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紫斑病性腎炎とその治療 - University of Yamanashi...HSP...

Date post: 26-Jan-2021
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I.はじめに Henoch-Schönlein 紫斑病(以下 HSP)は, 全身性の血管炎で,幼児期学童早期に頻度が高 い。下腿に出現する触知可能な出血斑,腹部 症状,関節痛,腎症を主症状とする。組織学 的には,皮膚の白血球破砕型血管炎を特徴と し,蛍光抗体法では,腎臓・皮膚・腸管等の 病変部位に IgA の沈着を認める。多くの場合, self-limited な疾患であり,数週間で,自然寛 解することが多い。しかし,比較的良好と考 えられていた紫斑病性腎炎(HSPN: Henoch- Schönlein purpura nephritis)の予後は,早期 に経過が良好と判断されていても,観察を中断 すると数年後には,血尿 + 蛋白尿が再燃した り或いは組織学的に腎炎が存続している症例が 高率(66.7%)に存在することが明らかにされ 1HSPN HSP に合併する腎炎で,腎炎症候 群と全ての腎炎としての臨床病型を呈する。蛍 光抗体法では,主に IgA > C3, IgG, IgM etc 瀰漫性メサンギウムへの,時に末梢係蹄への沈 着を特徴とする。光顕では,IgA 腎症(IgANと同様に,メサンギウム増殖や血管内増殖を主 体とするが,分節性病変(半月体,糸球体硬化, ボウマン嚢との癒着)が存在する糸球体の割合 が,腎予後と相関することが知られている。組 山梨医科学誌 274),125 1372013 紫斑病性腎炎とその治療 IgAN 腎症と比較して─ 東 田 耕 輔 1,沢 登 恵 美 2,松 下 香 子 3小 林 杏 奈 4,金 井 宏 明 51山梨大学医学部附属病院新生児集中治療部, 2市立甲府病院小児科, 3まつしたこどもクリニック 4山梨大学医学部小児科, 5山梨大学医学部小児科 要 旨:紫斑病性腎炎(HSPN)は,Henoch-Schönlein 紫斑病(HSP)に合併する腎炎で,全て の腎炎としての臨床病型を呈しうる。組織学的には,蛍光抗体法でメサンギウムに IgA 優位の沈 着を伴い,光顕ではメサンギウム増殖を特徴とする。臨床的記載が無ければ,IgA 腎症と鑑別は困 難である。両疾患の家族内発症や,同じ患者さんに時間を越えて発症する場合があり,同一疾患と 捉えている研究者も多い。病因として,IgA 腎症と同じく IgA1 分子ヒンジ部のO結合型糖鎖不全 が原因と考えられている。IgA 腎症に対しては,ステロイド療法,国内では扁摘パルス療法の有用 性が認められて来たが,紫斑病性腎炎での治療成績は乏しい。紫斑病性腎炎は,臨床的に高度であっ ても,無治療で改善する症例があり,治療開始時期の決定に迷う傾向にあるが,全体としての長期 予後は IgA 腎症と比較しても良好ではないことに留意する必要がある。紫斑病性腎炎の治療につ いて,組織学的重症度に基づいた治療を近縁疾患である IgA 腎症と対比して提案する。 キーワード 紫斑病性腎炎,HSPN,小児,扁摘パルス療法,長期予後,IgA 腎症 総  説 409-3898 山梨県中央市下河東 1110 番地 受付:2012 10 3 受理:2012 10 20
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    I.はじめに

     Henoch-Schönlein紫斑病(以下 HSP)は,全身性の血管炎で,幼児期学童早期に頻度が高い。下腿に出現する触知可能な出血斑,腹部症状,関節痛,腎症を主症状とする。組織学的には,皮膚の白血球破砕型血管炎を特徴とし,蛍光抗体法では,腎臓・皮膚・腸管等の病変部位に IgAの沈着を認める。多くの場合,self-limitedな疾患であり,数週間で,自然寛解することが多い。しかし,比較的良好と考えられていた紫斑病性腎炎(HSPN: Henoch-

    Schönlein purpura nephritis)の予後は,早期に経過が良好と判断されていても,観察を中断すると数年後には,血尿 +蛋白尿が再燃したり或いは組織学的に腎炎が存続している症例が高率(66.7%)に存在することが明らかにされた 1)。 HSPNはHSPに合併する腎炎で,腎炎症候群と全ての腎炎としての臨床病型を呈する。蛍光抗体法では,主に IgA > C3, IgG, IgM etcの瀰漫性メサンギウムへの,時に末梢係蹄への沈着を特徴とする。光顕では,IgA腎症(IgAN)と同様に,メサンギウム増殖や血管内増殖を主体とするが,分節性病変(半月体,糸球体硬化,ボウマン嚢との癒着)が存在する糸球体の割合が,腎予後と相関することが知られている。組

