失われた水の中の森というとなんだかフィクションのように聞こえますが、現実でそれが行われている場所があります。カナダにある湖底の森林が持つ価値は、それだけでも非常に莫大なものと考えられています。そのためトリトン社は、高画像カメラを備えた重量3トン長さ3.5メートルの黄色い潜水艦"Saw-fish"(ノコギリを持つ魚)を開発しました。ここでは、オペレーターは水面から操作ができます。
"Sawfish"は高性能グリッパーで、木の根元をつかむと、空気注入式浮き袋を木に取付け、袋を圧縮空気で膨らませてから1.5mのチェーンソーで木を切倒します。木は浮き袋
を利用して水面まで運ばれます。水の浮力を利用するため、陸上の伐採機よりも大きな木を実際に取扱うことができます。世界でたった1つのこの潜水式伐採機では、8時間シフトで最大250本の木を伐採できるように遠隔制御, 木材伐採, 潜水技術が組合わされています。通常の工程では、木が浮力で水面に運ばれると、水面で一対の油圧式グリッパーを装備する小型タグボート(曳き船)が幹をつかみ、"bunk"と呼ばれる一部水に浸かったU字型ボートに木を引っ張っていきます。"bunk"は、それぞれ300本まで木を積載します。"bunk"は、1000本まで丸太の積載が可能な次の輸送用艀(はしけ)の上につり上げることができます。Sawfishと4人の乗組員は、たった4日間で艀の中をいっぱいにすることができます。
Sawfishは遠隔操作のオペレーターによって正確に舵取りをするだけではなく、どのような深度でも動作します。
SawfishEDITORIAL
4
PRODUCT
読者のみなさま
アジア太平洋地域向け車輌産業用ニュースレターの第1号をお届けいたします。アジア太平洋地域と車輌産業分野は、どちらも目を見張る早さで開発と
成長を遂げており、ifmでは特に重要な位置を占めています。また過去何年にもわたり、当社の車輌分野も成長を続けてきました。お客様の車輌仕様に関するサービスとサポートを行い、高い能力と知識を備えたifmの専門チームがアジア各国に常設されていることを大変誇らしく思っております。コントローラーからディスプレイ、近接センサー、圧力センサーまで、ifmはお客様の車輌制御システムに対応する豊富な種類の製品を提供しています。
ここではシンプルかつ素早く読めるフォーマットで、面白いニュースやアプリケーション例、製品ニュース、世界中の展示会情報をみなさまにお届けいたします。各トピックは全て、車輌アプリケーションに関連する内容です。みなさまにくつろいで読んでいただければ光栄に思います。
第1号では、新たに拡張した開発/生産設備計画の枠内で、ifmがドイツで行った投資についての記事をご覧になることができます。この投資は、ifmの能力とキャパが現在も未来もどのようなお客様のニーズにも十分に対応できる規模であることを意味します。
ifm : 車輌システムにおけるみなさまのパートナーです。
Simon EvansExecutive Directorアジア太平洋地域 営業/マーケティング
Sawfish
CONTACT
3ページに続く
森林伐採は非常にコストがかかるプロジェクトです。莫大なコストがかかる時は、常に特殊なマシンを使用することが想定されています。ここではプロジェクトの成功例、トリトン∙ロギング社の水中伐採機"Sawfish"をご紹介します。
NEWS FROM SCIENCE AND TECHNOLOGY
高周波誘導式近接センサー efectorm車載用e1型式認定付き
森森をを縦断縦断するする革新的革新的ななマシンマシン
ご質問やご要望はこちらまで:China +86 21 3813 4800
E-mail: [email protected]
Japan +81 43 299 2080
E-mail: [email protected]
Korea +82 2 790 5610
E-mail: [email protected]
Hong Kong +852 3528-0462
E-mail: [email protected]
Singapore +65 6562 8661/2/3
E-mail: [email protected]
Malaysia +60 3 8063 9522
E-mail: [email protected]
Australia +61 3 8561 05-00
E-mail: [email protected]
New Zealand +64 9 5 79 69 91
E-mail: [email protected]
Taiwan +886 7 335-7778
