、[dGS _1]を選択した状態で[⇒(ENTER)] KEYを押し

FIL-①の状態に移ります。

DEGAS AUTOを使用する場合、[dGS _2]

を選択した状態で[⇒(ENTER)]KEYを押し

DGS-②の状態に移ります。

8.10.DEGAS機能の設定

→ 機能説明P.40

DEGASオートOFFの数値設定を行います。

設定可能な数値は01 ~ 99【分】です。

DGS-②

左図○部が点滅状態になります。

[△] KEYを押すごとに点滅している部分の数

値が変わります。希望の数値となったら[⇒

(ENTER)] KEYを押してFIL-①の状態に移

ります。

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8.11.フィラメント 1/2の設定

→ 機能説明P.41

使用フィラメント1または2の選択を行います。設定値は、下記の通りです。

FIL:1 ⇒ フィラメント 1

FIL:2 ⇒ フィラメント 2

FIL-①

セグメントが1秒程度[FIL __]と表示したのち

左図○部が点滅状態になります。[△] KEYを押

すごとにセグメント表示左図○部が

[FIL _1]⇔[FIL _2]と繰り返します。

フィラメント 1を使用する場合、[FIL _1]を選

択した状態で[⇒(ENTER)]KEYを押しREC-①

の状態に移ります。

フィラメント 2を使用する場合、[FIL _2]を選

択した状態で[⇒(ENTER)]KEYを押しREC-①

の状態に移ります。

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8.12.アナログ機能の選択

→ 機能説明P.42

アナログ出力を設定します。設定可能な数値は下記の通りです。

GI-M2 GI-D7 GI-N8

rEC:1 各桁リニア出力モード 各桁リニア出力モード 各桁リニア出力モード

rEC:2 疑似LOGモード 疑似LOGモード 疑似LOGモード

rEC:3 REC-HOLD出力モード REC-HOLD出力モード REC-HOLD出力モード

rEC:4 LOGモード GI-D6互換出力モード (未使用)

rEC:5 (未使用) GI-TL3互換出力モード

(LOG出力) (未使用)

REC-①

セグメントが1秒程度[rEC _]と表示したのち左

図○部が点滅状態になります。[△] KEYを押す

ごとにセグメント表示左図○部が[rEC _1]⇒

[ 2]⇒[ 3]・・・⇒[ 1]・・と繰り返します。

アナログ LIN(LOG)を使用する場合、[rEC _1]などを選択した状態で[⇒(ENTER)]KEYを押

しBPS-①の状態に移ります。

アナログ REC-HOLDを使用する場合、[rEC _3]を選択した状態で⇒(ENTER) KEYを押し

REC-②の状態に移ります。

8.13.REC-HOLDの数値の設定

→ 機能説明P.42

REC-HOLDの数値の設定を行います。設定可能な数値は下記の通りです。

GI-M2 GI-D7 GI-N8

設定範囲 -0 ~ -8 -1 ~ -7 -1 ~ -9

感度係数N2選択時です。感度係数のN2以外を指定もしくは感度設定を入力された場合には、上

記設定範囲は変わります。

REC-②

[△] KEYを押すごとに点滅している部分の数

値が変わります。希望の数値となったら[⇒

(ENTER)]KEYを押してBPS-①の状態に移

ります。

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8.14.フィラメント活性化の設定(GI-N8のみ)

→ 機能説明 P.35

フィラメント活性化動作設定を行います。

フィラメント活性化動作無効(OFF): Act_1

フィラメント活性化動作有効(ON) : Act_2

Act-①

左図○部が点滅状態になります。

[△] KEY を押すごとに点滅している部分の

数値[・・⇒1⇒2⇒1⇒・・]が変わります。希望

の数値となったら[⇒(ENTER)]KEY を押して

BPS-①の状態に移ります。

ここでフィラメント活性化動作有効(ON)を指定した場合は、設定モードを終了し、Fil キーを入力して活

性化動作を行います。再度 Fil キーを入力すると、活性化を中断します。

活性化は約 30 分で、自動終了となります。終了後は、計測待機の状態となります。

8.15.ボ-レートの設定

→ 機能説明P.60

RS-232Cのボーレートの選択を行います。

BPS-①

セグメントが1秒程度[bPS _]と表示したのち

左図○部が点滅状態になります。[△] KEYを

押すごとにセグメント表示左図○部が[ 96 00]⇒[192 00]⇒[384 00]⇒[ 96 00]・・と繰り

返します。

希望の数値となったら[⇒(ENTER)]KEYを押

してSEN-①の状態に移ります。

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9.機能説明

9.1.感度の設定

9.1.1.感度の設定

電離真空計は気体の分子をイオン化し、できたイオン電流を測定し圧力換算しています。気体の

分子の種類によってイオン化される割合が変わるため同じ圧力でも、できるイオン量が変わります。こ

の補正をかけるのが感度設定項目です。

9.1.2.感度の設定

感度設定値の入力は、□.□□×10-□の形態となります。

入力方法はフロントパネルからの入力、および通信(RS-232C)による入力設定が可能です。

設定可能な数値は下記の通りです。

GI-M2 GI-D7 GI-N8

設定範囲 6.00×10-1 ~

6.00×10-3

7.47×10-1 ~

1.66×10-2

2.00×10-0 ~

2.00×10-2

無効な値の入力時は、最も近い有効な値に変換されます。フロントパネルからの入力時は、セグメン

ト部に[Err. 12]を表示します。

設定値はフロントパネルもしくは、RS-232Cからの最後に入力した値が保存されます。

9.1.3.感度設定値の詳細

設定値は、弊社測定子の窒素における測定子感度係数(Srj(N2))と、窒素時の感度を1とした時の

各種ガスの相対感度(Srj)を、掛け算した総合感度になります。本器では標準でN2モード、Ar(H2)モ

ード、OTHERモードが準備されています。

各測定子の感度係数(Srj(N2))は、下記となります。

GI-M2用 GI-D7用 GI-N8用

測定子感度係数

Srj(N2) 0.06 Pa-1 0.0827 Pa-1 0.153 Pa-1

以下は、GI-M2の場合です。

N2 : 6.00×10-2 Pa-1 = Srj(N2)

Ar : 8.04×10-2 Pa-1 ≒ Srj(N2) × Srj = 0.06×1.34

OTHER : Srj(N2) × Srj=0.06 × Srj Pa-1

OTHERモードは、N2(空気もほぼ同等)、Ar(H2)以外のガスが主成分となる真空槽の圧力を測定

する場合等に用いてください。

使用する場合は、測定を希望するガスの相対感度(Srj)をP.76 “ 表 13-1 各ガスの窒素に対す

る電離真空計の比感度係数と相対イオン化断面積 ”から求め、弊社測定子の感度定数(Srj(N2))を

掛けた値を入力してください。

注) 相対感度のご注意

相対感度は雰囲気ガス中100%として求められています。雰囲気ガスの分圧比が異なる場合は誤

差となります。

また、同じ窒素ガス測定でも、測定子の個別の感度が解っているものは、相対感度を“1.00”とし測

定子の個別の感度を掛け、上記と同様に設定することでより正しい測定が可能になります。

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9.1.4.感度設定値例

測定子感度 Srj(N2) × 相対感度 Srj の計算結果の一覧です。

表 9-1 感度係数一覧表

GI-M2 : 0.06 Pa-1

分子 入力値 分子 入力値 分子 入力値

He 1.33E-02 NH3 3.87E-02 H2S 1.32E-01

Ne 2.15E-02 H2O 7.50E-02 HCl 9.90E-02

Ar 8.04E-02 CO 5.70E-02 CO2 8.10E-02

Kr 1.13E-01 N2 6.00E-02 N2O 9.96E-02

Xe 1.50E-01 NO 7.02E-02 Sfe 1.50E-01

H2 2.95E-02 O2 5.27E-02 Hg 1.98E-01

D2 2.40E-02 空気 5.82E-02 CH4 9.48E-02

GI-D7 : 0.083 Pa-1

分子 入力値 分子 入力値 分子 入力値

He 1.83E-02 NH3 5.35E-02 H2S 1.83E-01

Ne 2.97E-02 H2O 1.04E-01 HCl 1.37E-01

Ar 1.11E-01 CO 7.89E-02 CO2 1.12E-01

Kr 1.56E-01 N2 8.30E-02 N2O 1.38E-01

Xe 2.08E-01 NO 9.71E-02 Sfe 2.08E-01

H2 4.08E-02 O2 7.30E-02 Hg 2.74E-01

D2 3.32E-02 空気 8.05E-02 CH4 1.31E-01

GI-N8 : 0.153 Pa-1

分子 入力値 分子 入力値 分子 入力値

He 3.38E-02 NH3 9.87E-02 H2S 3.37E-01

Ne 5.48E-02 H2O 1.91E-01 HCl 2.52E-01

Ar 2.05E-01 CO 1.45E-01 CO2 2.07E-01

Kr 2.88E-01 N2 1.53E-01 N2O 2.54E-01

Xe 3.83E-01 NO 1.79E-01 Sfe 3.83E-01

H2 7.52E-02 O2 1.34E-01 Hg 5.05E-01

D2 6.12E-02 空気 1.48E-01 CH4 2.42E-01

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9.2.セットポイント

9.2.1.セットポイントとは

セットポイント機能とは、測定圧力がある圧力値以下になったかどうかを信号として出力する機能で

す。

フロントパネルLEDが点灯するほか、外部I/Oコネクタからはリレー接点形式で、通信(RS-232C)を

使用の場合はステータス(状態)の読込で動作状態を確認することができます。

セットポイント出力用リレーの定格負荷は、[AC:125VMAX、0.5AMAX、DC:24VMAX、1AMAX]です。

9.2.2.セットポイントの設定

3桁表示の場合は、セットポイント値の入力は、□.□□×10□□の形態となります。

(2桁表示の場合は、□.□ ×10□□)

設定可能な値は、下記となります。

GI-M2 GI-D7 GI-N8

設定範囲 9.99×10-0~

5.00×10-8

WIT選択時

6.79×10-1~

1.00×10-5

WIB選択時

2.00×10-2~

1.00×10-6

6.60×10-1~

4.00×10-9

無効な値の入力時は、値は更新されません。フロントパネルからの入力時は、セグメント部に

[Err. 12]を表示します。設定値はフロントパネルもしくは、RS-232Cからの最後に入力した値が保存さ

れます。

9.2.3.内部での比較処理

測定圧力が、設定圧力を下回った場合に動作します。

セットポイントON : 設定圧力≧測定圧力

9.2.4.セットポイント動作条件

セットポイントの動作はフィラメント ON で、かつエミッション電流が正常時のみ動作します。エミッ

ション電流が正常でない[Em.Valid NG]ときは、測定圧力値が設定値を下回った場合でも、動作し

ません。

9.2.5.レンジホールドモードでのセットポイント動作

レンジホールドモードで使用している場合でもセットポイント動作は、全ての測定圧力範囲内で動

作します。

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9.3.レンジ切り換えの設定

9.3.1.レンジ切り換えの設定

レンジ切り換え機能として下記2モードがあります。

① オートレンジモード

全圧力測定範囲を自動的にレンジ切り換えします。

② レンジホールドモード

表示、BCD出力、アナログ出力「(LIN)モードのみ」について、任意に指定された圧力レン

ジより低い圧力レンジへのレンジ切り換えを禁止します。圧力計測は、全範囲で行われて

いますので、セットポイント出力機能には、影響しません。

9.3.2.レンジホールドの設定

レンジホールド値の入力は、×10□□の形態となります。

設定可能な値は、下記となります。

GI-M2 GI-D7 GI-N8

設定範囲 -0 ~ -8 -1 ~ -7 -1 ~ -9

無効な値の入力時は、値は更新されません。フロントパネルからの入力時は、セグメント部に[Err.