    山梨医科学誌 27(4),125~ 137,2013

    紫斑病性腎炎とその治療─ IgAN腎症と比較して─

    東 田 耕 輔 1),沢 登 恵 美 2),松 下 香 子 3),小 林 杏 奈 4),金 井 宏 明 5)1)山梨大学医学部附属病院新生児集中治療部,

    2)市立甲府病院小児科,3)まつしたこどもクリニック 4)山梨大学医学部小児科,5)山梨大学医学部小児科

    要 旨:紫斑病性腎炎(HSPN)は,Henoch-Schönlein紫斑病(HSP)に合併する腎炎で,全ての腎炎としての臨床病型を呈しうる。組織学的には,蛍光抗体法でメサンギウムに IgA優位の沈着を伴い,光顕ではメサンギウム増殖を特徴とする。臨床的記載が無ければ,IgA腎症と鑑別は困難である。両疾患の家族内発症や,同じ患者さんに時間を越えて発症する場合があり,同一疾患と捉えている研究者も多い。病因として,IgA腎症と同じく IgA1分子ヒンジ部のO結合型糖鎖不全が原因と考えられている。IgA腎症に対しては,ステロイド療法,国内では扁摘パルス療法の有用性が認められて来たが,紫斑病性腎炎での治療成績は乏しい。紫斑病性腎炎は,臨床的に高度であっても,無治療で改善する症例があり,治療開始時期の決定に迷う傾向にあるが,全体としての長期予後は IgA腎症と比較しても良好ではないことに留意する必要がある。紫斑病性腎炎の治療について,組織学的重症度に基づいた治療を近縁疾患である IgA腎症と対比して提案する。

    キーワード  紫斑病性腎炎,HSPN,小児,扁摘パルス療法,長期予後,IgA腎症

    総  説

    〒 409-3898 山梨県中央市下河東 1110番地 受付:2012年 10月 3 日 受理:2012年 10月 20日

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    織学的には,IgANと極めて類似しており,皮膚症状などの臨床的な情報がなければ,両者を鑑別出来ない。IgANは,従来良好と考えられていた長期予後が必ずしも良くないことが明らかになった 2–5)。腎生検後からの腎生存率は,10年後で 67-86%と報告されている 3–5)。IgANとHSPNは,小児期の進行性腎炎の 1,2位を占めているが,小児期に末期腎不全に至る症例は必ずしも多くない。しかし,進行腎炎であるため,小児期・思春期を越えて,青壮年期に末期腎不全に至る例が少なからず存在すると推定できる。HSPNは主に幼児期に,IgANは 10歳以降発症が増加することから,早期発見・治療により進行を抑制できれば,壮年期の慢性腎臓病(CKD)増加を抑制できる可能性がある。 治療法については,重症者ではステロイドや多剤併用療法が一般的に使用されることが多いが,IgANと異なり,明らかに有益と結論が出ている治療法は確認されていない。問題は,臨床的に比較的重症であっても,無治療で改善する症例が存在することであるが,逆に臨床的に経過が良好と考えられても,その後腎炎が再燃している症例も数多く存在する 1,6)。どういった治療目標を設定するかは,患者さんと充分相談して決定すべき事項と考えられる。 近年,末期腎不全の症例が増加傾向にあり,CKD対策が重要視されてきている。小児期(15歳未満)の年間透析導入患者は,15歳未満では年間 30例に過ぎないが,30- 45歳の 15年では 2200例まで急増する 7)。就労 +子育て年齢である青壮年期での末期腎不全への進展は,個人的にも社会的にも影響が大きく,可能な限り回避すべきであり,より適切な治療法を検討すべき時期に来ていると考えられる。進行性腎炎は,早期治療により,その予後が改善できる可能性がある。 HSPNを IgANと比較して述べ,治療法について自験例を含めて提案する。

    II.疫  学

     HSPは,小児期の発症が多いが,全ての年齢を通して発症することが知られている。英国における 17歳未満の罹患率は,人口 10万当り 20.4人で,男に多い(2:1)。年齢的には,70.3%が4- 6歳で発症している 8–10)。男女比は,1.5から 2:1。季節的には,冬季に多い傾向がある。先行感染として,溶連菌,マイコプラズマ,サルモネラ,ウイルス疾患としては,麻疹・風疹・水痘・伝染性紅斑などに続発する。再発は,約 1/3に認められる 11)。