E-mail: [email protected]
Vietnam +84 8 35125177
E-mail: [email protected]
編集には万全の注意は払っていますが、稀に記載の誤りがある場合がございます。それに付随するトラブルや損害の責任を当社は負いません。電気製品の購入, 設置, セットアップに適用される法的規制および規定に従う義務があります。
この出版物の記事内容は、いかなる方法でも編集者の書面による同意無しで、再現, 電子システムによる使用, 処理, 複製, 配布することを禁じます。
Authors of this issue:Simon Evans, Jon Morris
Thanks to:Triton Logging Inc, VDMA, Emergency One
2012年9月15日土曜日、ifm ecomatic工場の新しい建物の落成式が"ファミリーデー"の一環として行われました。この日はまた10ヶ月の建築期間を忍耐強く乗越えたeco-matic工場の従業員に感謝の意を示すためにも設けられました。
約550名の従業員と来賓が予めこの催しに招待されていました。明るい陽光と朗らかな音楽が奏でられる中、楽しい会場へと様変わりしたifm ecomaticの建物の前の駐車場で11時、最初の来賓の方々が挨拶で迎入れられました。ピエロやメリーゴーランド、綿菓子に"ハイストライカー(ハンマーを叩いて腕力を競うカーニバルゲーム)"、雄牛乗りゲームなど様々なアトラクションは子供も大人も大いに楽しめるようになっています。取締役ベルント∙ボールツェンによる短いスピーチの後、パーティーは始まりました。
この日、ifm ecomatic工場は全ての扉を開き、工場建物内の見学に興味を持つ来賓の方々を招待いたしました。建物の中の様々な場所で紹介される展示物に惹き付けられたのは招待された子供たちだけではありません。
ifm製品を使用したスロットカーレースとAS-iを使用したオルガンは、多くのアトラクションのうちのたった2つの例にすぎません。たくさん楽しんだ後は、お腹がすくし喉も渇きます。ifmの特性ハンバーガー、栄養たっぷりのシチュー、甘党向けの美味しいケーキがあるコーナーで空腹を満たします。
この日は、テトナング市の市長もifm eco-matic工場を訪問しました。市長も約350名の従業員を抱える素晴らしい建物に感嘆していました。生産現場の明るく現代的で人間工学に基づいた作業場所と空調設備を備えた室内は、働くのに快適な雰囲気を作り出しています。アルプスの眺望を望む新食堂と、100平方メートル以上の屋外スペースにとりわけ目を奪われます。
この日、会場のムードは盛上がり、700枚の抽選券が善意の理由からすぐに売れて行きました。1等賞は、ボーデン湖上空の滑空飛行ツアーです。抽選券による寄付は810ユーロ集まり、ifm ecomatic工場がさらに同額の810ユーロを付け足し寄付を行います。寄付金は、病院にいる子供たちに笑顔が戻るように、"ドクター∙ピエロ"として届けられる予定です。
COMPANY
ifm ecomatic工場が新しくスタート
アプリケーション新しいefectormシリーズは、特殊車輌での使用に最適です。
優れた耐環境性
耐性面では、最も影響を与える重要な環境に対して特別な注意が払われています。センサーは、塩水噴霧, 温度/湿度サイクル, 連続衝撃, 振動に対する環境試験を問題なく合格しています。
その他の特徴:
広い温度範囲 (限りなく低い -40o
C)優れた密閉性 - IP 69K
詳細はこちらまで: www.ifm.com/jp
newsletter
A customer newsletter from ifm electronic
分散型キャビネットモジュールは、運転席や
操作パネルのような場所で必要とされる入力
/出力を正確に行う機会を提供します。複雑
な配線を大幅に減らせます。この方法では、
ドライバーが運転席でたくさんの信号スイッ
チ, ジョイスティック, 信号灯からプロセス
制御に経済的な形で伝送することができます。
入力/出力用パラメータ設定機能を備えてい
るため、フレキシブルにアプリケーションに
適応させることができます。フラットなデザ
インなので、ダッシュボードと操作パネルに
組込むことが可能です。ネットワークへの接
続は、CANopenプロトコルを備えたCAN
バスを通して行われます。
機械的構造
コンパクトな樹脂外装のため、入力/出力と
通信に必要な全ての接続が行えます。車輌ア
プリケーション用コネクターは、ロック機能
を使用して逆接続を防げます。入力/出力用
