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臨床研究に関する不祥事についてVART Study(Valsartan Amlodipine Randomized Trial)...

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第19回 臨床研究に関する不祥事について 2015年2月9日
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Page 1: 臨床研究に関する不祥事についてVART Study(Valsartan Amlodipine Randomized Trial) 臨床研究「VART Study」に関する千葉大学からのご報告(2014年7月15日)

第19回 臨床研究に関する不祥事について

2015年2月9日

Page 2: 臨床研究に関する不祥事についてVART Study(Valsartan Amlodipine Randomized Trial) 臨床研究「VART Study」に関する千葉大学からのご報告(2014年7月15日)

臨床研究に関する不祥事あれこれ

ディオバン(ノバルティスファーマ) 京都府立医科大学 Kyoto Heart Study 東京慈恵会医科大学 Jikei Heart Study 滋賀医科大学 SMART 千葉大学 VART Study 名古屋大学 Nagoya Heart Study

タシグナ(ノバルティスファーマ) 東京大学 SIGN試験

ブロプレス(武田薬品工業) 京都大学 CASE-J

アルツハイマー病(エーザイ) 東京大学 J-ADNI

同意書がない

不適切な修正

データ改ざん

利益相反のある 労務提供

不適切なプロモ ーション活動

第三者の目が必要では?

第18回ミニレクチャー(2014年12月8日)

Page 3: 臨床研究に関する不祥事についてVART Study(Valsartan Amlodipine Randomized Trial) 臨床研究「VART Study」に関する千葉大学からのご報告(2014年7月15日)

ディオバン事件の経緯

・ディオバン(一般名:バルサルタン)を用いた臨床研究が計画 され、降圧作用に加え、臓器保護作用についての知見が 得られたことが、論文に発表された。 ・その論文のデータの信頼性に疑問が投げかけられた。 ・ディオバンの販売元であるノバルティスファーマの社員が、 大阪市立大学の非常勤講師としての肩書でデータを扱い、 統計解析を行っていたことが判明した。 ・臨床研究を実施した各大学が調査を実施し、該当論文が 撤回されるなどの対応がなされた。

Page 4: 臨床研究に関する不祥事についてVART Study(Valsartan Amlodipine Randomized Trial) 臨床研究「VART Study」に関する千葉大学からのご報告(2014年7月15日)

各大学の対応① 京都府立大学 Kyoto Heart Study (目的) ディオバンとそれ以外の薬を用いて、降圧作用と心血管イベントの抑制効果を確認する。 2003.11~2007.7 3,042例が登録、3年前後の調査 (結果) 降圧効果に差はなかったが、ディオバンで脳卒中や狭心症などのリスクが減少した。 (疑義) 2012.4 Lancet誌に「血圧の平均と標準偏差が ありえないくらい一致している」との懸念が発表された。

「Kyoto Heart Study]臨床研究に係る調査報告(2013年7月11日)

Page 5: 臨床研究に関する不祥事についてVART Study(Valsartan Amlodipine Randomized Trial) 臨床研究「VART Study」に関する千葉大学からのご報告(2014年7月15日)

各大学の対応① 京都府立大学 Kyoto Heart Study (調査結果) 2013年3月1日、品質管理推進本部を設置、調査を行ったところ、 カルテと解析データで、心血管系イベントの発生数に相違があった。 降圧効果に問題はなかったが、結論には誤りがあった可能性が高い。 (問題発覚後の処分) 2012.12.28 日本循環器学会より、2つの論文撤回 2013.1~2 他の3論文も撤回 学長等の給与を返納 (大学の対応) 専用相談窓口を設置、患者からの問い合わせに対応 利益相反委員会を設置 臨床研究支援センターの創設

「Kyoto Heart Study]臨床研究に係る調査報告(2013年7月11日)

CRF(Web入力)

解析用データセット

論文(図表等)

追加・修正あり

原資料(カルテ)

差異なし

Page 6: 臨床研究に関する不祥事についてVART Study(Valsartan Amlodipine Randomized Trial) 臨床研究「VART Study」に関する千葉大学からのご報告(2014年7月15日)