12]を表示します。

設定値はフロントパネルもしくは、RS-232Cからの最後に入力した値が保存されます。

9.3.3.レンジホールドとアナログ出力

レンジホールドを使用中のアナログ出力は次のようになります。

① LINERモード

レンジホールドモードに関係します。

下表のように仮数部に比例したリニア出力をします。

例)レンジホールド値 :×10-3 と設定した場合

圧力値

【Pa】

表示値

【Pa】

アナログ出力

(LIN)【V】

BCD出力

【Pa】

5.00×10-2 5.00×10-2 5.00 5.0×10-2

1.00×10-2 1.00×10-2 1.00 1.0×10-2

5.00×10-3 5.00×10-3 5.00 5.0×10-3

1.00×10-3 1.00×10-3 1.00 1.0×10-3

5.00×10-4 0.50×10-3 0.50 0.5×10-3

1.00×10-4 0.10×10-3 0.10 0.1×10-3

5.00×10-5 0.05×10-3 0.05 0.0×10-3

1.00×10-5 0.01×10-3 0.01 0.0×10-3

5.00×10-6 0.00×10-3 0.00 0.0×10-3

1.00×10-6 0.00×10-3 0.00 0.0×10-3

② 疑似LOGモード

レンジホールドモードに無関係です。

全ての圧力範囲において、疑似LOG出力します。

③ REC-HOLDモード

レンジホールドモードに無関係です。

REC-HOLDモードで設定された電圧範囲を出力します。

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9.4.DEGAS

9.4.1.DEGASとは

DEGASとはDeposit gasの略で脱ガスを意味します。モデルにより、2種類の方式を採用していま

す。

GI-M2/GI-D7

グリッド通電加熱方式を採用しています。測定子の電極に付着した分子を加熱する事で脱離

させます。

GI-N8

エレクトロンボンバード方式を採用しています。エレクトロンボンバードとは、グリッド電極に高い電

圧(700~500V)を印可し、フィラメントからの熱電子をグリッド表面に強く衝突させる事によって、グ

リッドに付着しているガスを放出させる方式です。

9.4.2.DEGASモードの設定

本器では、2種類のDEGASモードを備えています。

①マニュアルモード

DEGASスイッチを一度押すとDEGASがONされます。次にスイッチが押されるとDEGASが

OFFとなります。(ONされてから次にスイッチが押されるまでの間、DEGASが動作していま

す。)

②タイマーモード

DEGASスイッチを一度押すとDEGASがONされます。任意に指定された時間が経ちますと、

自動的にDEGASがOFFとなります。

設定時間前にDEGASをOFFしたい場合は、DEGASスイッチを一度押すとDEGASがOFFとな

ります。

9.4.3.タイマーモードの設定

タイマーモードの時間値の入力は□□分の形態となります。

また、設定可能な値は 01 ~ 99 [分] となっています。

無効な値の入力時は、値は更新されません。フロントパネルからの入力時は、セグメント部に[Err.

12]を表示します。

設定値はフロントパネルもしくは、RS-232Cからの最後に入力した値が保存されます。

また、オートDEGAS中にフロントパネルの[⇒(ENTER)]KEYを押すと、オートDEGASの残り時

間を表示します。

9.4.4.DEGAS動作条件

GI-M2/GI-D7

DEGASはフィラメント ON状態でないと動作しません。尚、エミッション電流が正常でない

[Em.Valid NG]の場合でもフィラメントがONであればDEGASは可能です。

DEGASは全測定範囲以内で可能ですが、高い圧力領域でDEGASを行うと逆に測定子を

汚してしまう場合があります。DEGASは、10-4 Pa 以下で行うことをお勧めいたします。

GI-N8

DEGASはフィラメント ON状態でないと動作しません。

および、圧力指示値が、1.3×10-4Pa以下でのみ動作可能です。

9.4.5.DEGAS 操作

DEGASの操作は、フロントパネル、外部I/Oコネクタ、通信(RS-232C)による入力が可能です。

但し、外部I/OコネクタからのDEGASでは、フロントパネルや通信(RS-232C)によってタイマーモ

ードに設定されていても、タイマーモードでは動作しません。(マニュアル動作となります。)

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9.4.6.DEGAS 時の注意事項

GI-M2/GI-D7

DEGAS動作中も、圧力計測を行います。測定子の状態、動作時の圧力により、DEGASによ

る圧力上昇が発生する場合があります。それにより、セットポイント出力のON/OFFの状態が変

化する場合があります。

また、圧力保護動作時にはフロントパネルセグメント部に[Err. 13]と表示し、自動でOFFとな

ります。

GI-N8

DEGASは約5分かけて、緩やかに立ち上がるようにプログラムされています。DEGAS-ON直

後はフィラメントが点灯していないように見えますが故障ではありません。

DEGAS中は圧力の測定ができません。よって、圧力上昇でのフィラメント保護も動作しません

のでDEGAS中の圧力上昇(測定範囲以上になる)がないように注意して下さい。可能な場合は、

他の真空計で圧力監視を行い、測定圧力範囲を越えた場合はEXT-PROTECTでフィラメント

をOFFして下さい。

DEGAS動作中。セットポイント出力は無効(OFF)の状態です。

ガラス管球(WIN-Gタイプ)の場合シールド線(青)が測定子のS端子に接続されている事を確

認して下さい。ガラス管に穴が空き真空を破壊する恐れがあります。DEGAS時は管壁が高温(ガ

ラス管球でフィラメント近傍が約140℃)になりますので注意して下さい。

DEGAS時、フィラメントが数秒間隔でON/OFFする場合があります。この状態は測定子内部で

放電が発生し、DEGAS制御回路が数秒間隔で保護をかけている状態です。測定子内部が洗浄

化されるにつれフィラメントON/OFFの間隔が長くなってきます。後に通常と同様にフィラメントは

点灯したままの状態に戻ります。

9.5.使用フィラメント切換

フィラメントが2本付いているタイプの測定子を使用の際は、使用するフィラメントを選択します。フ

ィラメントが1本のタイプの測定子を使用する際は、フィラメント1を設定して下さい。

切換操作はフロントパネル、外部I/Oコネクタ、通信(RS-232C)による入力が可能です。

9.5.1.フィラメント切替時の外部出力

フィラメントONの状態で、フィラメントの切替を行った場合は、フィラメントがOFF→ONとなります。

その為、表示・出力が一度、初期状態となります。

・表示/BCD : 0.00×10-XPa(初期状態)

・アナログ出力 : 0.00V

・セットポイント : OFF

注) 切換時の注意

フィラメント切り換えはできる限りフィラメントOFF状態で行ってください。

9.5.2.フィラメント切替時の注意

フィラメントを切り換えると、点灯後しばらくはフィラメントおよびフィラメント・ステム等に吸着して

いたガスが放出され圧力が一時的に上がります。

また測定子の感度は、フィラメント、グリッド、イオンコレクタの電極間距離に依存します。フィラ

メント1/2は、グリッド電極との距離が多少異なるため、多少感度が異なります。この為、測定圧力

出力値も多少異なってきます(測定精度以内)。

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9.6.使用アナログ出力切換

測定圧力のアナログ出力には、下記の3種類(4種類)が選択可能です。

レコーダ出力は、12BitDACにより出力されますので、mV単位の電圧値は精度が悪くなります。

GI-M2 GI-D7 GI-N8

rEC:1 各桁リニア出力モード 各桁リニア出力モード 各桁リニア出力モード

rEC:2 疑似LOGモード 疑似LOGモード 疑似LOGモード

rEC:3 REC-HOLD出力モード REC-HOLD出力モード REC-HOLD出力モード

rEC:4 LOGモード GI-D6互換出力モード (未使用)

rEC:5 (未使用) GI-TL3互換出力モード

(LOG出力) (未使用)

9.6.1.アナログ出力の設定

アナログ出力の設定はLOG、LIN、REC-HOLD HOL-□□形態となります。

入力方法はフロントパネルおよび、通信(RS-232C)による入力設定が可能です。

外部I/OコネクタからREC-HOLDのON/OFFが可能です。

REC-HOLDモードでの設定可能な値は下記の通りです。

GI-M2 GI-D7 GI-N8

設定範囲 -0 ~ -8 -1 ~ -7 -1 ~ -9

感度係数N2選択時です。感度係数のN2以外を指定もしくは感度設定を入力された場合には、

上記設定範囲は変わります

無効な値の入力時は、値は更新されません。フロントパネルからの入力時は、セグメント部に[Err.

12]を表示します。

設定値はフロントパネルもしくは、RS-232Cからの最後に入力した値が保存されます。

外部IOからのREC-HOLD設定について(GI-M2/GI-D7)

REMOTEモード時に、IOから入力されている間のみ、REC-HOLDに設定されます。入力解除

後は、直前の設定に戻ります。

9.6.2.各状態での測定値出力

圧力計測時、および圧力計測時以外の状態でのアナログ出力は、表 9-2のようになっています。

表 9-2 測定値出力状態

状態 測定値出力電圧

フィラメント OFF 0.00V

フィラメント ON [Em.Valid OK] 測定圧力に対応した電圧

フィラメント ON [Em.Valid NG] 0.00V

圧力保護動作時 (フィラメントは OFF) 0.00V

デガス動作時(GI-N8 のみ) 動作状態に対応した電圧

(最大 10V) フィラメント活性化動作時(GI-N8 のみ)

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9.6.3.各桁リニア出力 (LIN)

圧力表示の仮数部と同じ値の電圧を出力します。圧力上昇と圧力降下時にはヒステリシスがありま

す。

リニアモードでは、仮数部だけに比例した出力の為、レンジが異なった場合は判別ができません。

圧力指示値(Pa) 出力電圧(V)

0.80×10-X 0.80

1.00×10-X 1.00

2.00×10-X 2.00

9.99×10-X 9.99

圧力の桁を判別する為には、アナログ出力の擬似LOGやLOGモードを使用するか、リニアモード

で仮数部のアナログ出力を読み取ると同時にデジタル出力(BCD出力)の指数部を読み取ってくだ

さい。但し、この場合アナログ出力とデジタル出力(BCD出力)では出力の変化時間が異なりますの

でレンジ切換ポイントでは正しく読み込めない場合があります。

測定値出力電圧から圧力値への換算は次のようになります。

P:圧力値 (Pa)

V:アナログ出力電圧 (V)

S:測定圧力レンジ

P=V×10-S (Pa)

図 9-1 アナログ出力グラフ(リニア)

0

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

1.0E-05 1.0E-04 1.0E-03

Out

put V

olta

ge (V

)

Pressure (Pa)

Pressure increasePressure decrease

1.0E-(N)1.0E-(N-1)1.0E-(N-2)

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9.6.4.疑似LOG出力

全ての測定圧力範囲を 0~10Vのアナログ電圧で疑似LOG出力します。圧力上昇と圧力降下時

にはヒステリシスがあります。

疑似LOG出力とは、圧力値の指数部を1Vステップで変化させ、ここに仮数部の表示□.□□に比

例して変化された0.□□□値が加算された状態で出力されるものです。

GI-M2擬似ログ出力解説

表 9-3 測定値出力表(GI-M2)

圧力表示値(Pa) 出力電圧(V) 圧力表示値(Pa) 出力電圧(V)

9.90×10-0 8.99 1.00×10-4 4.10

1.00×10-0 8.10 5.00×10-5 3.50

5.00×10-1 7.50 1.00×10-5 3.10

1.00×10-1 7.10 5.00×10-6 2.50

5.00×10-2 6.50 1.00×10-6 2.10

1.00×10-2 6.10 5.00×10-7 1.50

5.00×10-3 5.50 1.00×10-7 1.10

1.00×10-3 5.10 5.00×10-8 0.50

5.00×10-4 4.50

表 9-4 測定値出力表(GI-M2) 圧力上昇/降下時のヒステリシス

圧力降下時 圧力上昇時

圧力表示値(Pa) 出力電圧(V) 圧力表示値(Pa) 出力電圧(V)