    III.臨床徴候

     HSPの臨床徴候は,紫斑が 100%,以下関節炎 82%,腹痛 63%,腎症 40%と記載されている 12)。紫斑は,下腿の触知可能な紫斑(palpable purpura)が特徴的で,下腿や臀部に好発する 12)。関節炎は,膝,足,肘等,四肢の関節(下肢>上肢)が多く障害される。消化管合併症は,colic painで,消化管出血を伴う場合がある。虚血性腸炎,消化管穿孔,腸重積の合併も認められる。急性腹症が疑われ,試験開腹される場合もある。腎炎 12),関節炎,腹部症状が先行する場合もあり,診断が困難となる。郭らは,腎症を発症していないHSP患者を長期観察した成績を報告しているが 13),1ヶ月以上の紫斑の持続,XIII因子の低下或いは高度の腹痛存在が,腎合併症の発症と関連していたと報告している。 腎炎(HSPN)は,小児の 32%,成人の59%に合併する。15%が血尿のみで,38%が血尿+蛋白尿,15%が急性腎炎症候群,23%が腎炎+ネフローゼ症候群,8%がネフローゼ症候群で発症している 14)。このうち,短期的には腎炎+ネフローゼ群の予後が最も悪く,最低 2年以上の経過観察で,20%が死亡或いは腎不全となる 9)。

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    IV.組織学的所見

    光顕:HSPNは,血管内増殖及びメサンギウム増殖を主体とする進行性腎炎である。重症例では,好中球浸潤に加えて,核融解,糸球体基底膜断裂,フィブリン析出といった,糸球体の壊死性毛細血管炎の像を呈し,半月体が形成される。半月体は,生検検体の 89%に存在し 14),通常細胞性半月体から細胞線維性,線維性半月体へ進展する 15,16)。光顕では,メサンギウム増殖や血管内増殖を主体とするが,分節性病変(半月体,糸球体硬化,ボウマン嚢との癒着)が存在する糸球体の割合が,腎予後と相関することが知られており 16),成人においても国際小児腎臓病研究グループ(ISKDC: International Study of Kidney Disease in Children)による重症度分類が多く使用されている。ISKDC分類(表 1)では,VI(膜性増殖性腎炎様)を除き,半月体(分節性病変)(%)の割合で,分類されて(Grade I~V)いる。小児のHSPNで,50%以上の半月体形成を伴う場合(Gr.IV or V)は 18%で 14),IgANの 6-12%(但し,半月体45%以上)より高い。急性期の糸球体への好中球浸潤及び血管内増殖は,半月体形成と強く関連しており 14,17),長期的な予後とも関連している可能性がある。HSPNにおける間質性変化は,糸球体周囲に存在し主に糸球体病変からの二次的な変化を反映していると考えられる。 ISKDC分類 VI型は,頻度(3%)はそれほ

    ど高くないが,PAS染色で double track,電顕でメサンギウム嵌入像を示し,膜性増殖性腎炎様の組織像を呈する。蛍光抗体・電顕:HSPNと IgANは非常に組織学的に近似している。IgANは,メサンギウムへの IgA優位の顆粒状沈着で定義 18)されているが,HSPNでも同様に,メサンギウム IgA沈着が,最も典型的な所見である。HSPNでは,IgANと比べて係蹄壁への IgA沈着が高頻度にみられる 19)。電顕でも両者は区別できないが 20),HSPNでは,IgANと比べて内皮下のdense depositが高頻度に見られる 14)。HSPNでは,IgANと比較して,より高頻度に半月体形成を合併することを考え合わせると,係蹄壁への IgA沈着は HSPNや IgANにおいて,内皮下への IgA免疫複合体の沈着を意味し,係蹄壊死から細胞性半月体形成を来し,重症化に関連している可能性が高い。IgANやHSPNなどの免疫複合体型腎炎においては,免疫複合体が内皮下に存在する場合は,通常,高度の炎症や半月体形成と関連している 21)。

    V.病  因

     HSP(N)の病因は未だ明らかではないが,IgAを含む免疫複合体の関与する全身疾患である。IgANと同様に,IgA1の糖鎖異常が指摘されている 22,23)。糖鎖は,蛋白や脂質はと結合して,糖蛋白質や糖脂質となり,分子自体を

    表 1.紫斑病性腎炎の ISKDC分類

    Gr.I Minor glomerular abnormalitiesII Pure mesangial proliferation(a focal, b diffuse)III Minor glomerular abnormalities or mesangial proliferation with

    cresscents/segmental lesions in < 50% glomeruli(a focal, b diffuse)IV Minor glomerular abnormalities or mesangial proliferation with

    cresscents/segmental lesions in 50-75% glomeruli(a focal, b diffuse)V Minor glomerular abnormalities or mesangial proliferation with cresscents/

    segmental lesions in >glomeruli(75% a focal, b diffuse)VI Pseudomesangiocapillary