状態表示LEDが背面の透明カバーの中に付
いています。同じ場所にあるコード化用スイ
ッチを使用してノード番号とボーレートを直
接設定することができます。
コンフィグレーションが可能
モジュールは入力/出力の設定ができるため、
高いフレキシブル性を備えています。アナロ
グ入力とデジタル入力の選択が可能です。ア
ナログ入力機能は、電流入力0~20mA, 電
圧入力0~10V, レシオメトリック電圧入力
0~32Vで設定できます。レシオメトリック
入力では、基準電圧データを追加しなくても
供給電圧の状態を内部で読取るだけでアナロ
グ値を読取ります。測定値は、供給電圧のバ
ラツキの影響を受けません。短絡/過負荷保
護の出力には、デジタル出力とPWM出力が
使用できます。
CANopen
プロファイルDSP401は、デジタル式とア
ナログ式のI/Oモジュールが定義されていま
す。全ての入力/出力機能は、オブジェクト
ディレクトリを通してユーザープログラムか
ら設定を行います。ボーレートとノード番号
の設定は、CANopenコマンドまたは内蔵
のコード化スイッチを使用して行います。
CoDeSys 2.3でパラメータ設定
デバイス機能とCANインターフェースのパ
ラメータ設定は、CoDeSys 2.3でプログラ
ミングされたアプリケーションから直接行い
ます。ここでは、”電子データシート“
(EDS)がCoDeSysネットワークコンフィグ
レータによって取込まれます。そのため、
入力/出力状態をすぐに確認することが可能
です。
2 3メリット水中における伐採は、陸上の森林伐採よりもずっと素早く少ない費用で行える可能性があります。その理由の1つに、水中の木はすでに樹皮や葉が剥がれていることが多いため、作業や時間に集中するプロセスを回避できることがあげられます。
この産業分野全体の森林伐採費用平均額である50ドル/m3と比べても、トリトン∙ロギング社の費用は40ドル/m3となっています。
環境面では水中の森林を伐採することによって、陸上の森林を保護するというメリットもあり、見苦しい伐採跡を後に残すことはありません。また、陸上の伐採よりも音が静かです。トリトン社は、伐採した木を環境に優しい製品としてホームセンターで市場に送り出すことを計画しています。
1ページの続き
PRODUCT
水中の森林資源の80%が25m以上の深い場所にあるにも関わらず、Sawfishに代わる方法(引っかけ鉤や潜水作業員)では約25mまでと限りがあります。
Sawfishはトリトン∙ロギング社の38歳の創
立者であり代表(CEO)でもあるクリス∙ゴッドサル氏によって開発されました。Sawfishに代わる方法では、木を切り回収するという同じ原理を利用していますが、Sawfishの場合は切断プロセスと浮上プロセスを切離し、水面に戻らず何度も切断することを可能にしたことで高い効率性が得られています。新しい道路を建設したり、火を使用したり、害虫の駆除作業がないため、トリトン社のシステムはより経済的になっています。
トリトン社の伐採作業では、木が倒れたり狭いスペースや傾斜地で重機を使用する作業はありません。
トリトン社は貯水池から危険な木を取除くことによって、商業的用途と余暇の用途で利用できるより安全な環境を作り出しています。
詳細はこちらまで:www.tritonlogging.com
車輌用キャビネットモジュール16入力 デジタル/アナログ, 16出力 デジタル/PWM
詳細はこちらまで:www.ifm.com/jp
IDまたはPGN(Parameter Group Number)を利用して、ブロードキャスト方式により各車輌ユニット間でデータを送受信します。PGNはメッセージの機能と関連データを認識します。エンジン回転数(RPM)や油圧伝送などの情報について予め定義されているPGNがその例に挙げられます。
そのため、今日では車輌(オンロード/オフロード用), 船舶用推進, 発電, 産業用ポンプ装置など、ディーゼル動力の幅広いアプリケーションでCANを見ることができます。現在、J1939のアプリケーションにはオフハイウェイ用建設機械, 農業機械, トラック,
車体組立てや車輌設計では、SAEJ1939へのゲートウェイインターフェースを使用して車体ホストへの接続が可能になり、ユーザーがメッセージや関連データにアクセス可能なPGNを通して読取り/書込みをすることによって車体ホストへの接続が可能になったことを意味します。過去においては、車輌の動力伝達装置のインターフェースは製造メーカーやモデルで異なり、並列配線や様々な接続が行われてきました。