1.00×10-1 7.10 1.00×10-1 7.10

0.90×10-1 7.09 9.00×10-2 6.90

0.80×10-1 7.08 8.00×10-2 6.80

測定値出力電圧から圧力値への換算は次のようになります。

P:圧力値 (Pa)

V:測定値出力電圧 (V)

E:Vから小数点を切り捨てた値 (V)

GI-M2: P=10(V-E)×10-(8-E)(Pa)

図 9-2 出力電圧補足説明図(GI-M2)

0

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

1.0E-08 1.0E-07 1.0E-06 1.0E-05 1.0E-04 1.0E-03 1.0E-02 1.0E-01 1.0E+00 1.0E+01

Out

put V

olta

ge (V

)

Pressure (Pa)

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GI-D7 擬似ログ出力解説

表 9-5 測定値出力表(GI-D7)

圧力表示値(Pa) 出力電圧(V) 圧力表示値(Pa) 出力電圧(V)

6.70×10-1 6.67 5.00×10-4 3.50

1.00×10-1 6.10 1.00×10-4 3.10

5.00×10-2 5.50 5.00×10-4 2.50

1.00×10-2 5.10 1.00×10-5 2.10

5.00×10-3 4.50 5.00×10-6 1.50

1.00×10-3 4.10 1.30×10-6 1.13

表 9-6 測定値出力表(GI-D7) 圧力上昇/降下時のヒステリシス

圧力降下時 圧力上昇時

圧力表示値(Pa) 出力電圧(V) 圧力表示値(Pa) 出力電圧(V)

1.00×10-1 6.10 1.00×10-1 6.10

0.90×10-1 6.09 9.00×10-2 5.90

0.80×10-1 6.08 8.00×10-2 5.80

測定値出力電圧から圧力値への換算は次のようになります。

P:圧力値 (Pa)

V:測定値出力電圧 (V)

E:Vから小数点を切り捨てた値 (V)

GI-D7: P=10(V-E)×10-(7-E)(Pa)

図 9-3 出力電圧補足説明図(GI-D7)

0

1

2

3

4

5

6

7

8

1.0E-06 1.0E-05 1.0E-04 1.0E-03 1.0E-02 1.0E-01 1.0E+00

Out

put V

olta

ge (V

)

Pressure (Pa)

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46

GI-N8 擬似ログ出力解説

表 9-7 測定値出力表(GI-N8)

圧力表示値(Pa) 出力電圧(V) 圧力表示値(Pa) 出力電圧(V)

6.60×10-1

9.66 1.00×10-5

5.10

1.00×10-1

9.10 5.00×10-6

4.50

5.00×10-2

8.50 1.00×10-6

4.10

1.00×10-2

8.10 5.00×10-7

3.50

5.00×10-3

7.50 1.00×10-7

3.10

1.00×10-3

7.10 5.00×10-8

2.50

5.00×10-4

6.50 1.00×10-8

2.10

1.00×10-4

6.10 4.00×10-9

1.40

5.00×10-5

5.50

表 9-8 測定値出力表(GI-N8) 圧力上昇/降下時のヒステリシス

圧力降下時 圧力上昇時

圧力表示値(Pa) 出力電圧(V) 圧力表示値(Pa) 出力電圧(V)

1.00×10-1 9.10 1.00×10-1 9.10

0.90×10-1 9.09 9.00×10-2 8.90

0.80×10-1 9.08 8.00×10-2 8.80

測定値出力電圧から圧力値への換算は次のようになります。

P:圧力値 (Pa)

V:測定値出力電圧 (V)

E:Vから小数点を切り捨てた値 (V)

GI-N8: P=10(V-E)×10-(10-E)(Pa)

図 9-4 出力電圧補足説明図(GI-N8)

0

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

1.0E-09 1.0E-08 1.0E-07 1.0E-06 1.0E-05 1.0E-04 1.0E-03 1.0E-02 1.0E-01 1.0E+00

Out

put V

olta

ge (V

)

Pressure (Pa)

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47

9.6.5.RED-HOLD 出力(GI-M2/D7 のみ)

設定されたレンジの仮数部のみをリニア出力します。

仮数部3桁表示A.BCをA.BC(V)として出力しますが、指定レンジ以上では10.00(V)、指定レンジ

以下では0.00Vとなります。

アナログ出力に関しては、レンジホールドが指定されている場合でも、REC-HOLD 指定レンジが

優先されます。

例) 10-4

に設定した場合

A.BC×10-3

⇒ 10.00(V)

A.BC×10-4

⇒ A.BC(V)

A.BC×10-5

⇒ 0.AB(V)

A.BC×10-6

⇒ 0.0A(V)

A.BC×10-7

⇒ 0.00(V)

図 9-5 レンジホールドリニア出力(E-4 で設定した場合)

0.01

0.1

1

10

1.0E-07 1.0E-06 1.0E-05 1.0E-04 1.0E-03 1.0E-02 1.0E-01 1.0E+00

Out

put V

olta

ge (V

)

Pressure (Pa)

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48

9.6.6.LOG 出力 (GI-M2 のみ)

アナログ出力の分解能が12bit(約2.5mV)のため、圧力換算時に9.00E-X、9.50E-

X、9.90E-Xなどと値が飛びます。

全ての測定圧力範囲を 0~10Vのアナログ電圧でLOG出力します。

なお

GI-M2ログ出力解説

表 9-9 測定値出力表(GI-M2)

圧力表示値(Pa) 出力電圧(V) 圧力表示値(Pa) 出力電圧(V)

9.90×10-0 9.00 1.00×10-4 4.00

1.00×10-0 8.00 5.00×10-5 3.70

5.00×10-1 7.70 1.00×10-5 3.00

1.00×10-1 7.00 5.00×10-6 2.70

5.00×10-2 6.70 1.00×10-6 2.00

1.00×10-2 6.00 5.00×10-7 1.70

5.00×10-3 5.70 1.00×10-7 1.00

1.00×10-3 5.00 5.00×10-8 0.70

5.00×10-4 4.70

測定値出力電圧から圧力値への換算は次のようになります。

P:圧力値 (Pa)

V:測定値出力電圧 (V)

P=10^(V-8) ⇔ V=logP+8

図 9-6 出力電圧補足説明図(GI-M2)

✔ 参 考

0

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

1.0E-08 1.0E-07 1.0E-06 1.0E-05 1.0E-04 1.0E-03 1.0E-02 1.0E-01 1.0E+00 1.0E+01

Out

put V

olta

ge (V

)

Pressure (Pa)

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49

9.6.7.GI-D6 互換出力(GI-D7 のみ)

測定子の設定により、疑似LOG出力の内容を切り替えます。

圧力と測定値出力電圧の関係は以下のようになっています。

WIT選択時

表 9-10 測定値出力表

圧力表示値(Pa) 出力電圧(V) 圧力表示値(Pa) 出力電圧(V)

9.99×10-1 4.99 1.00×10-4 1.10

1.00×10-1 4.10 5.00×10-5 0.50

5.00×10-2 3.50 1.30×10-5 0.13

1.00×10-2 3.10

5.00×10-3 2.50

1.00×10-3 2.10

5.00×10-4 1.50

測定値出力電圧から圧力値への換算は次のようになります。

P:圧力値 (Pa)

V:測定値出力電圧 (V)

E:Vから小数点を切り捨てた値 (V)

P=10(V-E)×10-(5-E) (Pa)

図 9-7 出力電圧補足説明図(GI-D6 互換出力 WIT 選択時)

0

1

2

3

4

5

6

1.0E-05 1.0E-04 1.0E-03 1.0E-02 1.0E-01 1.0E+00

Out

put V

olta

ge (V

)

Pressure (Pa)

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50

WIB選択時

表 9-11 測定値出力表

圧力表示値(Pa) 出力電圧(V) 圧力表示値(Pa) 出力電圧(V)

2.00×10-1 5.20 1.00×10-4 2.10

1.00×10-1 5.10 5.00×10-5 1.50

5.00×10-2 4.50 1.00×10-5 1.10

1.00×10-2 4.10 5.00×10-6 0.50

5.00×10-3 3.50 1.30×10-6 0.13

1.00×10-3 3.10

5.00×10-4 2.50

測定値出力電圧から圧力値への換算は次のようになります。

P:圧力値 (Pa)

V:測定値出力電圧 (V)

E:Vから小数点を切り捨てた値 (V)

P=10(V-E)×10-(6-E) (Pa)

図 9-8 出力電圧補足説明図(GI-D6 互換出力 WIB 選択時)

0

1

2

3

4

5

6

1.0E-06 1.0E-05 1.0E-04 1.0E-03 1.0E-02 1.0E-01 1.0E+00

Out

put V

olta

ge (V

)

Pressure (Pa)

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51

9.6.8.GI-TL3 互換出力/LOG 出力 (GI-D7 のみ)

圧力指示値を、0~10V のアナログ電圧で LOG 出力します。

表 9-12 測定値出力表

圧力表示値(Pa) 出力電圧(V) 圧力表示値(Pa) 出力電圧(V)

6.00×10-1 9.56 2.00×10-3 4.60

4.00×10-1 9.20 1.00×10-3 4.00

2.00×10-1 8.60 6.00×10-4 3.56

1.00×10-1 8.00 4.00×10-4 3.20

6.00×10-2 7.56 2.00×10-4 2.60

4.00×10-2 7.20 1.00×10-4 2.00

2.00×10-2 6.60 6.00×10-5 1.56

1.00×10-2 6.00 4.00×10-5 1.20

6.00×10-3 5.56 2.00×10-5 0.60

4.00×10-3 5.20 1.00×10-5 0.00

測定値出力電圧から圧力値への換算は次のようになります。

P:圧力値 (Pa)

V:測定値出力電圧 (V)

P = 10(V/2-5) (Pa)

図 9-9 LOG 出力電圧補足説明図(GI-D7)

0

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

1.0E-06 1.0E-05 1.0E-04 1.0E-03 1.0E-02 1.0E-01 1.0E+00

Out

put V

olta

ge (V

)

Pressure (Pa)

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52

9.7.X-Ray機能 (GI-N8のみ)

X-Ray 機能により、軟 X 線によるイオン電流値(圧力信号)のバックグランドの誤差を押さえるこ

とが、可能です。

9.7.1.X-Ray モードの設定とは?

F1 キーを 2 秒以上押すと X-RayON されます。次にスイッチが押されると(2 秒以上)X-RayOFF と

なります。(ON されてから次にスイッチが押されるまでの間、X-Ray が動作しています。)

9.7.2.X-Ray 機能の操作方法は?

①動作の条件

X-Ray 機能はフィラメント ON 状態でないと動作しません。

X-RayON 時は F1 キー上部のランプが点灯します。

X-RayON 中に FIL-KEY を押すと X-Ray モード、フィラメントが OFF されます。

②操作の形態

X-Rayの操作はフロントパネルからの入力、外部 I/Oコネクタ(X-Ray)からの入力が可能です。

③操作上の注意点

X-Ray 機能は 3.0×10-8Pa 以下の圧力にならないと動作いたしません。

3.0×10-8Pa 以上の圧力になりますと自動的に X-RayOFF となります。

【注意】

X-Ray 機能はフィラメント-ON の状態からしか動作できません。

X-Ray 機能動作時に DEGAS-ON すると X-Ray 動作は停止し、DEGAS モードを実行し

ます。DEGAS-OFF した時は X-Ray 動作状態に戻ります。(DEGAS を行った後の圧力が

3.0×10-8Pa 以下の圧力の場合)

DEGAS 動作中に、X-Ray 動作は受け付けません。

X-Ray 動作時は、圧力測定データの更新が 5 秒間隔となります。急激な圧力上昇に対す

るフィラメント保護の動作が出来なくなります。

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53

9.8.フィラメント活性化(GI-N8のみ)

9.8.1.動作条件

ヌードゲージ(WIN-N タイプ)でフィラメントを交換した場合、フィラメントにコーティングされた酸

化物を活性化する為に、最初にフィラメントの活性化作業を行います。

(測定子の状態で購入された場合は工場で処理されていますので必要ありません。)

9.8.2.操作の形態

初めに測定子を真空排気系に取り付け、別の真空計で圧力が本真空計の測定圧力内であるこ

とを確認して下さい。

設定モードで Act_2 を選択して下さい。

Act_2 を選択した後、フロントパネルのフィラメントスイッチを ON して下さい。約 30 分後、活性

化は終了し自動的にフィラメントが OFF となります。

活性化中はフロントパネル右上部の FIL ランプは点滅状態となります。

活性化終了後は設定は Act_1(無効)に設定が自動修正されます。

9.8.3.フィラメントの活性化とは?