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    安定化させる。水分を含ませ組織を保護したり,蛋白分解酵素に対して抵抗性を得たり,或いは細胞表面に発現して細胞間の情報伝達に重要な役割を果たす。免疫グロブリンにおいては,四次構造そして抗体としての他の分子との反応に糖鎖が重要である 24,25)。IgA1分子では,ヒンジ部のうち特定の 5カ所に O結合型糖鎖が存在している。IgAN患者や HSPNでは,O結合型糖鎖の N-アセチルガラクトサミン(Galnac)と結合する Galactoseが欠損した IgA1(Gal-defi cient IgA1: Gd-IgA1)が血清中で増加している 23,26–28)。IgAN患者の糸球体から溶出された免疫沈着物には,かなりの含量の Gd-IgA1が存在する 29)。Gd-IgA1では,GalNAc残基や sialated-GalNAcは,同部の抗原性により,IgG抗体や IgA抗体により自然に認識され,抗糖鎖異常 IgA抗体が産生され,Circulating immune complexes(CIC) が 形成される。これらの CICのうちいくらかは,代謝を免れ,メサンギウムに沈着すると考えられている 30)。Gd-IgA1は,構造的変化を来し,通常の IgA1より,polymericになりやすく 31,32),メサンギウム細胞の活性化を起こしやすい 33,34)。鈴木らは,IgAN患者では,これらの異常に特異的な glycan-specifi c antibodies(IgG)が高率に存在し,抗体価の高値は蛋白尿量と関連することを報告している 35)。ヒンジ部の糖鎖に異常を来すと,肝臓でのクリアランスが遷延するため,結果として糸球体に沈着する可能性が示唆される 36)。IgAN患者では,多数の polymeric IgA1産生形質細胞が骨髄にも存在するが 37),IgAN患者の扁桃に存在するBリンパ球は,糖鎖欠乏 IgAを産生することも明らかになっている 38)。IgAN患者に,扁摘を行うと,IgA1値や polymericIgA1が低下すること,血尿や蛋白尿が改善することは結果として明らかであり,扁桃で糖鎖異常 IgA1が産生されていることも明らかであるが,totalのIgA産生システムの中で扁摘がどの程度貢献しているかの詳細は未だ不明である。 HSP 患者 22,23)でも,control と比較して,

    IgA1の O-linked glycosylationの異常が指摘されており,IgANと同様のメカニズムが働いている可能性が示唆される。

    VI.予後 /IgA腎症との比較

     HSPNでは,組織学的に半月体形成(+分節性病変)する糸球体の割合(%)が長期予後と関連する。成書 14)によれば,発症後平均 5.8-6.5年の時点で,ISKDC Gr.Ⅲの 7%,Gr.Ⅳの 21%が既に予後不良(腎不全 or死亡)の状況に陥っている。腎不全の基準を< 40-60 ml/min/1.73m2に設定しているため,この数字には,CKD stage.Ⅱと一部 stage.Ⅲは含まれていない。予後良好とされる Gr.Ⅱでも,既に4%が予後不良の状況であり,活動性病変が持続する症例を含めると,15%が将来的に腎機能障害を来す可能性がある。その時点で,尿異常を認めない例は,Gr.Ⅱの 70%,Gr.Ⅲの65%,Gr.Ⅳの 57%に過ぎない。成人のHSPNでは,250例,平均 14.8年の経過観察で 38%に中等度以上の腎機能低下を (CrCl < 50 ml/min)を認め,また,①血尿なし②蛋白尿なし③腎機能正常で,定義した寛解率はわずか20%に過ぎなかったと報告している 39)。HSPNの長期予後は決して良好とは言えない。半月体と増殖性変化は,数週間で,硝子化と硬化性病変を残す。但し,例外的に,肉眼的血尿の間,半月体が細胞性半月体のみで構成される場合は,半月体は殆ど瘢痕を残さず治癒する 40)。逆にいえば,細胞線維性半月体・線維性半月体,分節性硬化の存在は,CKDへの進展を予測させると考えられ,治療・予防的治療について充分検討する必要があると考えられる。我々は,50%の細胞性半月体を認め,瀰漫性半月体形成性腎炎と診断し,扁摘パルス療法にシクロフォスファミド大量静注(以下 IVCY)を併用したが,全く分節性変化を残さず改善した症例を経験している(投稿中)。半月体が,完全に細胞性半月体のみで構成される場合は,免疫抑制剤使用の必要性の有無を再検討する必要があるか