消防車や救護車を製造する大型トラック産業は、現在ではシャシーや動力伝達装置への電気 的 イ ン タ ー フ ェ ー ス で あ る CANとSAEJ1939をフル導入しています。
イギリスを代表する消防車/緊急車輌メーカーの1社であるE-One社 (Emergency One(UK) Ltd)は、市街地, 農業地, あらゆる地域のアプリケーションに適応するポンプ車の設計と製造に特化しています。
E-One社のマイク ∙マドセン社長が、なぜCANによる制御ソリューションの開発でトラックシャシー部へのSAEJ1939の導入が鍵となったのかを説明してくれました。“消防車の標準設計仕様は、非常に広範囲に渡るものです。この仕様は電気装置の恒常的な複雑化や顧客側のセーフティ機能や操作機能に対する要望ですぐに変更され、従来の自動車電気装置はもう使えないものになっていました。”
CANを基盤にしたシャシーが使用できるということは、車体と運転席間の配線の大幅な省略が可能ということでした。マドセン氏は、
CANバス配線システムを全ての生産車輌のスタンダードとして導入することに決めました。
E-One社はifm electronicを制御システムのパートナーに選びました。
マドセン氏はifmを選んだ理由を以下のように説明しています。“車輌の稼働時間と機能性を重視するということは、高性能で信頼性
があり堅牢な制御システムを過小評価してはならないことの重要性を意味します。ifmの製品は技術的に当社のニーズを満たすことができるだけではなく、車輌アプリケーション用認証を備え、期待していた通り極めて堅牢であることが実証されていました。最も重要な こ と は 、 ifmの コ ン ト ロ ー ラ ー はSAEJ1939へのインターフェースをすでに内蔵しているため、車体組立て工員が電気装置とシャシー運転席部のホスト通信が直接できることでした。
製作された車輌は多種多様であるにも関わらず、CANバスの使用は製品仕様の標準化の進行と共に1本の標準車輌用ケーブルハーネスの開発をもたらし、全ての車輌への組込みを可能にしました。たった1つのユーザー特定ロジックプログラムを変更すれば良いだけです。作業の短縮の結果として、CANバスハードウエアのコストの相殺と回収をすることができました。
電気装置の確実性の改善に加え、当社は保守用のエラーチェック診断の改善とダッシュボードのCANキーパッドを使用する多機能スイッチ(“999”, “現場到着”, “プリチェック”等)の採用を行いました。(ユーザーからの要望に対応する形で)イギリス消防団の継続的な奨励とサポートを得て、当社はCANバ
スシステムを使用して以下の多くの新しい機能を市場に送り出すことができました。
• 最大許容速度(標準: 56mph)緊急応答の場合(最大速度が定義されている場合)を除く
• CANバス車輌用データロガー(全ての車輌のあらゆる動作をログ, 確実性の低い信号用配線の追加は不要)
• CANバススピーチモジュール(最大255種類の警告音の選択可能)
• 運転席のユーザーインターフェース / デジタル式ディスプレイモジュール
• 完全自動ポンプ装置
• 運転席からのはしご台傾斜自動アシスト
車体組立工にとって容易に習得できるシステムのため、当社の車輌用CANバスシステムの開発はまだ続いています。それ以外にもifmから技術サポートとアプリケーションのノウハウが得られ素晴らしい成果をあげています。製品コンセプトから市場に送り出すまでの時間を短縮し、エンドユーザーに多くの革新的な新製品を提供しています。
多くの車輌は、エンドユーザー側の多少の追加費用または追加費用無しでE-One社から導入されています。(CANバスプラットフォーム環境ではソフトウエアで駆動する追加機能の車輌への取入れが簡単です。同時にシステム構築がモジュール式のため、ハードウエアを簡単に追加して組込めます。)
その結果、より簡単で使い勝手の良い制御デバイスとユーザーインターフェースを使用してお客様に安全でより信頼性のある車輌と消火システムを提供できるようになりました。
APPLICATION
消火活動のネットワークE-One社におけるCAN/SAEJ1939のアプリケーション
ディーゼルエンジンメーカーで幅広く採用されているCAN(Controller Area Network)は、CANをベースにしたプロトコルSAEJ1939(Society of Automotive Engineering)を使用した車輌ユニット間の通信/診断用標準型シリアルバスです。SAEJ1939は、CANを通して通信する電子制御ユニットのルールとプロセスを定義します。