本器の標準の測定子は、そのフィラメント(熱陰極)材料としてタングステン線を使用しています。

タングステンはフィラメント材料として優れており、真空計測定子を初め数多くの分野で広く利用さ

れております。しかしながら、タングステンはその性質上高温状態では、酸素や水蒸気に対して消

耗が激しいという面も持っております。

従って、酸素、水蒸気の分圧の高い所で真空計を使用しますと、窒素や不活性ガスを測定して

いる時に比べ同じ圧力を測定していても極端に寿命が短いという結果を招くことになります。

酸化物コートフィラメントは純タングステン線と比べ、エミッション電流を取るための仕事係数φが

低くなっています。従って、同じエミッション電流を取るためにフィラメントに供給する電力が少なくて

すみます。この事は、フィラメントの発生する熱が低くなる事になります。

フィラメント温度が低くなると言う事は、寿命の点から見ても良い状態になり、同時に超高真空領

域の圧力測定に関して熱によるアウトガス、他への外乱低減になります

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54

10.外部入出力詳細説明

外部との信号のやり取りは RS-232C を除き、リアパネルの EXT-I/O コネクタから行われます。

表 10-1 外部入出力機能一覧

端子

番号 信号名称

信号

方向 信号内容

1 SET1 COM

Out リレー出力(設定圧力以下で動作)

(AC125V/0.5A、DC24V/1A 最大) 2 SET1 a 接点

3 SET1 b 接点

4

5 EXT-OUT COM Out 外部デジタル出力用 GND

6 POWER __

EON E A / OFF Out 主電源の ON/OFF の状態読込

7 FILAMENT A

__EON E A / OFF Out フィラメントの点灯状態読込

8 EMISSION A

___EEm-HiE A / Em-Lo Out エミッション電流の設定読込

9 UNIT A

__EPaE Out 圧力単位の設定読込

10 DEGAS A

__EON E A / OFF Out デガス動作の状態読込

11 EMISSION・VALID A

__EOKE A / NG Out エミッション電流有効(正常)時に動作

12 DATA・VALID A

__ELo E A / Hi Out 出力データ更新中に動作

13 PRESSURE・DATA A

_E-EA/ +

Out 圧力値出力(BCD 出力) 14 PRESSURE・DATA A

____EC-b3 E

15 PRESSURE・DATA A

____ED-b0 E

16

17 DEGAS A

__EON E A / OFF In デガス動作の制御入力

18 EXT-PROTECT A

__EON E A / OFF In 外部保護入力(強制フィラメント OFF)

19 EXT- 5V INPUT-COM In 外部制御入力用の電源入力

20 EXT-24V INPUT-COM

21

22

23 GND 外部制御入力用 GND(D-GND)

24 GND (REC-OUT - ) アナログ出力用 GND(A-GND)

25 REC-OUT + Out 圧力値出力(アナログ出力)

26 SET2 COM

Out リレー出力(設定圧力以下で動作)

(AC125V/0.5A、DC24V/1A 最大) 27 SET2 a 接点

28 SET2 b 接点

29

30 PRESSURE・DATA A

____EA-b0E

Out 圧力値出力(BCD 出力)

31 PRESSURE・DATA A

____EA-b1E

32 PRESSURE・DATA A

____EA-b2E

33 PRESSURE・DATA A

____EA-b3E

34 PRESSURE・DATA A

____EB-b0E

35 PRESSURE・DATA A

____EB-b1E

36 PRESSURE・DATA A

____EB-b2E

37 PRESSURE・DATA A

____EB-b3E

38 PRESSURE・DATA A

____EC-b0 E

39 PRESSURE・DATA A

____EC-b1 E

40 PRESSURE・DATA A

____EC-b2 E

41

42 LOCAL/A

______EREMOTEE In

IO 制御入力の ON(有効)/OFF(無効)

IO 制御時は常時 ON 入力が必要です。

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55

43 FILAMENT A

__EON E A / OFF In フィラメント点灯の制御入力

44 EMISSION A

___EEm-HiE A / Em-Lo In エミッション電流値の制御入力(GI-N8)

45 FILAMENT A

_E2E A/ 1 In フィラメント 1/2 の制御入力

46 REC-HOLD A

__EON E A / OFF

X-RAY In

REC-HOLD 機能の制御入力(GI-M2/D7)

X-RAY 機能の制御入力(GI-N8)

47

48 GND 制御入力用 GND(D-GND)

49 GND

50

PRESSURE・DATA A-b0等でA、B、C、Dは、表示部の《A.B×10±DC》に相当します。

P.54 10.外部入出力詳細説明 参照

信号名称内の _□表示は信号が LOW(ショート、負論理)状態を示します。

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56

10.1.セットポイント出力

セットポイントの設定値より設定値が低くなった時に内部のリレーが動作(反転)します。

出力はリレー接点出力で、各セットポイントにつき 1 トランスファー(COM、a 接点、b 接点)で出力

されます。

接点の容量は、

AC:125VMAX、0.5AMAX

DC: 24VMAX、1.0AMAX

ですが、DC24V 以下で使用される事をお勧めします。

(コネクタ配線の安全上)

(GI-M2 内部へのノイズ源を持ち込まない為)

図 10-1 セットポイント内部回路

10.2.外部デジタル出力

外部に測定圧力値、フィラメント ON/OFF 状態、DEGAS ON/OFF 状態等の動作状態をデジタ

ル信号(負論理)で出力します。

出力形式は、オープンコレクタ出力です。出力定格は、[24VMAX、50mAMAX、飽和電圧 1V]です。

コモンは標準設定で EXT-I/O コネクタの 5 番 Pin《EXT-OUT COM》となっています。

注) EXT-OUT COMの注意

《EXT-OUT COM》は通常、内部のGNDとは絶縁されています。共通GNDで使用したい場合

は、コントロールの下パネルを開けリアパネル側に実装されている

“HP4“をGND側にジャンパして下さい。P.14を参照して下さい

出力回路は、

図 10-2 デジタル出力内部回路のような構成になっています。

工場出荷状態では基板上の“ HP4“は ISO 側にジャンパされています。

注) GNDの注意

ANALOG GNDとDIGITAL GNDは内

部で共通になっています。

図 10-2 デジタル出力内部回路

”HP4"

外部デジタル出力(BCD等)

5:EXT-OUT COM

23,48:D-GND(24,49:A-GND)

GNDISO

a接点

2(27)

COM

SET1(SET2)

1(25)

3(28)b接点

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57

測定出力値は BCD コードで出力され、表示値と出力データの関係は以下に示すようになってい

ます。

・ 仮数部小数点 2 桁目は出力されません。(切捨てとなります。)

・ 指示値(A.B×10±DC)とし、

A(B、C、D)部を BCD コードで A(B、C、D)-b0 ~A(B、C)b3、 b0 は最下位 Bit

表示値(A.B×10±DC)のデータバリッド、各種 DATA の書換えは図 10-3 データバリッド信号(ス

トローブ信号)動作図

のようになっています。

約 100ms 間隔でデータを出しています。この内 1ms 間はデータの書換え中となります。

注) データ取り込みの注意

データ書換え中(DATA VALID Hi)にデータを読み込みますと正しい指示値が読み込めなくな

ります。

図 10-3 データバリッド信号(ストローブ信号)動作図

DATA VALID 信号時間以内に全てのデータ変化を終了する為には下記の負荷抵抗以下として

下さい。

24V 時負荷抵抗 :48KΩ以下

5V 時負荷抵抗 :10KΩ以下

約100ms

約1ms

Hi(5V)

Hi(5V)

Lo(0V)

Lo(0V)

データの書換時間

データの有効時間

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58

10.3.外部制御入力

外部からフィラメント ON/OFF、DEGAS ON/OFF 等の操作を行う場合に使用します。

入力方法によって、本体内部の HP3 ジャンパ設定を変更します。P.14 の 図 3-6 を参照下さい。

工場出荷時は、内部 5V 電源使用に設定されています。

IO コネクタ HP3 ジャンパ設定

内部 5V 電源使用 - INT

外部 5V 電源使用 19 番 EXT- 5V EXT

外部 24V 電源使用 20 番 EXT- 24V EXT

①内部電源 5V を使用する場合

HP3 のジャンパ設定を INT にして下さい。

各信号間と、DIGITAL GND 端子(23、48)とをリレー接点又は、オープンコレクタ等で接地してくださ

い。ANALOG GND 端子(24、49)も使用可能です。

図 10-4 内部電源を使用して外部コントロールをする場合

内部電源設定で外部電源から供給しないで下さい

内部電源設定で外部から電源を供給した場合故障します。

②外部電源 5V 又は 24V を使用する場合

使用する電源に応じて、EXT-5V INPUT(19 番 PIN)又は、EXT-24V INPUT(20 番 Pin)端

子に電源を配線して下さい。

5V 又は 24V 電源使用時は、HP3 のジャンパ設定を EXT にして下さい。

図 10-5 外部電源を使用して外部コントロールをする場合

! 注意

INT EXT

”HP3"+5V

19:EXT-5V(IN)

20:EXT-24V(IN)

10kΩ2kΩ

23,48:D-GND(24,49:A-GND)

FILAMENT,DEGAS 等のON/OFF

GI-M2/D7/N8

接点、オープンコレクタ

ON/OFF判定

INT EXT

”HP3"+5V

ON/OFF判定

10kΩ2kΩ

FILAMENT,DEGAS 等のON/OFF

GI-M2/D7/N8

19:EXT-5V(IN)

20:EXT-24V(IN)

接点、オープンコレクタ

(24V電源)

(5V電源)

23,48:D-GND(24,49:A-GND)

※未使用の 20 番ピンと GND 端子間

に、0.1mA 以上の電流が流れますと、

内部回路が誤動作する場合がありま

す。

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59

10.4.外部制御方法

外部制御(操作)の方法は “ 図 10-6 外部制御方法図

のタイムチャートのような手順で行って下さい。

① 外部操作の最初に REMOTE 状態に切り換える。

② その後、フィラメント ON/OFF、DEGAS ON/OFF の順に操作を行ってください。DEGAS は、

フィラメントが ON の状態でないと DEGAS ON になりません。

③全ての操作が終了した後に LOCAL 状態に切り換えて下さい。

注) 外部制御方法の注意

各操作は同時に入力しないで下さい。

同時に入力された場合、どちらかが動作しない場合があります。個々の動作に時間差を持たせ

てください。

図 10-6 外部制御方法図

10.5.外部保護入力(EXT-PROTECT)