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    も知れない。 血尿の有無は,腎炎の存在を検知する上で重要であるが,重症度や予後を考える上では重要視されていない 41)。紫斑病性腎炎の予後を考える上で,最も重要である半月体は,通常,糸球体係蹄の壊死や断裂 42)から,血漿成分や単核球,マクロファージなどの細胞成分がボウマン嚢腔へと流入し,細胞性半月体の形成が始まると考えられている。Bennettらは,腎生検時に肉眼的血尿があった IgAN患者では,100%(13/13)に半月体を,平均 18%(5-40%)の糸球体に認め,肉眼的血尿でなくても,高度血尿(1,000,000 red cells/ml)であれば,79%の症例に半月体(平均 25%:0-100%)を認めたと報告している 42)。扁摘パルス療法で,HSPNやIgANを治療すると,多くの場合,蛋白尿に加えて血尿も消失する 43,44)。即ち,治癒或いは完全寛解(血尿消失,蛋白尿消失,腎機能正常,血圧正常)を治療目標とすることが出来る。この場合,再発・再燃した場合,血尿の出現を指標として利用することも出来る。蛋白尿消失に加えて,血尿も存在しない場合,腎炎が少なくとも活動性でないことを予見させるため,治療効果の判断基準としてより意味が大きい。血尿は,膜性増殖性腎炎や IgAN,HSPNなどのメサンギウム領域や血管内皮下への免疫複合体沈着が主体である腎炎の活動性の指標として本来極めて重要であり 45),その消失は,急性期の治療指標として蛋白尿と同様に有用な可能性がある。また,治療前の高度の血尿は,係蹄壊死・半月体合併と関連があるため,より重要視すべきである 42)。どの程度の血尿を重視すべきか?或いは尿沈渣を含めて判断 46,47)すべきか?容易に実施可能な基準は明らかでないため,今後の検討が必要である。 HSPNと IgAは,多くの研究者が,同一或いは非常に近似した疾患と捉えている。疫学的には,IgANと診断された患者に,後に HSPが発症する場合がある 48–50)。HSPNでは,腎炎のみの再発があることはよく知られているが,IgANの新たな発症とは鑑別出来ない。両

    者の家族内発症 51)etcも数多く報告されている。 両者の予後を比較すると,成人のHSPN患者では,イタリアからの報告で,10年後に15%が ESRF(end stage renal failure)に至り,IgANとほぼ同様であった 52)。小児においては,2年で 8% 9)が,6.5年以上の経過で 14% 53)がESRFに至り,活動性病変を併せると 27.6%が予後不良と考えられた。これは,IgAN(ESRD:10年 13%,20年 30%)54)より,むしろ悪い結果と捉えられる。HSPNは,ISKDC分類(表1)による組織学的重症度に一致して,予後が悪化する。ESRF或いは腎炎が活動的な状態を,予後不良群とすると,発症後平均 23.4年の観察期間で,ISKDC Gr.Ⅲでは 24%(5/21)が,Gr.Ⅳでは 55%,Gr.Ⅴでは 67%が予後不良群に分類される 55)。IgANでも,HSPNと同様に分節性病変の割合が,長期予後と関連するとの報告が見られる 56)。両疾患とも,長期的な腎生存を確実に期待する場合は,組織学的重症例(分節性病変が多い例)については,より強力な治療を実施すべきと考えられる。成人でも,両疾患の予後に差がないことが報告されている 57)。IgANでも,半月体 50%以上の症例は,極めて予後不良であり 58),平均 29カ月で,半数以上が ESRD或いは高度腎機能障害(SCr≧ 200 µmol/l)となる。但し,早期に治療を開始出来た 5例(SCr < 200 µmol/l)では,2例(40%)のみ高度腎機能障害となっているが,治療が遅れた 10例(SCr≧ 200 µmol/l)では 7例(70%)で高度腎機能障害或いはESRDとなっており,治療成績が異なる。腎機能の悪化を待たず,早期の IVCYを含めた治療が,長期予後の改善に必要であると考えられる。IgANに関するヨーロッパからの報告では,透析になる患者年齢は若く,ほとんどが 25-55歳で透析導入され 30歳以前が 22%を占めている 59)。早期の治療開始が重要かも知れない。