各大学の対応② 東京慈恵医科大学 Jikei Heart Study (目的) ディオバンとそれ以外の薬を用いて、降圧作用と心血管イベントの抑制効果を確認する。 2002~2005 3,081例が登録、3.5年の調査 (結果) ディオバン群で脳卒中、狭心症、心不全および解離性大動脈瘤の減少が認められた。 (疑義) 京都府立大の統計解析者に関する疑義を受け、JHSでも同一人物が解析を行っていたため報道各社より説明を求められ、Lancet誌より血圧値の平均値および標準偏差に関する疑義、国内の研究者からエンドポイントの採用方法やPROBE法に関する問題点などが指摘された。

臨床試験「Jikei Heart Study」に関する調査委員会最終報告書(2014年12月12日)

Page 7: 臨床研究に関する不祥事についてVART Study(Valsartan Amlodipine Randomized Trial) 臨床研究「VART Study」に関する千葉大学からのご報告(2014年7月15日)

各大学の対応② 東京慈恵医科大学 Jikei Heart Study (調査結果) 2013年4月17日、調査委員会を設置、調査を行ったところ、 N社社員によって統計解析が行われていたことが判明。 統計解析段階において血圧値のデータ操作がなされたものと判断した。 (利益相反) 2002年〜2007年(6年)で1億8,770万円の奨学寄付金 当時の利益相反ルールに違反しない (問題発覚後の処分) Lancet論文2つを撤回 (大学の対応) 2009年 利益相反ポリシー、利益相反管理規定、 臨床研究審査委員会規定等を策定

臨床試験「Jikei Heart Study」に関する調査委員会最終報告書(2014年12月12日)

大学保有データ

解析用データセット

論文(図表等)

不一致、イベント不採用あり

原資料(カルテ)

差異なし

差異なし

Page 8: 臨床研究に関する不祥事についてVART Study(Valsartan Amlodipine Randomized Trial) 臨床研究「VART Study」に関する千葉大学からのご報告(2014年7月15日)

各大学の対応③ 滋賀医科大学 SMART(Shiga Microalbuminuria Reduction Trial)

臨床研究「SMART」に関する調査報告(2013年12月19日)

(目的) 2型糖尿病を伴う高血圧患者に対し、ディオバンとアムロジンを用いて微量アルブミン尿抑制効果(腎機能)を比較する。 2003.10~2006.3 150例が登録、24週の調査 (結果) ディオバン群の方が微量アルブミン尿の減少効果が大きかった。 ディオバンはアムロジンより腎機能改善に有効である。 (疑義) 京都府立大の統計解析者に関する疑義を受け、SMARTでも同一人物が解析を行っていたことから、報道各社より説明を求められた。

Page 9: 臨床研究に関する不祥事についてVART Study(Valsartan Amlodipine Randomized Trial) 臨床研究「VART Study」に関する千葉大学からのご報告(2014年7月15日)

各大学の対応③ 滋賀医科大学 SMART(Shiga Microalbuminuria Reduction Trial)

臨床研究「SMART」に関する調査報告(2013年12月19日)

(調査結果) 2013年5月27日、調査委員会を設置し、調査を行ったところ、 ACR値と実測値で、101例661ポイント中67ポイント(10.1%)で不一致があり、 ディオバン群に有利に偏った不自然さがあった。 血圧値には問題はなかった。 (問題発覚後の処分) 論文2本は科学的論文として不適切であると判断する。 (大学の対応) 体制整備(終了報告、データマネジャーの配置、 論文公表前の審査、利益相反部門への報告義務化、 資料保管ルール構築、研修受講の義務化

原資料(カルテ)

論文(図表等)

不一致、イベント不採用あり

Page 10: 臨床研究に関する不祥事についてVART Study(Valsartan Amlodipine Randomized Trial) 臨床研究「VART Study」に関する千葉大学からのご報告(2014年7月15日)

各大学の対応④ 千葉大学 VART Study(Valsartan Amlodipine Randomized Trial)

臨床研究「VART Study」に関する千葉大学からのご報告(2014年7月15日)

(目的) ディオバンとアムロジピンを用いて、降圧作用と臓器保護作用を検討する。 2002.7~2007.9 登録1,021例 (結果) 生命予後の改善効果に差はなかったが、 ディオバン群で心臓と腎臓に対する保護作用が大きかった。 (心左室重量係数↓、血清NE↓、心縦隔比↑、尿中ACR改善等) (疑義) 記載なし ※京都府立大の統計解析者に関する疑義を受け、VARTでも同一人物が解析を行っていたため報道各社より説明を求められたため???