EXT-PROTECT でフィラメントを外部から強制 OFF することができます。

この信号は REMOTE/LOCAL の状態に関係なく動作します。

LOCAL でフィラメント ON した状態で EXT-PROTECT を復帰すると、フィラメントは OFF の状態

となりますので、再度フィラメント ON して下さい

REMOTE 状態でフィラメント ON した場合は EXT-PROTECT を復帰すると、フィラメント ON とな

ります。EXT-PROTECT 復帰前に、フィラメント OFF として下さい。

電源 ON 時に、EXT-PROTECT と REMOTE 信号が入力されておりますと、EXT-PROTECT を

優先し、REMOTE 信号を受け付けません。また EXT-PROTECT を入力した状態で、REMOTE 信

号を入力しても、REMOTE 信号を受け付けません。

このような場合は、EXT-PROTECT 信号を一旦 OFF して下さい。

REMOTE

FIL-ON

DEGAS-ON

LOCAL

FIL-OFF

DEGAS-OFF

Hi

Lo

Hi

Lo

Hi

Lo

REMOTE/LOCAL

FIL ON/OFF

DEGAS ON/OFF

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60

11.通信(RS-232C)使用方法

11.1.通信仕様

11.1.1.通信基本仕様

通信方式 半 2 重

データビット長 8 bit

ストップビット長 1 bit

コード ASCⅡ

ボーレート 9600、19200、38400 bps

RETURN キー処理 CRコード処理

伝送距離 15m

送信コマンドは、CRにて終端となります。

11.1.2.ボーレートの設定

ボーレートの設定は P.35 を参照してください。

工場出荷時の設定は、9600bps となっています。

11.1.3.通信ケーブル・コネクタ

※ コネクタは本体裏側にあります。

11.1.3.1.出力信号コネクタ

出力コネクタ:Dsub 9S (フィメール・ネジサイズ M2.6)

信号および配置:(RS-232C 規格準拠)

Pin 番号 信号名

2 受信データ (RD)

3 送信データ (TD)

5 信号用接地 (GND)

11.1.3.2.通信ケーブルの接続

本器に RS-232C 通信ケーブルは付属していません。

市販の RS-232C ケーブル(クロス仕様)を御購入下さい。

ホストコンピュータ側

Pin 番号(D-sub9 ピン)

GI-M2/D7/N8 側

Pin 番号

2 2

3 3

5 5

11.2.送信コマンド書式

“コマンド”+“パラメータ”+CR(終端)

次項の動作説明中のパラメータは、以下を示しています。

- : 設定値無し(送信データ無し)

XX : 任意の設定値

状態設定、および値の設定が成功した場合は、‘OK’を、失敗した場合は、‘NG’を返信します。

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11.3.コマンド一覧表

コマンド パラメータ レスポンス 機 能 説 明

‘RE’ - ‘OK’ or ‘NG’ リモート状態を設定する。

‘LO’ - ‘OK’ or ‘NG’ ローカル状態を設定する。

‘GS’ - ‘GI-xx’ コントロールの種類を読み込む。

‘FO’ - ‘OK’ or ‘NG’ フィラメントを OFF させる。

‘F1’ - ‘OK’ or ‘NG’ フィラメントを ON させる。

‘FA’ - ‘OK’ or ‘NG’ フィラメント-1 を選択する。

‘FB’ - ‘OK’ or ‘NG’ フィラメント-2 を選択する。

‘D0’ - ‘OK’ or ‘NG’ 脱ガスを OFF させる。

‘D1’ - ‘OK’ or ‘NG’ 脱ガスを ON させる。

‘DA’ - ‘OK’ or ‘NG’ DEGAS の AUTO・MODE の使用 ON を選択する。

‘DB’ - ‘OK’ or ‘NG’ DEGAS の AUTO・MODE の使用 OFF を選択する。

‘DS’ ‘XX’ ‘OK’ or ‘NG’ DEGAS の AUTO・MODE の時間を’XX’で設定する。

'EM' - 'OK' or 'NG' エミッションバリッドの状態を読み込む。

'ES' - '05' or '50' エミッション設定状態読込む。(GI-N8)

'E0' - 'OK' or 'NG' エミッション電流 0.5mA を選択する。(GI-N8)

'E1' - 'OK' or 'NG' エミッション電流 5.0mA を選択する。(GI-N8)

‘SA’ - ‘OK’ or ‘NG’ 感度係数(N2)設定する。

‘SB’ - ‘OK’ or ‘NG’ 感度係数(Ar)設定する。

‘SE’ ‘X.XXE±XX’’ ‘OK’ or ‘NG’ 感度係数を設定する。

‘R1’ - ‘X.XXE-XX’’ セットポイント-1 のデータを読み込む。

‘R2’ - ‘X.XXE-XX’’ セットポイント-2 のデータを読み込む。

‘S1’ ‘X.XXE-XX’’ ‘OK’ or ‘NG’ セットポイント-1 を設定する。

‘S2’ ‘X.XXE-XX’’ ‘OK’ or ‘NG’ セットポイント-2 を設定する。

‘SP’ - ‘1-X/2-X セットポイント-1、-2 の状態を読み込む。

‘LI’ - ‘OK’ or ‘NG’ アナログ “LIN” を選択する。

‘LG’ - ‘OK’ or ‘NG’ アナログ “擬似 LOG” を選択する。

‘LH’ - ‘OK’ or ‘NG’ アナログ “REC-HOLD” を選択する。

‘L4’ - ‘OK’ or ‘NG’ アナログ “LOG” を選択する

‘L6’ - ‘OK’ or ‘NG’ アナログ “GI-D6 互換出力” を選択する。(GI-D7)

‘L3’ - ‘OK’ or ‘NG’ アナログ “GI-Tl3 互換出力” を選択する。(GI-D7)

‘LS’ ‘E-XX’ ‘OK’ or ‘NG’ レンジホールドリニア出力値(レンジ)を設定する。

‘RP’ - ‘X.XXE-XX’ 測定圧力データを読み込む。

‘PR’ - ‘ON’ or ‘OF’ EXT-PROTECT の状態を読み込む。

‘RS’ ‘XXXXXXX’ 動作状態を読み込む。

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11.4.コマンド動作説明

11.4.1.リモート・ローカルの切り換え

コマンド パラメータ レスポンス 機 能 説 明

‘RE’ - ‘OK’ or ‘NG’ リモート状態を設定する。

‘LO’ - ‘OK’ or ‘NG’ ローカル状態を設定する。

通信(RS-232C)によるリモート制御時、最初に“RE“を送信します。

‘RE’受信後、フロントパネル上の”REMOTE”の LED を点灯、‘OK’を返信します。

通信によるリモート制御時は、フロントパネル、および IO からの入力は無効です。

通信によるリモート制御を終了する場合は、‘LO’を送信します。

以下の制御コマンドは、‘RE’送信後、使用可能です。

11.4.2.接続機種の読み込み

コマンド パラメータ レスポンス 機 能 説 明

‘GS’ - ‘GI-xx’ コントロールの種類を読み込む。

機種(モデル名)を返信します。

‘GI-M2’、 ‘GI-D7’、 ‘GI-N8’が返信されます。

11.4.3.フィラメント制御

→ 機能説明 P.41

コマンド パラメータ レスポンス 機 能 説 明

‘FO’ - ‘OK’ or ‘NG’ フィラメントを OFF させる。

‘F1’ - ‘OK’ or ‘NG’ フィラメントを ON させる。

‘FA’ - ‘OK’ or ‘NG’ フィラメント-1 を選択する。

‘FB’ - ‘OK’ or ‘NG’ フィラメント-2 を選択する。

フィラメントを ON/OFF します。

フィラメント 1/2 の指定をしない場合は、最後に設定されたフィラメントを点灯します。

フィラメント 1/2 の設定は本体に記憶され、フロントパネル操作時にも反映されます。

‘RS’コマンドにて、フィラメントの設定値の読み込みが可能です。

11.4.4.DEGAS の制御

→機能説明 P.32

コマンド パラメータ レスポンス 機 能 説 明

‘D0’ - ‘OK’ or ‘NG’ 脱ガスを OFF させる。

‘D1’ - ‘OK’ or ‘NG’ 脱ガスを ON させる。

‘DA’ - ‘OK’ or ‘NG’ DEGAS の AUTO・MODE の使用 ON を選択する。

‘DB’ - ‘OK’ or ‘NG’ DEGAS の AUTO・MODE の使用 OFF を選択する。

‘DS’ ‘XX’ ‘OK’ or ‘NG’ DEGAS の AUTO・MODE の時間を’XX’で設定する。

フィラメント点灯後に、DEGAS 操作が可能となります。

AUTO・MODEの時間は、01~99分が設定可能です。‘DSXX’(XX:01-99)のコマンドを送信します。

設定をしない場合は、本体の設定済みの値を使用します。

この設定は、本体に記憶され、フロントパネル操作時にも反映されます。

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11.4.5.エミッションバリッド信号の読み込み

コマンド パラメータ レスポンス 機 能 説 明

'EM' - 'OK' or 'NG' エミッションバリッドの状態を読み込む。

'ES' - '05' or '50' エミッション設定状態読込む。(GI-N8)

'E0' - 'OK' or 'NG' エミッション電流 0.5mA を選択する。(GI-N8)

'E1' - 'OK' or 'NG' エミッション電流 5.0mA を選択する。(GI-N8)

エミッションバリットの状態を返信します。フィラメント OFF の状態では、'NG'が返信されます。

GI-N8 は、エミッション電流値の設定・状態読み込みが可能です。その際、“05”:0.5mA、“50”:5mA

を指します。

11.4.6.感度の設定

→ 機能説明 P.36

コマンド パラメータ レスポンス 機 能 説 明

‘SA’ - ‘OK’ or ‘NG’ 感度係数(N2)設定する。

‘SB’ - ‘OK’ or ‘NG’ 感度係数(Ar)設定する。

‘SE’ ‘X.XXE±XX’ ‘OK’ or ‘NG’ 感度係数を設定する。

GI-M2 GI-D7 GI-N8

‘SA’ N2 N2 N2

‘SB’ Ar Ar H2

‘SE’ ‘X.XXE±XX’ ‘X.XXE±XX’ ‘X.XXE±XX’

‘SE X.XXE±XX’で設定した値は、本体に記憶されます。フロントパネル・IO 操作時にも反映されま

す。

11.4.7.セットポイントの設定・読み込み

→ 機能説明 P.38

コマンド パラメータ レスポンス 機 能 説 明

‘R1’ - ‘X.XXE-XX’ セットポイント-1 のデータを読み込む。

‘R2’ - ‘X.XXE-XX’ セットポイント-2 のデータを読み込む。

‘S1’ ‘X.XXE-XX’ ‘OK’ or ‘NG’ セットポイント-1 を設定する。

‘S2’ ‘X.XXE-XX’ ‘OK’ or ‘NG’ セットポイント-2 を設定する。

‘SP’ - ‘1-X/2-X’ セットポイント-1、-2 の状態を読み込む。

セットポイントの設定・設定値の読み込みを行います。

この設定は本体に記憶され、フロントパネル・IO 操作時にも反映されます。

セットポイントの状態は、ON:1、OFF:0 が、返信データ‘1-X/2-X’の X に設定されます。

11.4.8.アナログ出力の設定

→ 機能説明 P.42

コマンド パラメータ レスポンス 機 能 説 明

‘LI’ - ‘OK’ or ‘NG’ アナログ “LIN” を選択する。

‘LG’ - ‘OK’ or ‘NG’ アナログ “擬似 LOG” を選択する。

‘LH’ - ‘OK’ or ‘NG’ アナログ “REC-HOLD” を選択する。

‘L4’ - ‘OK’ or ‘NG’ アナログ “LOG” を選択する。(GI-M2)

‘L6’ - ‘OK’ or ‘NG’ アナログ “GI-D6 互換出力” を選択する。(GI-D7)

‘L3’ - ‘OK’ or ‘NG’ アナログ “GI-TL3 互換出力” を選択する。(GI-D7)