    VII.発症予防

     HSPNの発症予防については,ステロイド

  • 130 東 田 耕 輔,他

    投与で,HSPNの発症が抑制されるか否かについて検討されている。イタリアからの報告では,HSP患者 168名を対象とした経口ステロイド 2週間投与が,コントロールと比較して腎炎の発症が有意に抑制された 60)。しかし,カナダの 40例を対象とした RCTでは,有用性が見いだされなかった 61)。HSP 171名を,PSL 1 mg/kgの投与有無で 2群に分けた RCTでは,腎症の発症予防に有意差はなかったが,関節痛や腹痛の改善は早かったと報告している 62)。腹痛や関節痛の症例でも,通常ステロイドが使用されるので,使用する場合は 2週間のトライアルを考慮すべきと思う。

    VIII.治  療

     HSPNの治療予後は 14),ISKDC分類(表 1)の Gradeと一致しているため,この分類により治療計画を立てるのが最も簡便で理解しやすい 63–65)。しかし,高度蛋白尿・ネフローゼ症候群を呈する症例も多いため,臨床的重症度で検討した報告も多い 66–68)ことが治療方針決定を複雑化している。KDIGO: K idney Di sease : Improv ing Global Outcomesの根拠の 1つとなっているGoldsteinらの報告 55)では,小児の HSPN78例の長期予後(治療開始後,平均 23.4年後)は,全体で 28.2%(22/78)が ESRD或いは活動性腎炎が存続していると報告している。最も予後良好と考えられる血尿±蛋白尿群であっても,7/39(17.9%)に尿異常所見があり,5/39(12.8%)が,活動性腎病変或いは腎死に陥っている。決して予後良好の腎炎とは言えない。蛋白尿±血尿陽性群(onset grade2)の 7例は,改善が得られず,死亡 1,腎不全 2,活動性腎病変 2,尿異常の残存 2と記載されているにも関わらず,血尿のみ陽性群(onset grade1)と,血尿+蛋白尿群(onset grade2)が,区別されていないため,血尿 +蛋白尿群の予後は,さらに悪い可能性が否定できない。 HSPNでは,高度蛋白尿であっても,自然

    に改善する可能性が指摘されており,治療介入の有用性が評価しにくい状況にあるが,逆に組織学的に軽微であってもその後早期に組織学的に悪化する症例があることも知られている 69)。また,腎生検を実施した小児の HSPNで 1/5以上が,既に ISKDC分類 Gr.Ⅳ or Ⅴ(半月体,或いは分節性病変 50%以上)に分類される 70–72)ことに留意する必要がある。腎生検の待機は,さらに予後を悪化させ得策ではない。また,重症化すれば,腎機能温存には経口或いは IVCY等の免疫抑制療法が必要となるため,その後の妊孕性や発癌性等にも懸念を残す。IgAN 43)と同様に,早期に生検を行い,結果に併せて適切に治療介入した方が 44),予後の改善と同時に将来的な合併症も軽減できる可能性がある。 HSPN治療を,簡便化するため,組織学的分類に基づいて 3群に分けて提案する。 軽症群(ISKDC GrⅠ ,Ⅱ):臨床的に軽症の HSPNに対して,KDIGO 68)では,エビデンスがないことを断った上で,IgANにおいて有効だという理由でアンギオテンシン変換酵素阻害剤(以下 ACEI)やアンギオテンシンⅡ受容体阻害剤(以下 ARB)を推奨している。腎生検の必要性は記載がなく,肉眼的血尿の有無も問わず,尿蛋白(0.5 g-1.0 g/1.73 m2/日)のみで判断する。KDIGOは,発展途上国での治療も想定しているため,腎生検が比較的容易に適応できる先進国での治療方針とは状況が異なる可能性がある。ACEIや ARBの腎炎に関する治療成績は,一般的に尿蛋白の改善や腎機能の変化に終始しており,組織学的な改善について記載されたものが少ない。中等度の蛋白尿を呈する IgANを対象としたランダム化比較試験(RCT:Randomized Controlled Trial)では,ACEIの投与により,無治療対照群と比較すると確かに腎機能の保持或いは尿蛋白の改善に優れているが,尿蛋白が正常化したのは,治療群で(3-4年後で)約 20%に過ぎない。成人のHSPNでは,ACEIや ARB投与は無効との報告もある 39)。別の IgANを対象とした RCTで