Page 11: 臨床研究に関する不祥事についてVART Study(Valsartan Amlodipine Randomized Trial) 臨床研究「VART Study」に関する千葉大学からのご報告(2014年7月15日)

各大学の対応④ 千葉大学 VART Study(Valsartan Amlodipine Randomized Trial)

臨床研究「VART Study」に関する千葉大学からのご報告(2014年7月15日)

(調査結果) 2013.5.17 不正行為対策委員会を設置し、調査を行ったところ、 ディオバンはアムロジンより臓器保護作用が大きいとは言えない。 各評価に用いた統計解析手法が適切ではなく、データ固定前後にN社社員にデータが提供され、解析が行われていることは信頼性に欠ける。 副次項目データの脱落率が60~80%と高く、ディオバン群に有利に働いている傾向があり、結論を偏らせた可能性が高い。 (利益相反) 2002年~2009年(8年)で2億4,600万円の奨学寄附金 論文には利益相反なしと記載していた

原資料(カルテ)

解析用データセット

論文(図表等)

不一致あり

不一致あり

Page 12: 臨床研究に関する不祥事についてVART Study(Valsartan Amlodipine Randomized Trial) 臨床研究「VART Study」に関する千葉大学からのご報告(2014年7月15日)

各大学の対応④ 千葉大学 VART Study(Valsartan Amlodipine Randomized Trial)

臨床研究「VART Study」に関する千葉大学からのご報告(2014年7月15日)

(問題発覚後の処分) 論文の取り下げを勧告すべきと判断 (大学の対応) 臨床研究実施計画書作成ガイドライン 同意説明文書作成ガイドライン 臨床研究に係る利益相反ポリシー 自主研究の費用と健康被害の取扱要領 2nd ID発行・管理に関する手順 健康被害補償(補償保険)の手順書 等の導入 臨床研究のプロトコル検討会開催(100回/年) 臨床研究従事者研修制度として教育セミナー開催(14回/年) 2014.1 臨床研究データセンター設置

Page 13: 臨床研究に関する不祥事についてVART Study(Valsartan Amlodipine Randomized Trial) 臨床研究「VART Study」に関する千葉大学からのご報告(2014年7月15日)

各大学の対応⑤ 名古屋大学 NAGOYA HEART Study

NAGOYA HEART Studyに係る問題についての最終調査報告(2014年12月16日)

(目的) 2型糖尿病を伴う高血圧患者に対し、ディオバンとアムロジンを用いて心血管リスクと糖尿病性腎症の抑制効果を比較する。 2004.10~2010.7 1,150例が登録、54ヵ月の調査 (結果) 血圧値に差はなかった。 心不全による入院はディオバン群の方が少なかった。 (疑義) 記載なし ※京都府立大の統計解析者に関する疑義を受け、NHSでも同一人物が解析を行っていたことから、報道各社より説明を求められた???

Page 14: 臨床研究に関する不祥事についてVART Study(Valsartan Amlodipine Randomized Trial) 臨床研究「VART Study」に関する千葉大学からのご報告(2014年7月15日)

各大学の対応⑤ 名古屋大学 NAGOYA HEART Study

NAGOYA HEART Studyに係る問題についての最終調査報告(2014年12月16日)

(調査結果) 2013.5.23 調査委員会を設置し、調査を行ったところ、 1,150例中446例を確認し、30の差異を発見したが、手順通りの変更であった。 (利益相反) 2004年~2010年、約2,000万円/年 論文には明記されていたが、N社社員のことは記載なし (問題発覚後の処分) 論文にN社所属を併記することを指示 (大学の対応) 臨床研究利益相反マネジメント委員会の増員 臨床研究認定者制度(セミナー、e-learning等) 臨床研究コーディネーターの配置

CRF(Web入力)

解析用データセット

論文(図表等)

イベントに差異あり

原資料(カルテ)