‘LS’ ‘E-XX’ ‘OK’ or ‘NG’ レンジホールドリニア出力値(レンジ)を設定する。

アナログ出力方式を設定します。

‘LS’コマンドの設定値は、‘E-XX’でレンジを設定します。XX は、01、02 等の 2 桁で設定して下さい。

この設定は本体に記憶され、フロントパネル・IO 操作時にも反映されます。

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11.4.9.測定圧力値、動作状態の読み込み

コマンド パラメータ レスポンス 機 能 説 明

‘RP’ - ‘X.XXE-XX’ 測定圧力データを読み込む。

‘PR’ - ‘ON’ or ‘OF’ EXT-PROTECT の状態を読み込む。

‘RS’ ‘XXXXXXX’ 動作状態を読み込む。

フィラメント OFF 時は、‘RP’コマンドに対して‘0.00E-XX‘が返信されます。

‘PR’コマンドは、IO の EXT-PROTECT の入力状態を返信します。

ON:入力有り、 OF:入力無し を示します。

‘RS’コマンドレスポンス詳細

X1+X2+X3+・・・+X7 と 7 項目のデータ(X:0/1)が 1 組で返信されます。

データの内容は、下記の通りです。

項目 0 1

X1 Fil 2/1 (設定状態) Fil2 Fil1

X2 Fil ON/OFF OFF ON

X3 Em Valid NG OK

X4 DeGas ON/OFF OFF ON

X5 PROTECT(圧力保護) OFF ON

X6 SetPoint2 ON/OFF OFF ON

X7 SetPoint1 ON/OFF OFF ON

11.5.動作上の注意点

① RS-232C 通信でリモート状態となってからはフロントパネルからの操作を受け付けません。

② RS-232C 通信でリモート状態となってからは外部入力からの操作を受け付けません。

但し、EXT-PROTECT(IO 入力)は動作します。

③ RS-232C 通信でリモート状態となった時、他の方法によってフィラメント ON(DEGAS-ON を含

む)状態であったらそれらの動作は OFF になります。

④ RS-232C 通信でリモート状態からローカル状態に解除された時、フィラメント ON(DEGAS-ON

を含む)状態であったらそれらの動作を OFF にしてからローカル状態に戻ります。

⑤ ホストから RS-232C リモート状態とし、ローカル状態に解除する以前にホストの電源が落ちます

と真空計側はリモート状態を保ちます。これを解除するには再度ホスト側からローカルのコマン

ドを入力するか、真空計の電源を OFF して下さい。

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12.トラブルシューティング

以下のトラブルシューティングを参考にして下さい。対処

欄の「→」は参照ページを表しています。

また、これらの作業は電源を遮断してから行って下さい。

● 電源スイッチを「ON」にしても表示が全く点灯しない

原因 対処

電源コードが抜けている。 3Pコンセントプラグ部、コントロールリヤパネルの

インレットコネクタ部の接続を確認してください。

電源コードが断線している。 3P電源コード各線間の導通、絶縁をテスタ等で

確認してください。

電源電圧が仕様範囲以下である。 テスタ等で電源電圧を確認して下さい。

(電源電圧:AC100V±10V)

主電源のヒューズが切れている。 ヒューズボックス(リアパネル)からヒューズを取り

出し、導通をテスタ等で確認してください。

ヒューズが断線している場合、断線の原因が一

時的な過電流である場合はヒューズの交換で終了

しますが、その他の要因で過電流が流れている場

合は、再度ヒューズが断線します。

別途根本原因を他の項目から検討します。

コントロール内の電源ラインが断線している。 コントロール内部の電源ライン(インラインフィル

タ、配線、電源スイッチ、トランス、スイッチング電

源等)で断線、又はショート状態の故障が発生して

いる。

ULVACでの修理・検査が必要。

外部I/Oコネクタの誤配線によりコントロール内

部が故障した。

外部I/Oコネクタに接続する配線を誤配線した

為、コントロール内部の素子を壊してしまった。

又は、電源電圧が落ちてしまう。

正しい配線に修正してください。

ULVACでの修理・検査が必要。

電源基板からコントロール基板間の接続ケーブ

ルが抜けている。

コントロール基板から表示基板間の接続ケーブ

ルが抜けている。

輸送上の振動等で接続コネクタが抜けてしまっ

た。コントロールの上パネルおよび下パネルを外し

抜けているコネクタがあるか確認する。

抜けていれば再結合してください。

外来ノイズによりCPUが暴走している 再度電源をONにすれば正常に立ち上がりま

す。

ノイズ対策は別途検討願います。

電源遮断 注 意

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● フィラメントをONしても圧力測定できない(フロントパネルFILランプが点滅している)

原因 対処

エミッション電流が正常値でない 別途根本原因を他の項目から検討します。

→P.73

フィラメントが断線している。 テスタ等でフィラメント電極間の導通を確認して

下さい。

→P.81

フィラメントが断線していた場合:

使用フィラメントをもう一本のフィラメントに切り換

えて下さい。但し、測定圧力範囲以上での長時間

使用によるフィラメント断線の場合、測定子内部が

汚れている場合があります。この場合もう一本のフ

ィラメントの導通があってもエミッション電流は正常

値とならない場合があります。その場合は測定子

を交換して下さい。

測定子の電極間で絶縁不良が発生している。 測定子の各電極間および外壁間を絶縁抵抗計

を用いて絶縁確認して下さい。絶縁抵抗計の指示

は∞以上のこと。

→P.81

絶縁不良が確認された場合は測定子を交換し

て下さい。

測定子ケーブルが断線、絶縁不良を起こしてい

る。

測定子ケーブル各電極間を絶縁抵抗計を用い

て絶縁確認して下さい。また、コネクタ両端での導

通をテスタ等で確認して下さい。

→P.84 ~

注) イオンコレクタライン(同軸コンタクト

部)を絶縁抵抗計で検査した後はジャンパ

線等でプローブをあてた部分間をショートし

電荷を逃がして下さい。そのままコントロー

ルに接続すると故障する恐れがあります。

ケーブル不良の場合は交換または修理を行っ

て下さい。

測定子の汚れ、または測定子フィラメントの消

耗。

他の測定子と交換して現象を確認して下さい。

他の測定子でOKであれば測定子に問題がありま

す。

測定子を交換して下さい。

GND電位が不安定な状態である。 コントロールGNDと測定子の取り付け位置の

GNDをテスタ又はオシロスコープ等で確認して下

さい。

GND配線を強化する、またはコントロール又は

測定子のどちらかをフローティング状態で取り付け

る等対策を行って下さい。

圧力が高い状態である。 ピラニ真空計等他の真空計で圧力の確認をし

て下さい。

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67

● フィラメントをONしても圧力測定できない(フロントパネルFILランプは点灯している)

原因 対処

測定子の電極間で絶縁不良が発生している。 測定子の各電極間および外壁間を絶縁抵抗計

を用いて絶縁確認して下さい。絶縁抵抗計の指示

は∞以上のこと。

→P.81

絶縁不良が確認された場合は測定子を交換し

て下さい。

測定子ケーブルが断線、絶縁不良を起こしてい

る。

測定子ケーブル各電極間を、絶縁抵抗計を用

いて絶縁確認して下さい。また、コネクタ両端での

導通をテスタ等で確認して下さい。

→P.84 ~

注) イオンコレクタライン(同軸コンタクト

部)を絶縁抵抗計で検査した後はジャンパ

線等でプローブをあてた部分間をショートし

電荷を逃がして下さい。そのままコントロー

ルに接続すると故障する恐れがあります。

ケーブル不良の場合は交換または修理を行っ

て下さい。

測定子の汚れ、または感度が著しく落ちている。 他の測定子と交換して現象を確認して下さい。

他の測定子でOKであれば測定子に問題がありま

す。

測定子を交換して下さい。

● フィラメントONするとすぐOFFしてしまう。またはONできない。

原因 対処

圧力が高いためフィラメント保護が働いてしまう。 ピラニ真空計等他の真空計で圧力の確認をし

て下さい。

EXT-PROTECTがONされている フロントパネルの〔PROTECT〕ランプが点灯し

ている場合、外部から保護入力がかかっていま

す。入力されているPROTECTを解除してくださ

い。

FIL ON信号を一端OFFにし再度FIL ONして

ください。

RS-232Cからリモート操作状態になっている フロントパネルの〔REMOTE〕ランプが点灯して

いる場合、リモート操作状態となっています。この

時、フロントパネル操作はできません。

RS-232CでフィラメントをONにして下さい。又

は、リモートを解除しフロントパネル操作にして下さ

い。

外部I/Oコネクタからリモート操作状態になって

いる

フロントパネルの〔REMOTE〕ランプが点灯して

いる場合、リモート操作状態となっています。この

時、フロントパネル操作はできません。

外部I/OコネクタでフィラメントをONにして下さい。

又は、リモートを解除しフロントパネル操作にして

下さい

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● 予想圧力より測定値が大きく異なる

原因 対処

測定子ケーブルが断線、絶縁不良を起こし、リ

ーケージ電流が発生している。

測定子ケーブル各電極間を絶縁抵抗計を用い

て絶縁確認して下さい。また、コネクタ両端での導

通をテスタ等で確認して下さい。

→P.84 ~

注) イオンコレクタライン(同軸コンタクト

部)を絶縁抵抗計で検査した後はジャンパ

線等でプローブをあてた部分間をショートし

電荷を逃がして下さい。そのままコントロー

ルに接続すると故障する恐れがあります。

ケーブル不良の場合は交換または修理を行

って下さい。

測定子の電極間で絶縁不良が起こり、リーケー

ジ電流が発生している。

測定子の各電極間および外壁間を絶縁抵抗計

を用いて絶縁確認して下さい。絶縁抵抗計の指示

は∞以上のこと。

→P.81

絶縁不良が確認された場合は測定子を交換して

下さい。

測定子の汚れ、または感度が著しく落ちている。 他の測定子と交換して現象を確認して下さい。

他の測定子でOKであれば測定子に問題がありま

す。

測定している気体が窒素または空気(Air)では

ない感度係数の設定が間違っている

コントロールおよび測定子は正常です。窒素ま

たは空気以外の気体で測定している場合は感度

係数の設定を行ってください。

→P.29

実際に圧力が予想と異なっている。 他の真空計で確認して下さい。

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● 測定値が振らつく

原因 対処

測定子の汚れ、または感度が著しく落ちている。 他の測定子と交換して現象を確認して下さい。

他の測定子でOKであれば測定子に問題がありま

す。

測定子ケーブルが振動している。 測定子ケーブルが常に振動を受けている場合

測定子ケーブル内部の摩擦起電力によって指示

値が振ら付く場合があります。ケーブルの設置方

法を再検討して下さい。

測定子ケーブルが電磁誘導されている。

(外来ノイズによる)

測定子ケーブルの設置場所を変更するか、ノイ

ズ源となりそうな機器がOFF状態で確認してくださ

い。測定子ケーブルが原因であれば設置方法を

再検討して下さい。また、ノイズ対策は別途検討し

て下さい。

電源電圧が変動している。 テスタ等で電源電圧を確認して下さい。(電源電

圧:AC100V±10V)