  • 131紫斑病性腎炎とその治療

    は,ACEI+ステロイド vs ACEI単独では,治療効果に著しく差があり 73,74),完全寛解を目指す場合は,HSPNにおいてもステロイド併用が有利と考えられる。 以上より,ステロイドパルス療法と短期間ステロイド投与で,高率に臨床的寛解(蛋白尿消失に加えて血尿の消失)に至る可能性が高いと推定される。分節性病変を伴わず,自然寛解もあるので,臨床的に改善傾向で家族や本人の希望があれば,無治療で経過観察も可能である。再発予防を目的として,扁摘も,IgA腎症と同様に試みる価値があると考える。 中等症群(ISKDC Gr.Ⅲ):半月体の割合が高い場合は,積極的な治療を考慮すべきである。先述したように,発症後平均 23.4年の観察期間で,ISKDC Gr.Ⅲでは 24%(5/21)が腎死に陥っている。ISKDC Gr.Ⅲ以上の患者12名(Gr.Ⅲ b 9名 Gr.Ⅳ名)を対象としたステロイドパルス +ミゾリビン +ウロキナーゼ療法の検討では,途中で脱落させた Gr.Ⅳ 2例を除く,Gr.Ⅲb全例,Gr.Ⅳ 1例で,3か月後の尿蛋白が改善,組織学的にも改善し,最終観察時には,8例が尿が臨床的寛解,2例が微細尿異常を伴うのみであった。Gr.Ⅲでは治療効果が充分であるが,Gr.Ⅳでは不十分であった 63)。Gr.Ⅲ b 8名 + Gr.Ⅳ 1名にプレドニゾロン(PSL 1.5 mg/kg,)+シクロフォスファミド(CY 2 mg/kg, 8 wks)投与で,平均 78カ月観察した報告では,尿蛋白は平均 5.0→ 0.3 g/日,半月体は平均 23.3→ 1.6%に減少,腎機能も全例保持されている 64)。半月体の割合が高い場合(25%以上?)は,ステロイドパルスに加えて免疫抑制剤を併用した多剤併用療法を考慮すべきかも知れない。 重症群(ISKDC Gr.Ⅳ ,Ⅴ):ISKDC分類Gr.Ⅳ or Vに進行すると,臨床的寛解を目指した治療では,通常 IVCY等強力な治療法が必要となる。進行性腎炎は,活動性病変が残存したまま,時間が経過すると,細胞性半月体から細胞線維性半月体,線維性半月体へ,或いは糸球体硬化へ,糸球体周囲の間質の細胞浸

    潤から線維化へと,非可逆的な慢性病変へ進展する。組織学的に半月体 50%以上の症例は,本来予後不良なため躊躇せず早期な治療開始が必要である 75)。重症のHSPNに対する,治療成績は限定されている。川崎ら 63)は,37名の ISKDC Gr.Ⅳ以上の小児患者 37名を対象として,A群MPSL+ウロキナーゼ群と,B群MPSL+ 経口 CY: cyclophosphamide(2.5 mg/kg, 12週)+ウロキナーゼ群の 2群に分けて検討したところ,最終観察時(各々 7.4± 3.1,6.2± 1.7年後)で腎不全例はないが,A群では,4例 20%に活動性腎病変,軽度の尿異常を40%に認めた。B群では,軽度の尿異常を 4例(24%)に認めたのみであり,CY併用で治療予後が明らかに異なっていた。別の報告では,Gr.Ⅲ以上の 56名に,ステロイドパルス +ウロキナーゼ療法を実施したところ,9.7± 6.0年後に,Gr.Ⅲでは,予後不良群(活動性腎炎+ESRD)が 3%(1/31),Ⅳ+Ⅴ群では 20%(5/25)であり,改善率に明らかに差を認めたと報告している 65)。Shenoy Mらは,Gr.Ⅳ ,Ⅴ 8名を含むHSPN27名に対し,長期の免疫抑制療法PSL+(経口 CY→ AZP: azathioprine)を行い,良好な成績を得ている。Gr.Ⅳに対する扁摘の効果も報告されている 76)。 高度の蛋白尿を伴う HSPNにおいては,PSL+AZP 66),ミコフェノール酸モフェチル(MMF: mycophenolate mofetil)67,77,78)やシクロスポリン(CYA: cyclosporine)79)が有用との報告がある。組織学的に重症な患者に対しての検討が期待される。KDIGOでは,免疫抑制療法の基準を,瀰漫性の半月体形成に加えて,急速進行性であることを条件としているが,この基準は,進行性腎炎である HSPNや IgANの治療時期を遅らせ,半月体や間質の線維化,癒着に進展させる可能性がある。むしろ,予後不良が疑われる場合,早期に腎生検を行い,少なくとも Gr.Ⅳ以上の場合は,ステロイドパルス療法に免疫抑制剤を併用した多剤併用療法を早期に決断すべきである。 我々は,HSPN小児患者に対し,扁摘パル

  • 132 東 田 耕 輔,他

    ス +組織所見により決定する多剤併用療法 44)

    を実施している(表 2,図 1)。組織学的重症度(分節性病変の割合 0, 0-10, 10-25, 25-50, 50+%)に基づいて,高度の場合,免疫抑制剤を併用し

    ている。ISKD Gr.Ⅱ 1名,Gr.Ⅲ 6名,Gr.Ⅳ2例を対象とした検討では,最終観察時(44±8ヶ月)で,89%の症例で蛋白尿が消失(< 0.2 g/gCr),全例で血尿が消失した。Gr.ⅡからⅣ症

    図 1. 治療開始後蛋白尿消失(尿 TP/Cr < 0.2 g/g Cr)までと血尿消失までの期間

    Nephron Extra. 2011 Jan-Dec; 1(1): 101–111.