差異なし

差異なし

Page 15: 臨床研究に関する不祥事についてVART Study(Valsartan Amlodipine Randomized Trial) 臨床研究「VART Study」に関する千葉大学からのご報告(2014年7月15日)

厚生労働省の対応

臨床研究に係る制度の在り方に関する報告書(2014年12月11日)

2013年8月9日 高血圧治療薬の臨床研究事案に関する検討委員会 開催 第1回(8/9)、第2回(9/2)、第3回(9/30)、中間取りまとめ公表(10/8) 第4回(12/25)、第5回(2014/3/27)、報告書公表(4/11) 2013年8月23日 「医療機関・研究機関による臨床研究の適切な実施に係る自主点検の実施及び報告のお願いについて」(文科省・厚労省局長通知) (→2013年9月17日報告期限) 2014年4月17日 臨床研究に係る制度の在り方に関する検討会 開催 第1回(4/17)、第2回(5/16)、…第9回(11/26) 2014年12月11日 「臨床研究に係る制度の在り方に関する報告書」 公表 「臨床研究に関する倫理指針」の見直し 2014年12月22日 「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」 制定

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検察の対応

朝日新聞DIGITAL http://www.asahi.com/

2014年7月1日 ノバルティス社の高血圧治療薬ディオバンに関する論文不正事件で、 東京地検特捜部は1日、同社元社員の白橋伸雄容疑者(63)が 業務に関連して論文のデータを改ざんしていたと認定し、 薬事法の両罰規定を適用して法人としての同社を 同法違反(虚偽記述・広告)の罪で起訴した。 検察は「改ざんされた論文が薬の販売に使われ、 会社は多額の利益を得た」として、同社に悪質性があると判断した。

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ノバルティス社の対応

医師主導臨床研究(IIT)ガイドライン

2014年7月 医師主導臨床研究(IIT)ガイドライン 策定 IIT:Investigator Initiated Trial 独立した研究者または学会などの学術団体主導で計画され 科学的及び医学的メリットのために実施される研究である。 IITは、ノバルティスが参画していない臨床または非臨床研究であり、 IITの実施責任者がノバルティスに対して資金や薬剤、またはその両方の 提供を要求するものである。

ノバルティス社のIITへの関与に関する原則を定めたもの(要約) ①GCPを満たさないと判断した研究施設におけるIITはサポートしない ②営業及びマーケティングの関与を許可しない ③安全性に最も重きを置いているか確認する ④IIT支援を適切に行うための研修を実施する ⑤会計面の透明性を保つ ⑥安全性に関する情報は各国の規制要件に従って報告する ⑦モニタリングを実施する

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★改訂

03 04 05 06 08 07 09 12 10 13 11 14 15 02

Kyoto Heart Study

Jikei Heart Study

SMART

VART Study

NAGOYA HEART Study

論文 論文 論文 論文 論文 論文 撤回 調査 論文

論文

論文 論文

論文 論文 論文

論文

Lancetから疑義

調査 撤回

調査

調査

調査

高血圧治療薬の臨床研究事案に関する検討委員会

臨床研究に係る制度の在り方に関する検討会

★ 臨床研究の適切な実施に係る 自主点検の実施及び報告のお願い (文科省・厚労省)

N社元社員 起訴 IITガイドライン策定

★ ★ ★ 全国治験活性化3カ年計画 新たな治験活性化5カ年計画 臨床研究・治験活性化5か年計画 2012

★施行

臨床研究に関する倫理指針

人を対象とした医学系研究に関する倫理指針 ★

★改訂

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(追加)ノバルティス社への業務停止命令の報道

日刊薬業WEB http://nk.jiho.jp/servlet/nk/top.html 朝日新聞DIGITAL http://www.asahi.com

(経緯) 2014年7月31日 厚労省が重篤な副作用21件の報告漏れを指摘 2014年8月30日 N社は重篤な副作用2579件の報告漏れを公表 2014年10月1日 N社は重篤な副作用3878件の報告漏れを公表 2014年12月16日 N社は最終的に重篤は副作用の報告漏れは 3264件であったことを厚労省に報告 (内容) 内訳は28品目で、症例は9割以上ががん領域の薬剤、死亡例も含まれる。 慢性骨髄性白血病治療薬「グリベック」1645例 慢性骨髄性白血病治療薬「タシグナ」639例 解毒剤「エクジェイド」394例 ―などが主だった。 厚生労働省は2月3日、ノバルティス社に対し、副作用情報の報告義務違反で業務停止処分を科す方針を通知した。処分期間は15日間程度になる見込み。同社は2週間以内に弁明書を返信する。処分は年度内の見通し。