測定圧力範囲以上でフィラメントONしている。 ピラニ真空計等、他の真空計で圧力の確認をし

て下さい。圧力が高すぎると、正常にイオン化でき

なくなり発生するイオン電流はあたかも圧力が低

い時と同じオーダとなります。この為フィラメント保

護機能は動作できません。

GND電位が不安定な状態である。 コントロールGNDと測定子の取り付け位置の

GNDをテスタ又はオシロスコープ等で確認して下

さい。

GND配線を強化する、またはコントロール又は

測定子のどちらかをフローティング状態で取り付け

る等対策を行って下さい。

測定子ケーブルが断線、絶縁不良を起こし、リ

ーケージ電流が発生している。

測定子ケーブル各電極間を絶縁抵抗計を用い

て絶縁確認して下さい。また、コネクタ両端での導

通をテスタ等で確認して下さい。

→P.84 ~

注) イオンコレクタライン(同軸コンタクト

部)を絶縁抵抗計で検査した後はジャンパ

線等でプローブをあてた部分間をショートし

電荷を逃がして下さい。そのままコントロー

ルに接続すると故障する恐れがあります。

ケーブル不良の場合は交換または修理を行って

下さい。

測定子の電極間で絶縁不良が起こり、リーケー

ジ電流が発生している。

測定子の各電極間および外壁間を絶縁抵抗計

を用いて絶縁確認して下さい。絶縁抵抗計の指示

は∞以上のこと。

→P.81

絶縁不良が確認された場合は測定子を交換し

て下さい。

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70

● セットポイント信号が出ない

原因 対処

フロントパネルの〔SET*〕ランプは点灯してい

る。

外部接続機器を取り外した状態で出力接点間

をテスタ等で導通を確認してください。

動作しているにも関わらず、接点が導通状態とな

らない場合はリレーが故障しています。ULVACで

の修理・検査が必要です。

出力に使用しているリレーの最小動作電流は

10mAです。この値以下の電流では機械的にリレ

ーが動作していても電気的に導通状態とならない

場合があります。

測定子のエミッション電流が正常に取れなくなり

かかっているため、瞬間的に信号が落ちる。

エミッション電流が瞬間的にNGとなっている場

合、同時にセットポイントもOFF状態となります。測

定子を交換して下さい。

EXT-I/Oコネクタの誤配線または断線している。 正しい配線に修正し、テスタ等で導通を確認し

て下さい。

→P.13

● I/Oコネクタから制御操作ができない

原因 対処

EXT-I/Oコネクタの誤配線または断線 正しい配線に修正し、テスタ等で導通を確認し

て下さい。

→P.13

操作手順が間違っている。 REMOTE状態になっていない。

最初にREMOTE_ONの入力をして下さい。

→P.59

フォトカプラの電流が足りない、流せない。 内部のフォトカプラに10mAの電流を流す回路と

なっています。

外部電源使用の際は電流容量が充分か、配線

による抵抗値が大きくないか確認してください。

リレーでON/OFFさせている場合は、使用リレー

最小動作電流が10mA以下である事を確認してく

ださい。

入力回路が故障している。 ULVACでの修理・検査が必要。

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71

● デジタル出力が読み見とれない

原因 対処

EXT-I/Oコネクタの誤配線または断線。 正しい配線に修正し、テスタ等で導通を確認し

て下さい。

→P.13

EXT-I/Oコネクタのコモン配線の誤配線または

断線。

工場出荷時のコモンの設定は5番Pinとなってい

ます。各デジタル出力信号はコモン電極間との間

でON/OFFされます。

出力コモンを5番Pinに接続するか、コモンの設

定を変更するか、GNDと5番Pinをコネクタ内でジャ

ンパして下さい。

→P.56

プルアップされていないので電圧として出力で

きない

本器の出力形式はオープンコレクタ出力です。

TTLレベル入力UNIT等で入力部でプルアップ

(抵抗を通して電源に接続)されていないタイプで

は読み取れません。

接続する電極の極性を間違っている リレー接点入力UNITを使用の場合、よく片側を

電源に接続して使用する場合があります。この時、

真空計のコモン側は電源のマイナス側、各信号は

プラス側への配線となるようにして下さい。逆電圧

がかかると内部素子が故障します。

接続する電源電圧が異なる AC100Vが接続されているUNITがあります。こ

の場合も内部素子が故障します。

出力回路の故障 ULVACでの修理・検査が必要。

● 表示とアナログ出力が異なる

原因 対処

異なったアナログ出力モードが選択されている 正しいモードに設定してください。

→P.42

全体的にシフトしている 信号読み取り側のGNDと真空計のGND間に電

位差が生じている場合、その分シフトされる場合が

あります。

GNDを強化するか、途中にアイソレーションアン

プを追加してください。

● 表示とBCD出力が異なる

原因 対策

EXT-I/Oコネクタの誤配線または断線。 正しい配線に修正し、テスタ等で導通を確認し

て下さい。

→P.13

データ書換え中に読み込んでいる BCD出力は100ms間隔で書き換えています。そ

の内、書換え時間(1mS)は正しい値となりません。

DATA VALID信号による処理を行ってください。

→P.56

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72

● 通信ができない

原因 対策

ケーブルの仕様が異なる RS-232Cのケーブルにはストレートタイプとクロ

スタイプがあります。本器使用の際は、クロスタイプ

ケーブルを御使用下さい。

→P.60

ケーブルの誤配線または断線 正しい配線に修正し、チェッカー等で導通を確

認して下さい。

→P.60

条件設定があっていない ボーレート、パリティ、データビット、ストップビット

等の設定が正しいか確認して下さい。

→P.60

終端文字(CR)が正しく設定されていない場合、

コマンドが受信されません。

● エラーが表示される

原因 対策

DEGAS中にフィラメントが断線した。 [Err. 14]が表示されます。

もう一方のフィラメントを使用して下さい。

圧力が測定範囲よりも高い状態である。 [Err. 13]が表示されます。

“→(ENTER)”で解除して下さい。

ピラニ真空計等、他の真空計で圧力を確認して

下さい。

→P.26

圧力が正常な場合は、測定子、もしくは測定子

ケーブルを点検して下さい。(前項を参照下さ

い。)

設定値が適切でない。 [Err. 12]が表示されます。

設定値を確認の後、再入力して下さい。

→P.27

フィラメントが断線しました。 [Err. 11]が表示されます。

もう一方のフィラメントを使用して下さい。

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73

12.1.エミッション電流が流れなくなる原因と対策

安定したエミッション電流が流れなくなる原因および対策を下表に記します。

原因 対策

圧力が高い 排気系の確認

フィラメントの断線 測定子交換

フィラメントの消耗 測定子交換

測定子内部の汚れ 測定子交換

測定子ケーブルの接触不良・断線 再接続又は交換

コントロール内電源回路故障 コントロール本体修理

エミッション電流が流れる為の基本的条件として次の 5 項目があります。

1. 圧力が測定範囲内であること

2. フィラメントとグリッド間に必要なバイアス電圧が印加されていること

3. フィラメントの温度が必要な温度になっていること

4. フィラメントの表面積が必要な面積であること

5. グリッドの表面積が必要な面積であること(清浄な表面積)

このうちの 1 つでも条件として満たされていないと、エミッション電流は流れません。

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74

13.付録

13.1.測定原理

気体分子は、どんな物でもある値以上のエネルギーを持った粒子と衝突すると電子を放出してイオ

ンとなります。これを気体の電離現象といいます。

気体を電離する為にフィラメントを加熱し、発生した熱電子を加速した物を利用しています。この熱

電子と気体分子の衝突頻度は気体の密度に比例する事から、衝突によって一定の割合でイオンを

生成するならば、生成イオンの数から気体分子の密度(気体の圧力)が解る事になります。

フィラメントから打ち出される熱電子の数(エミッション電流:Ie)と生成イオンの数(イオン電流:Ii)と気

体分子の密度(圧力:P)の間に以下の関係が成り立ちます。

Ii=S・Ie・P ――(1)

Ii :イオン電流【A】

S :感度【Pa-1】

Ie :エミッション電流【A】

P :圧力【Pa】

上式での感度 S は、測定子の構造や寸法による物、各電極に印可される電圧などの諸条件、測定

ガスの種類などによって決定されます。

本器が指示しているものは、上式の Ii を電気的に増幅・演算した物です。従いまして、感度 S が変

化すればエミッション電流 Ie や圧力 P が同じであったとしても真空計の測定値出力に差が出てくる

事が解ります。感度 S が変化する代表的な要因には、以下のようなものがあります。

1) 測定子の種類

2) 測定ガスの種類

3) 測定子の劣化

本器が使用出来る測定子の窒素ガス雰囲気中の感度は以下の様になっています。

GI-M2用 GI-D7用 GI-N8用

測定子感度係数

Srj(N2) 0.06 Pa-1 0.0827 Pa-1 0.153 Pa-1

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13.2.測定ガスの種類と比感度係数

本器は、窒素ガスに対して正しい圧力を示すよう調整されております。

従いまして、窒素ガス以外のガス雰囲気を測定しますと、その測定値出力に誤差が生じてきます。

そこでガスの種類による測定値出力差の補正について説明します。

窒素ガスについての感度 Srj(N2)を基準とすると感度 S を以下の式の様に表します。

S = Srj(N2) × Srj ――(2)

S :感度【Pa-1】

Srj(N2) :窒素ガスの感度【Pa-1】

Srj :比感度係数

この式を(1)式に代入すると、

Ii = Srj(N2) × Srj × Ie × P ――(3)

ここで、窒素ガスの時のイオン電流を Ii(N2)とおくと、

Ii = Srj × Ii(N2) ――(4)

となり、実際の測定値出力上には、正しい値に対して Srj (比感度係数)倍された値が表示される事

になります。

ガスの種類による測定値出力の補正は、(4)式によりそのガスの持っている比感度係数(窒素ガス

に対する相対感度)で真空計の測定値出力を割れば良い事になります。

例)電離真空計でアルゴン(Ar)ガスを測定している。

この時の測定値出力 P(Ar)が 5×10-6【Pa】であった場合の真の圧力 P【Pa】を求めると、

P= P(Ar)

Arの比感度係数E

= A

5×10-6

1.34E

= 3.7×10-6【Pa】

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表 13-1 各ガスの窒素に対する電離真空計の比感度係数と相対イオン化断面積

m/e N 分子 Srj Xj Srj:電離真空計の比感度係数

Srj(N2)=1(実測値) Xj:相対イオン化断面積 Xj(N2)=1 イオン化電子エネルギーを75eV とした時の計算値

N:1 分子当たりの電子数 Srj と Xj との間には線形の関係があり、Srj の不明な気体に対しては Xj で予測する

*印は参考文献 2 より収録した。 その他のガスに関するデータは残念ながら ULVAC では持ち合わせていません。ご了承お

願いします。

4 2 He 0.221* 0.13±0.02

20 10 Ne 0.358* 0.25±0.05

40 18 Ar 1.34* 1.23±0.07

84 36 Kr 1.88* 1.84±0.06

132 54 Xe 2.50* 2.64±0.08

2 2 H2 0.491* 0.38±0.04

4 2 D2 0.40 0.41

15 10 NH3 0.645* 1.23

18 10 H2O 1.25±0.44 1.03

28 14 CO 0.95* 1.06±0.03

28 14 N2 1.00 1.00

30 15 NO 1.17±0.11 1.24

32 16 O2 0.879 0.96±0.07

空気 0.97±0.1 0.75

34 18 H2S 2.20±0.02 2.03±0.20

36 18 HCl 1.65±0.21 1.61±0.02

44 22 CO2 1.35* 1.39±0.08

44 22 N2O 1.66±0.27 1.30±0.17

146 70 Sfe 2.50 2.41

200 80 Hg 3.30±1.04 2.07±0.04

16 10 CH4 1.58* 1.63±0.30

30 18 C2H6 2.58* 2.74±0.45

44 26 C3H8 3.44* 3.64±0.37

58 34 C4H10 4.04* 4.57±0.47

72 42 C5H12 5.60±0.76

86 50 C6H14 6.60 6.77±1.44

100 58 C7H16 7.60 7.72

114 62 C8H18 8.18

128 70 C9H20 8.86

26 14 C2H2 0.614* 2.06±0.27

28 16 C2H4 1.29* 2.27±0.28

42 24 C3H6 1.77* 3.25±0.22

56 32 C4H8 2.07* 3.82±0.59

70 40 C5H10 4.81±0.99

84 48 C6H12 6.37±0.86 6.49

112 64 C8H16 7.22

126 72 C9H18 8.72

140 80 C10H20 10.37

78 42 C6H6 5.18±0.42 5.19±0.50

42 24 Cyclo-C3H6 3.75

70 40 Cyclo-C5H10 6.01

84 48 Cyclo-C6H12 6.40 6.60±1.59

92 50 C6H5-CH3 6.81

40 22 CH2-C-CH2 1.31* CH2=C=CH2

40 22 CH3-C-CH 1.41* CH3-C≡CH

1) F.Nakao.Vacuum25(1975)201、431 2) K.NakayamaandH.Hojo;Jpn.J.Appl.Phys.Suppl.2Pt.1.(1974)113

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77

13.3.72Bフィラメント材質について

測定子のフィラメント(熱陰極)材料には、タングステン(W)、またはイットリアコートイリ

ジウム(Y2O3-Ir)を使用しています。 タングステンはその性質上、フィラメント点灯状態では酸素や水蒸気に対して消耗(蒸発)