    表 2.治療前後の組織及び検査所見の変化

  • 133紫斑病性腎炎とその治療

    例の 89%で臨床的寛解に至った。活動性腎炎の治療において,臨床的寛解は,活動性の消失を意味し,長期予後を考慮すべき小児の腎炎を治療する上で,極めて意味が大きいと考えられる。 IgANでは,近年ステロイド療法の有用性が確立してきているが,糸球体硬化が進行した症例では,根拠に乏しい 80)。扁摘パルス療法が,予後を改善することは明らかになってきたが,既に腎機能低下した例での治療効果は低い。罹病期間が長いほど,扁摘パルス療法の寛解率が低下し,逆に早期ほど,扁摘パルス療法の治療効果は高く,臨床的寛解に至る可能性が高い 81,82)。早期腎症での,ステロイドパルスを含めた適切な治療の有無が予後を左右する可能性が高い。 扁摘パルス療法は,堀田ら 83–85)により IgANで治療法が確立された。既にメタアナリシス 86)

    でも,ステロイド単独療法と比較して,扁摘+ステロイドパルス療法(或いはステロイド)の有用性が示されたが,何らかの理由で国際的には充分認知されてはいない 87)。扁摘は,ステロイドとは別の機序で,単独で IgANの臨床的寛解を促進し,腎機能低下を抑制することが示されている 88)。このことは,扁摘自体が IgANの進展を予防する可能性を示唆している。 近年,HSPNでも扁摘 +ステロイドパルス療法の有用性を示唆する文献が散見されるようになった 44,89-92)。また,扁摘単独で腎症が寛解したとの報告が見られる 93)。HSPNでも,扁摘(或いは上気道疾患の治療 94))を併せた免疫学的な治療を早期に行うことにより,HSPN長期的な腎予後を IgANと同様に改善する可能性が期待される。 小児のHSPNであっても,多くの場合,青壮年期に腎機能低下が進展する。成人が末期腎不全に陥った場合,献腎移植は少ないため,日本では多くの場合透析療法が適応される。透析は,通常週 3日 4時間にわたり実施されるため,著しく生活や就労も制限される。社団法人全国腎臓病協議会(全腎協)が 2006年に全国の血

    液透析患者を対象に行った調査では,「収入のある仕事をしている」と回答した人の割合は,男性で 41.0%,女性で 17.3%であった 95)。社会的にも,小児の腎炎治療は,退職年齢まで末期腎不全に陥っていないこと(50年以上)を目標に治療すべきであると言える。

    IX.おわりに

     紫斑病性腎炎は,半月体或いは分節性病変の割合が,治療予後を左右するため,組織学的重症度により,治療方針を決定すべきである。重症では,組織学的改善にステロイドに加えて,免疫抑制剤の併用が必要である。IgA腎症でも,近年,分節性病変の予後に関する重要性が明らかになってきた。組織学的重症度に基づいた同一プロトコールによる治療を行うことにより,両疾患の予後を改善させ,加えて長期予後の差異も明らかにする可能性がある。HSPNでも,IgA1の糖鎖異常が確認されており,扁摘が IgANと同様に有効と考えられる。治療により寛解が得られない場合は,予め時期を決めて治療を追加することも考慮すべきである。近年,膠原病の治療においても,完全寛解を目標として,長期予後を意識した治療が行われるようになってきた。進行性腎炎治療も,長期の血尿を含めた臨床的寛解を,小児期の場合は 50年後の腎機能保持を目標として,治療目標に完全寛解{血尿なし,蛋白尿< 100 mg /m2/day,血圧正常,腎機能正常(≧ 90 ml/min/1.73 mn)}を掲げて,まず治療開始すべきであると考える。HSPNは,再燃・再発例も多く問題になっている 1,96)。移殖腎では,免疫抑制剤が使用されているにも関わらず,53%が組織学的に再発しており,18%は,臨床的な再発も来している 97)。紫斑病性腎炎においては,臨床的経過に拘らず一生に亘る経過観察も必要である。

    文  献

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