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利益相反あり

利益相反あり

(参考)利益相反の言葉のイメージの誤り

不正 ≠

隠蔽 + 不正 =

利益相反あり 情報開示 + 公正 =

これを証明するのが難しい

第7回ミニレクチャー(2013年8月12日)

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利益相反 治験と医師主導臨床研究の違い

製薬企業 医療機関

治験 医師主導 臨床研究

研究の主体

製薬企業が計画し、 医療機関に依頼し、 対価としてお金を支払う

医療機関が計画し、 製薬企業に相談し、 薬剤や資金の援助を依頼する

開示責任

製薬企業 医療機関

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(追加)維新、臨床研究適正化法案を提出

日刊薬業WEB http://nk.jiho.jp/servlet/nk/gyosei/article/1226580399749.html

維新の党の川田龍平参院議員は2015年3月4日、「臨床研究の実施の適正化等に関する施策の推進に関する法律案」を議員立法で参院に提出した。研究不正の再発防止などを念頭に、被験者保護と透明性確保などを徹底させる施策や国の責務を明記した。現在、政府はリスクの高い臨床研究を規制する法案を作成中だが、今通常国会での提出は不透明で、川田氏は「そちら(政府が作成中の法案)の優先順位を上げてもらう意味でも、この法案を出した」と説明した。 臨床研究の法規制をめぐっては、厚生労働省の「臨床研究に係る制度の在り方に関する検討会」が「未承認または適応外の医薬品等を用いた臨床研究」と「広告に用いることが想定される臨床研究」を対象に法規制すべきだとする提言をまとめており、現在法案の作成作業を進めている。

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(追加)維新、臨床研究適正化法案を提出

日刊薬業WEB http://nk.jiho.jp/servlet/nk/gyosei/article/1226580399749.html

2015年3月4日に提出された法案では、規制の対象となる臨床研究の性質は明記していないが、法案提出後に記者会見した川田氏は「(政府の法案よりも)臨床研究の範囲をより広くカバーしたかった」と狙いを説明した。川田氏らの法案では「法令による規制を行う必要がある臨床研究については、(中略)必要な指導もしくは命令もしくは当該命令に従わなかった場合の制裁等を的確に行うことができるようにするために必要な措置が講じられなければならない」と、罰則措置について対象を限定している。 基本理念には、被験者保護と研究の公正性や透明性の確保などを定め、研究責任者による研究計画の策定や倫理審査委員会に相当する「臨床研究委員会」による研究計画の審査などを義務付けている。有害事象が生じた場合の対応としては、適切な補償のために必要な措置や、公正性の確保のための適切な利益相反管理を講じることを明記した。

Page 24: 臨床研究に関する不祥事についてVART Study(Valsartan Amlodipine Randomized Trial) 臨床研究「VART Study」に関する千葉大学からのご報告(2014年7月15日)

(追加)維新、臨床研究適正化法案を提出

日刊薬業WEB http://nk.jiho.jp/servlet/nk/gyosei/article/1226580399749.html

このほか臨床研究に関する施策の策定に当たっては ▽行政機関の職員 ▽研究に携わる医師 ▽被験者 ▽製薬企業 ―らを交えた協議の場を設けるなど、関係者の連携協力のために必要な措置を義務付ける内容となっている。 法案には、維新の党の参院議員10人が賛同。川田氏は「こうした法律を作ることで薬害をなくしていきたいと思って議員になった。ぜひ成立させたい」と述べ、法案成立に期待感を示した。 ●検討会報告書と矛盾しない 医政局研発課 川田氏による法案提出について、医政局研究開発振興課は日刊薬業の取材に対し「(川田氏の法案は)検討会の報告書と矛盾しないと考えている。検討させていただきたい」とした。


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