が激しくなります。従って、酸素や水蒸気の分圧の高い所でフィラメントを ON しますと、窒

素や不活性ガスを測定しているときに比べ、同じ圧力を測定していても極端に寿命が短くなり

ます。 イットリアコートイリジウムは、酸素や水素の分圧の高い気体を測定するとタングステンフ

ィラメントの場合に比較して格段の寿命の延長が可能となります。寿命以外の面でも、イット

リアコートイリジウムは、フィラメントの温度がタングステンより数百℃低いため、測定子か

らの放出ガス量も少なくなるという特長があります。 このフィラメント材質の違いによる寿命実験結果を下記に記載します。

実験結果 条件 圧力 : 6.7×10-1 Pa

ガス種類 : Ar(80%)+O2(20%) 真空計種類 : GI-TL3 測定子種類 : WIT(φ18) エミッション電流 : 1.0mA

結果 Y2O3-Ir : 220h 以上 W : 14h

なおアルコールなどの燃焼性ガスや還元性ガス、また反応性が高いハロゲンガスおよびハロ

ゲン化合物ガスの雰囲気では、イットリアコートイリジウムよりタングステンの方が、寿命が

長い結果となっております。

排気系の状態などにより値は大きく左右されますが一つの参考値としてとらえて下さい。

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14.保証 本器は、厳格な社内検査を経て出荷されておりますが、万一製造上の不備、輸送中の事故など、当

社の責による故障が発生した場合には、本社規格品事業部または最寄りの営業所、代理店に申しつ

け下さい。無償にて修理・交換致します。

保証対象: 本器

保証期間: 納入日から1年以内

保証範囲

1) 国内取引の場合:納入時、輸送上の不具合による損傷がある製品。

2) 直接輸出取引の場合:納入時、輸送上の不具合による損傷がある製品。最新のINCOTERMS

にて規定されている保証範囲に準ずるものとします。

3) 測定圧力、使用温度範囲、使用電源など、基本仕様の条件内でご使用になっているにもかか

わらず、本器基本仕様を満足していない製品。

対応方法

1) 国内取引の場合: 代替品の送付 もしくは 弊社又は最寄の弊社サービスセンタへ返送頂き

修理を実施します。現地対応が必要な場合は別途弊社規格品事業部または最寄りの営業

所、代理店にご相談下さい。

2) 直接輸出取引の場合: 代替品の送付 もしくは 弊社又は最寄の弊社サービスセンタへ返送

頂き修理を実施します。返送費用は、お客様にてご負担願います。

免責事項

1) 保証期間を過ぎている製品。

2) 火災、風水害、地震、落雷等の天災、戦争等の不可抗力の災害によって発生した故障、不具合

3) 取扱上の不注意、誤った使用方法によって発生した故障、不具合

4) 弊社の承諾なく改造・分解・修理を加えた製品

5) 異常環境下(強い電磁界、放射線環境、高温、高湿、引火性ガス雰囲気、腐食性ガス雰囲気、

粉塵など)における故障、不具合

6) ノイズによる故障、不具合

7) 製品不具合 もしくは 万一当社が第三者から特許を侵害しているとクレームされたこと、によって

貴社に生じた二次的損害

8) 一度使用した測定子(使用に伴う寿命、汚れによる測定誤差など)

9) 一度測定した測定子ケーブル(設置上の不備によるケーブルの断線、接触不良等)

その他

1) 本書類とは別に個別契約書や仕様に関する覚書などが存在する場合は、その記載内容に準

じます。

2) 本製品を日本国外に輸出する場合には弊社宛てに一報頂きますと共に、外国為替及び外国

貿易法等輸出関連法規の規定に従って必要な手続きをお取り下さいますようお願い致しま

す。

3) 本製品についての質問や相談に関しては、型式、製造番号をお確かめの上、最寄りの営業

所、代理店または弊社規格品事業部にご連絡下さい。

4) 本書の内容は、予告なしに変更する場合があります。ご了承下さい。

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15.汚染証明書 本紙はアルバック製コンポーネントの返却を行なう際の汚染証明書となります。

弊社に貴社保有の機器のお送りいただく前に、本書をご記入の上、作業依頼先又は各担当営業所にご提出

願います。

尚、有毒ガス使用品・反応生成物質付着品に付きましては事前に作業依頼先又は各担当営業所までお

問合せ願います。

商品名 :

型式 :

S/N :

用途 :

依頼内容(返却

理由、使用状況、

特記事項など)

汚染物質(□部の該当箇所にチェックをお願いします。)

□ 上記製品は、有害物質によって汚染されてないことを保証します。

□ 上記製品は、以下の有害物質によって汚染されています。 汚染物質名(分子式) 特性

1

2

3

4

5

株式会社アルバック 行

貴社の窓口となった担当者名

年 月 日

御客様・会社名

所属部署

御担当者

TEL

FAX

E-mail

※ 弊社への輸送中に発生した汚染物質による事故につきましては、御客様の責となりますので梱包には充分

注意して下さい。また、汚染物質、及び汚染状況によっては、修理等をお断りさせて頂き、御客様に御返却

させていただきます。

株式会社 アルバック処理欄

MSDS 請求:有/無 受

指図番号

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16.関係図面

16.1.真空計本体

図 16-1 外観寸法・パネルカット図

(正

面)

(側

面)

(パ

ネル

カット)

(裏

面)

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16.2.測定子

16.2.1.GI-M2 用測定子

測定子

型名 真空との取り合い

M-11 φ18 パイプ

M-12 φ15 パイプ

M-13 UFC034 フランジ

M-14 NW16 フランジ

M-15 NW25 フランジ

図 16-2 GI-M2 適応測定子

図 16-3 測定子電極配置図

M-11 M-12 M-13

M-14 M-15

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82

16.2.2.GI-D7 用測定子

WIT-G1

WIB-G5

WIB-N3

測定子型名 真空との取り合い

WIT-G1 φ18 パイプ

φ15 パイプ

WIB-G5 φ18 パイプ

φ15 パイプ

WIB-N3 UFC070 フランジ

図 16-4 GI-D7 適応測定子

Φ18

(φ15

)±0.

3

157±3

80±217±1

φ50

.4±1

GG

P

P

F

F

A(77)

113±213±1

70±2

FF

G S

FF

57±1

17±1

Φ18(φ15)±0.3

Dotted lines show minimum clearance around the gauge

UFC070

6-φ6.8

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83

16.2.3.GI-N8 用測定子

WIN-N2

WIN-N3

測定子型名 真空との取り合い

WIN-N3 UFC070 フランジ

WIN-N2 UFC070 フランジ

図 16-5 GI-N8 適応測定子

Dotted lines show minimum clearance around the gauge

UFC070

CMS

6-φ6.8

Dotted lines show minimum clearance around the gauge

UFC070

6-φ6.8

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16.3.測定子ケーブル(GI-M2)

16.3.1.測定子ケーブル(GI-M2) 2、5、10、15m

①(測定子側) ②(コントロール側)

コネクタ嵌合面から見た図

コネクタ嵌合面から見た図

Pin 用途 Pin 用途

1 シールド(GND) 1 GRID(150V)

2 FIL-1a 2

3 FIL-1com 3 GRID(DEGAS)

4 GRID(DEGAS) 4 シールド(GND)

5 FIL-2com 5

6 FIL-2a 6

7 シールド(GND) 7 FIL-1a

8 GRID(150V) 8 FIL-1com

9 FIL-2com

10 FIL-2a

図 16-6 測定子ケーブル配線図(GI-M2)

図 16-7 測定子ケーブル取付参考図

12

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16.3.2.測定子ケーブル(GI-M2) 長尺ケーブル

20m 以上(20、25、30、35、40、45、50、55、60m)の

測定子ケーブルは、中間に延長用の長尺ケーブル

を使用します。

① センサー側ケーブル (2m)

② コントロール側ケーブル (2m)

③ 長尺ケーブル (全長 - 2x2m)

④ 中継 (70x70x95mm)

図 16-8 長尺ケーブル構成(GI-M2)

Sens

or

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GI-

M2/B

MR

2 Sid

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16.4.測定子ケーブル(GI-D7/GI-N8)

16.4.1.WIT ソケット式(GI-D7) 4、10、15、20、25m

①測定子側 Pin ②コントロール側 Pin 用途

1 5、6 Fil Com

2 BNC イオンコレクタ

3 18、19 GRID(DEGAS)

4 14、15 GRID(150V)

5 BNC イオンコレクタ

6 1、2 Fil 1

(シェル) 16、17 シールド

図 16-9 測定子ケーブル配線図(GI-D7 WIT ソケット)

16.4.2.WIB ソケット式(GI-D7) 4、10、15、20、25m

①測定子側 Pin ②コントロール側 Pin 用途

1 14、15 GRID(150V)

2 1、2 Fil 1

3 5、6 Fil 1、2 Com

4 18、19 GRID(DEGAS)

5 3、4 Fil 2

6 5、6 Fil 1、2 Com

(シェル) 16、17 シールド

図 16-10 測定子ケーブル配線図(GI-D7 WIB ソケット)

1 2

1

2

3 4

5

6

12

1

2

3 4

5

6

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16.4.3.測定子ケーブル取り付け参考図

図 16-11 測定子ケーブル取り付け参考図図

100mm以上

R100mm以上

測定子にケーブルの自重がかかりますとリークなどの原因となります。測定子にケーブルの自重がかからないよう1m以下でケーブルを固定することを推奨します。

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16.4.4.WIB-N3 用ソケット式(GI-D7) 4、10、15、20、25m

16.4.5.WIN-N2 用ソケット式(GI-N8) 4、10m

16.4.6.WIN-N3 用ソケット式(GI-N8) 4、10m

①測定子側 Pin ②コントロール側 Pin 用途

1 1、2 Fil 1

2 18、19 GRID(DEGAS)

3 (NC)

4 14、15 GRID(150V)

5 5、6 Fil Com

6 BNC イオンコレクタ

(シェル) 16、17 シールド

図 16-12 測定子ケーブル配線図(GI-D7 WIB-N3 用ソケット式)

①測定子側 Pin ②コントロール側 Pin 用途

1 1、2 Fil 1

2 16、17 GRID(150V)

3 16、17

4 (NC)

5 5、6 Fil Com

6 BNC イオンコレクタ

(シェル) 18、19 シールド

図 16-13 測定子ケーブル配線図(GI-N8 WIN 用ソケット式)

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16.4.7.WIB 用ピンソケット式(GI-D7) 4、10、15、20、25m

16.4.8.WIN-G 用ピンソケット式(GI-N8) 4、10m

①測定子側 Pin ②コントロール側 Pin 配線色 用途

F1 1、2 黒 Fil 1

F1 5、6 白 Fil Com

F2 3、4 茶 Fil 2

F2 5、6 青 Fil Com

G1 14、15 赤 GRID(150V)

G2 18、19 黄 GRID(DEGAS)

IC BNC イオンコレクタ

WIT、WIB の両方で使用可能です。

図 16-14 測定子ケーブル配線図(GI-D7 ピンソケット式)

①測定子側 Pin ②コントロール側 Pin 配線色 用途

F1 1、2 黒 Fil 1

F1 5、6 黒 Fil Com

F2 3、4 赤 Fil 2

F2 5、6 赤 Fil Com

G 16、17 黄 GRID(150V)

S 18、19 青 シールド

IC BNC イオンコレクタ

図 16-15 測定子ケーブル配線図(GI-N8 ピンソケット式)

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16.4.9.測定子ケーブル(GI-D7/GI-N8) 長尺ケーブル

以下の長さのケーブルは、中間に延長用の長尺ケ

ーブルを使用します。

GI-D7: 30、35、40、50m

GI-N8: 15、20、25、30m

① センサー側ケーブル (2m)

② 長尺ケーブル (全長 - 2x2m)

③ コントロール側ケーブル (2m)

図は、WIB-N3 ソケット式(GI-D7)の構成例です。

図 16-16 長尺ケーブル構成(GI-D7/GI-N8)

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